大谷に沸いたエンゼルスは「観客動員数」では負け組…二刀流の活躍でもファン呼び戻せず

メジャーリーグ観客動員数で明暗 エンゼルスは大谷翔平が驚異的な活躍も“負け組”に

記事まとめ

  • 今季のメジャーリーグ1試合当たりの観客動員数は1万8652人で、一昨年より34%減少
  • 勝ち組はホワイトソックスとパドレスで、大掛かりな補強でファンに期待感を抱かせた
  • エンゼルスは大谷翔平が活躍したが、ファンを呼び戻す切り札にできず“負け組”に

大谷に沸いたエンゼルスは「観客動員数」では負け組…二刀流の活躍でもファン呼び戻せず

大谷に沸いたエンゼルスは「観客動員数」では負け組…二刀流の活躍でもファン呼び戻せず

大谷は活躍したが…(C)共同通信社

【メジャーリーグ通信】

 今シーズンはコロナ禍が終息しない中で開幕したため、メジャーリーグ全体で見ると1試合当たりの観客動員数は1万8652人。一昨年に比べ(昨年は無観客)34%減少した。

 この数字だけ見ると、どの球団も観客減に苦しんだように見えるが、実際は、コロナのダメージからいち早く立ち直った勝ち組球団と、立ち直れずに不入りにあえいだ負け組球団に分かれる。

 勝ち組はホワイトソックスとパドレスだ。各球団の立ち直り度を測る目安になるのは、入場制限が解除された後の観客動員数だ。ホ軍は解除後の平均入場者数が2万7203人で一昨年比32%もアップ。同様にパドレスも3万6657人で、一昨年比24%増加した。この2球団はオフに大掛かりな補強を行ってファンに大きな期待感を抱かせることに成功。加えてシーズン序盤から首位争いに食い込んでいたため、6月に入場制限が解除されると、ファンが球場に押し寄せてくるようになった。

 ここ数年メジャー一の観客動員数を誇るドジャースも勝ち組である。6月15日に入場制限が解除された後の平均観客動員数は4万7440人で、一昨年(4万9066人)とほぼ同じレベルに回復した。ド軍のあるカリフォルニア州はコロナ感染が再拡大し、7月下旬から9月上旬にかけて連日1万人を超す感染者を記録。7月末のトレードで超大物シャーザーとT・ターナーを補強しファンの期待感を常に高いレベルに保つことに成功したため、シーズン終了まで観客数が4万人を割る日はほとんどなかった。

 同じロスの球団でもエンゼルスは負け組に入る。大谷翔平が二刀流で驚異的な活躍を見せているのに、それをファンを呼び戻す切り札にできず、解除後の平均入場者数が一昨年比36%減の1万8484人にとどまったからだ。

 同じメトロ圏に球団が2つある場合は、観客を引き付ける要素をたくさん持つ方にファンが流れて、不人気球団の方は閑古鳥ということになりがちだ。最強の不人気球団として知られるアスレチックスは、海を挟んで9キロ離れたところに本拠地のあるジャイアンツが絶好調でベイエリアの野球ファンをさらってしまったため、解除後の平均観客数は一昨年比38%減の1万2787人しかなかった。

 同じ負け組でも、気の毒なケースもある。今季ア・リーグで唯一、100勝したレイズは解除後の平均入場者数が1万1709人しかなかったが、これほど少なかったのは、本拠地球場が旧式のドーム球場でファンに敬遠されたことに加え、7月5日の解除と同時にフロリダ州のコロナ感染者が激増、8月には連日2万人を超す危機的状況になったからだ。

(友成那智/スポーツライター)

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