メジャーでも二刀流挑む ハム大谷の“本命球団”はどこだ?

日本ハム大谷翔平が希望するMLBの球団は、ナ・リーグ西地区のパドレスか

記事まとめ

  • 今オフのMLB挑戦が明らかになった日ハム大谷翔平には、希望する球団があるらしい
  • 大谷が希望するのは日本人エースがおらず、やりがいのあるところだと、日ハムOBは語る
  • 複数関係者の話を総合すると、大谷の希望に沿う球団としてナ・リーグのパドレスが浮上

メジャーでも二刀流挑む ハム大谷の“本命球団”はどこだ?

メジャーでも二刀流挑む ハム大谷の“本命球団”はどこだ?

今季初勝利を挙げた12日の楽天戦では163キロをマーク(C)共同通信社

 今オフのメジャー挑戦が明らかになった日本ハムの大谷翔平(23)には、実は希望球団があるという。

 さる日本ハムOBによれば、「日本人エースがいなくて、やり甲斐のあるところ」だそうだ。これだけでは、あまりにも漠然としているが、「メジャー実績のある日本人投手の後を追い掛けるのではなく、自分自身で新たな道を切り開きたい。要するにメジャーでも投打の二刀流にチャレンジしたいのですよ」と、このOB氏は言う。

 高校卒業時には日本のプロ野球ではなく、いきなりメジャーに挑戦しようとした。そんな大谷を日本ハムは、二刀流という前代未聞のプランを提示して口説いた。大谷はとにかく、フロンティア精神が旺盛なのだ。現在のメジャー球界に打撃の良い投手は山ほどいても、投手と打者を両立しながらそれなりの結果を出した選手は皆無。だからこそ大谷はチャレンジしたいのだ。

「だとすれば、大谷に行きたい球団があるというのは理解できる。希望はDH制のないナ・リーグでしょう」と、米東海岸の代理人関係者がこう続ける。

「投手として先発ローテに入りながら、なおかつ登板の合間にDHとして出場するという選択肢はDH制のあるア・リーグでは現実的ではない。DHには各球団とも、30本塁打を狙える専門のスラッガーを確保していますからね。そこへいくとナ・リーグにはDH要員がいません。それでもア・リーグの本拠地で行う年間10試合の交流戦ではDHを使うわけで、大谷はそこでフル出場することが可能になる。登板日以外には代打で出場することもできます。ただし、ドジャースやカブスやジャイアンツなどナ・リーグでもワールドシリーズ制覇を狙うような強豪チームでは難しいかもしれない。DH要員こそいなくても野手の層は厚く、ビジターの交流戦といえども、大谷が打席に立てる機会は限られるでしょうから」

 DH制のないナ・リーグでも選手層が薄く、日本人エース不在で、なおかつ二刀流ができそうなところ……大谷の希望に沿う球団はどこか。

 周囲の複数の関係者の話を総合すると、ナ・リーグ西地区に所属するパドレスが浮上する。

 本拠地はカリフォルニア州サンディエゴ。過去10年間で勝ち越しは2度だけ。過去3年の成績は地区3位、4位、5位と振るわず、今季は12日現在、首位ドジャースから28ゲーム離された4位に低迷している弱小球団だ。

■ベタンコートは頓挫したものの

 確かに「日本人エースはいない」うえ、「やり甲斐」もありそう。加えて二刀流にチャレンジできる下地がある。

 捕手登録ながら昨季2度登板、オフもウインターリーグで投手経験を積んだクリスチャン・ベタンコート(26)が今季、開幕から二刀流に挑戦したのだ。

 投手として4試合、計3回と3分の2を投げて6安打、8与四球、9失点。打者として8試合に出場して7打数1安打、3三振。

 投打とも振るわず、4月下旬にマイナー落ちしたものの、ベタンコートの二刀流起用は、「大谷を獲得した場合のモデルケース」ともいわれている。

 昨年から日本ハムは2月前半、米アリゾナ州ピオリアにあるパドレスのキャンプ施設を利用。昨年は複数の球団スタッフが大谷の投打を目の当たりにし、「投打ともやらせるべき」「片方の可能性を消すことはもったいない」と口をそろえたという。

 パドレスの編成・環太平洋相談役の斎藤隆氏(元楽天など)は今年4月、日刊ゲンダイの連載の中でベタンコートの二刀流起用に触れ、「もし、実現すれば歴史が変わる可能性がある。それくらいレアケースなのは間違いない。ただ、そういう可能性は今、球団自体が求めているところでもある」とつづっている。

 ベタンコートは頓挫したが、二刀流の可能性を追求するパドレスに、メジャーでも二刀流を貫きたい大谷が引かれるのはある意味、自然かもしれない。

 大谷はプロ5年目。メジャー移籍には、すでに球団が容認したポスティングシステムを利用することになる。同制度は現在、日米間で改正に向けて協議中だが、入札金の上限(約22億円)に変動はあっても、移籍金付きFAという基本的なシステム自体はおそらく変わらない。最終的に本人が行きたい球団に行ける制度だ。

 昨オフ、メジャーの新労使協定によって、25歳未満の外国人選手はマイナー契約に限定され、契約金、年俸、出来高などの総額は大幅に制限されることになった。大谷の希望はしかし、カネではない。ヤンキースやドジャースを筆頭に、金満球団の悲鳴がやがて聞こえることになるのではないか。

 大谷は13日、大勢の報道陣に対して「すみません」とだけ話して球場を後にした。

 なお、今季終了後には慢性的な痛みを抱える右足首の手術に踏み切ることが14日までに明らかになった。

 復帰までに2〜3カ月とみられ、来春のキャンプには万全の状態で臨めるという。

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