阪神戦で大暴れ 広島・安部レギュラー奪取の「苦節10年」

阪神戦で大暴れ 広島・安部レギュラー奪取の「苦節10年」

走塁技術の高さも武器(C)日刊ゲンダイ

「上位の方がつないでくれた。無駄にしないようにという思いで打席に入りました」

 お立ち台で球場を埋め尽くした赤ヘルファンから大喝采を浴びたのは、7日の阪神戦の五回に決勝の三塁打を放った安部友裕(28)だ。

 2位阪神との直接対決3連戦すべてで殊勲打をマーク。初戦はサヨナラ本塁打で、2戦目も貴重な同点打。逆転優勝を狙った阪神に事実上の引導を渡す3タテに大いに貢献した。

 福岡工大城東から2007年ドラフト1位で入団。10年目を迎え才能が本格的に開花した今季、チームトップの打率.314はリーグ3位。現在、首位打者のマギー(巨人)とは4厘差でタイトルも狙える位置にいる。

■遅咲きのドラ1

「苦節10年といっていい。大型遊撃手として入団したものの、当時の遊撃は梵が君臨。同期の丸がレギュラーに定着し、遅れて大卒で入団した同学年の菊池、田中が主力の座を掴んでいく中、13年には梵の故障で遊撃での出場機会を得るも結果を残せず、14年、15年の2年間はなかなか出番に恵まれなかった。わずか29試合出場にとどまり、本人は『腐りかけていた』と言っていたほどです」(放送関係者)

 転機が訪れたのは昨年。三塁手の助っ人のルナが故障で離脱したチャンスを逃さず、三塁に定着。自己最多の115試合に出場し、脇役ながら25年ぶりのリーグ優勝に貢献。今季は一塁、三塁で併用されつつ、試合に出続けている。広島OBが言う。

「これまで多くの選手と定位置を争ってきたタフさがある。三塁ではルナや堂林に加え、今季は新外国人のペーニャもライバルだった。社会人出身2年目でチームメートから『打撃は天才』と言われる西川が三塁を守る機会もあるし、一塁は新井、エルドレッドという大物がベンチに控えている。安部自身、ウカウカしてはいられないという意識は強いと思います」

 広島では04年、安部と同じ高卒10年目の「赤ゴジラ」こと嶋重宣(現西武コーチ)が首位打者を獲得するなど大ブレークした。遅咲きのドラ1はカープの連覇達成に欠かせない存在になった。


関連記事(外部サイト)