優勝が決まってからも「休むつもりはない」 ソフトB岩嵜の秘めたる決意

優勝が決まってからも「休むつもりはない」 ソフトB岩嵜の秘めたる決意

ソフトバンク・岩嵜翔【写真:藤浦一都】

サファテの記録を“アシスト”、スアレスの穴を埋める活躍「シーズンの最後まで」

 優勝マジックを「1」としたソフトバンクは、16日から敵地での西武3連戦に臨む。リーグ制覇は目前だが、ここまで12球団最多の67試合に登板している岩嵜翔は「優勝が決まっても、シーズンの最後の試合まで休むつもりはない」と強い決意を示す。

 今シーズンの岩嵜翔は、ただひたすらマウンドで投げ続けた。9月14日現在の67試合登板、39ホールド、5勝を加えた44ホールドポイントは、いずれもリーグトップの成績。さらに67イニングを超える投球回で防御率1点台(1.87)をキープするなど、安定感も抜群だ。今年は守護神のサファテが通算200セーブ、セーブ日本記録更新、前人未到の50セーブ超えという驚異的な働きを見せているが、それらの記録を“アシスト”したのも岩嵜の大きな功績だ。

 9月10日、千葉でのロッテ戦。終盤に3点を奪いながら、8回裏に1点差に迫られてなおも1死一、二塁。このピンチでマウンドに上がった岩嵜は、4番・ペーニャを空振り三振、5番・中村奨吾をショートゴロに打ち取り、見事な火消しを見せた。同様にサファテは9回のピンチを3連続奪三振で切り抜け、工藤公康監督は「今日また改めて岩嵜くん、サファテのピッチングがいかにチームを救ってきたかというのを感じた」と、2人の存在の大きさを再認識した。

 シーズン当初「どんな場面であろうと、1軍のマウンドで投げることに喜びを感じる」と語っていた岩嵜は、開幕から今季絶望となったスアレスの穴を埋めて余りある活躍を見せている。

ホールド球団記録も視野に入れ「ボクは休めるような選手じゃない」

 今シーズンの登板数は、これまでの自己最多47試合(2013年)を大きく上回る。加えて、リードを維持してサファテにバトンをつなぐ役割では、メンタル的な負担も計り知れない。129試合を終えた今、岩嵜の疲労はかなり大きいはずだ。

 それでも「優勝が決まっても休むつもりはない」と言い切る。「今年はシーズンを通して投げきるという強い気持ちでやってきたし、何よりもボクは優勝が決まったからといって休めるような選手じゃない」という岩嵜は、「70試合(登板)も見えてきているし、ホールドの球団記録もあるので」と、五十嵐亮太が2014年に樹立した球団記録44ホールドも視野に捉える。優勝が決まれば「少しは(登板)間隔を空けながらになるとは思いますけど」としながらも、シーズンの最後まで頭の中には“消化試合”という言葉はない。

 また「来年どうなるかわからないんで、やれるところまでやり抜きたい」という本音も口にした。外国人枠の問題があるとはいえ、復帰が見込まれるスアレス、勝ちパターンに定着したモイネロは、確かに来季のセットアッパー候補となるだろう。そんなチーム内のライバルたちに負けない自信をより確かなものにするために、岩嵜は143試合を全力で“完投”する。(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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