引き分けも負けに等しく…巨人の逆転CS進出を阻む虚弱体質

引き分けも負けに等しく…巨人の逆転CS進出を阻む虚弱体質

高橋監督は自信たっぷりに語るが…(C)日刊ゲンダイ

 負けなかった、のではなく、勝てなかった、という試合である。

 逆転でのCS進出を狙う巨人の高橋監督が「勝負の週」と位置付けた、2位・阪神との3連戦から3位・DeNAとの2連戦へと続く、計5試合の大一番。その初戦、12日の阪神戦で巨人は0―5と一方的な展開を引き分けに持ち込んだ。

「とはいえ、シーズン最終盤を迎えて、追う方のチームに『価値ある引き分け』というのは存在しません。高橋監督は、1点差に迫った八回無死一塁で3番の坂本に、延長十二回の無死一、二塁で4番の阿部に犠打のサインを送った。この試合に懸ける指揮官の気持ちが伝わる采配でしたが、坂本も阿部もきっちりと走者を進めながら、結果的にそれが得点につながらなかった。徒労感の大きい試合になってしまいました。投手では抑えのカミネロが2イニング、セットアッパーのマシソンも2イニングを投げた。2戦目以降のことを考えると、ダメージの残る起用です。なんとしてでも勝たなければいけない試合でした」(評論家の橋本清氏)

■「勝負強さ」どころか「ひ弱さ」露呈

 勝負の5戦を前に、主将の坂本は「常に優勝争いをさせてもらい、負けられない試合というのは何度も経験している」と言い、高橋監督も「そうやって育ってきた選手が多い。(勝負強さは)身に付いている」と自信たっぷりに語っていたが、この日の試合ではむしろ「勝負強さ」どころか「ひ弱さ」が露呈した。

 阪神先発の藤浪を前に三回まで2安打1得点。荒れ球で鳴らす「抜け球王」に打席で腰が引け、揃いも揃って踏み込めない。得点は、ベースから離れて立つ長野の本塁打による1点だけ。四回に奪った3点は、その藤浪が坂本に当てた死球から崩れるという、相手の自滅によるものだった。

 同点に追いついた九回も敵失だ。相手の失策と言っていい内野安打と四球でもらった無死一、二塁で代打の橋本が左前にポテンヒット。これに左翼・福留の悪送球が絡んで1点が転がり込んできたが、橋本の適時打も犠打を決めきれなかった末の結果オーライである。

「今季の巨人は1点差試合で11勝24敗、勝率.314。これはリーグワーストです。坂本や阿部ではなく、小技をきっちりとこなすべき役割の選手が決めなければ、Aクラス入りは見えてきません」(前出の橋本氏)

 巨人にとっては負けに等しい引き分けになった。

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