リーグVのホークス、今季は過去50年の最高勝率 黄金時代続くか?

リーグVのホークス、今季は過去50年の最高勝率 黄金時代続くか?

ソフトB 過去50年で最高勝率

リーグVのホークス、今季は過去50年の最高勝率 黄金時代続くか?

ソフトバンク・工藤公康監督【写真:荒川祐史】

歴史的な強さを誇っている今季のソフトバンク

 広島との同日優勝はならなかったが、福岡ソフトバンク・ホークスがパ・リーグの優勝を飾った。この優勝は歴史的な大勝と言ってよい。

 ソフトバンクは1938年秋シーズンに職業野球連盟に加盟した南海軍を前身とするが、初優勝は近畿グレートリングと呼ばれた1946年。終戦の翌年、復興が始まったばかりの時代に近畿グレートリングは復員した山本一人(のち鶴岡一人)が選手兼任監督となり、丸山二三雄、別所昭(のちの毅彦)らの投手陣で、巨人に1ゲーム差をつけて初優勝。山本一人は打点王に輝き、MVPを受賞している。それ以来、20回目のリーグ優勝だ。

 9月15日時点でのソフトバンクは130試合で89勝41敗0分、勝率は.685、これは強豪ホークスの歴史の中でも極めて高い勝率だ。

 ホークスの歴代勝率5傑は以下(2017年成績は9月16日現在)。

1951年 南海ホークス .750(1位72勝24敗8分)監督山本一人
1955年 南海ホークス .707(1位99勝41敗3分)監督山本一人
2017年 福岡ソフトバンク・ホークス.685(1位89勝41敗)監督工藤公康
1959年 南海ホークス .677(1位88勝42敗4分)監督鶴岡一人
2005年 福岡ソフトバンク・ホークス.664(2位89勝45敗2分)監督王貞治

 1951年の南海の勝率.750は、100試合以上のシーズンでのNPB史上最高勝率だ。南海は1948年シーズン後にエースの別所昭を巨人に引き抜かれたが、名将山本一人監督は「100万ドルの内野陣」を作って機動力で黄金時代を築いた。ちなみにレギュラー外野手には元広島・黒田博樹の父、黒田一博の名前があった。

 1955年も「100万ドルの内野陣」は健在。1959年は、立教大学から入って2年目の杉浦忠が38勝4敗と空前のマウンド。野村克也や広瀬淑功なども活躍。日本シリーズでも巨人を破り、大阪で御堂筋パレードを行ったことでも知られている。

残りの勝敗次第で勝率7割も、ホークスの強さを支える育成システム

 2005年は、勝率では断トツの1位だったが、クライマックスシリーズでロッテに敗れたためリーグ順位は2位。下剋上に敗れたシーズンとして記憶されている。

 勝率7割以上の優勝チームは1955年を最後に出ていない。チーム戦力の均衡化が進む中で、優勝勝率は下がる傾向にある。そんな中でのこの高勝率は特筆に値する。

 今年現時点でのソフトバンクの勝率.685は、過去50年では最高勝率になる。今後の戦い次第では勝率7割の可能性もわずかながら残っている。残り13試合で12勝すれば。101勝42敗で.706となる。これは歴代8位に相当する。

 ソフトバンクの強さの背景には、他チームに先駆けて3軍を編成し、90人近い選手を競わせる先進の育成システムがある。2016年には、若手のために巨費を投じてHAWKSベースボールパーク筑後を開設。設備投資も怠らない。

 かつてのONや、杉浦、野村のようなスター選手に頼るのではなく、若い力をどんどん抜擢する中でチーム力を保つ。これがホークスのやり方だ。

 今季の主力選手は、外国人選手を除けば、大部分が20歳代。柳田悠岐のようなスターもいるが、新陳代謝の良さがソフトバンクの最大の強みだろう。この先進性がある限り、福岡ソフトバンク・ホークスの優位は揺るがない。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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