戦力も育成力もあるのに…ソフトバンクが佐々木朗希から“逃げた”ワケ

戦力も育成力もあるのに…ソフトバンクが佐々木朗希から“逃げた”ワケ

王会長(左)の一芝居も水の泡(右は工藤ソフトバンク監督)/(C)日刊ゲンダイ

コラム【2019年ドラフト会議 悲喜のウラ】

「みんなをだましてまでも(石川に)行こうと思ったんだけどなあ」

 ソフトバンク王球団会長がこう言って苦笑いした。

 17日のドラフトで石川昂弥を指名するも、中日、オリックスと重複。前日に石川1位指名を公表していた中日にクジで敗れ、外れ1位で佐藤直樹の交渉権を得た。

 ソフトバンクの1位指名は当日まで佐々木と思われていた。王会長は16日のスカウト会議後、「公表してもいいけどしない。わからない方が楽しいだろ?」と、含みを持たせる発言。永井スカウト部長が「その年の一番いい選手に行くのがウチの方針」と話していたこともあり、「佐々木の指名は決定的」と報じたメディアもあった。

 それがフタを開ければ、まさかの石川だ。ソフトバンクには充実した二軍施設も資金も、そして、育成のための十分な時間もある。そんな球団が逃げ出すほどの「キズ」が、佐々木にはあるのか。

 ある球団OBが言う。

「ソフトバンクにはすでにスチュワート(19)という若手がいますからね。昨年メジャーのドラフトでブレーブスに1巡目指名されながらも入団拒否。今年5月にソフトバンクと6年契約を結んだ。彼には入念な長期育成プランが組まれている。佐々木も育成には想定以上の時間がかかるとの判断で、『長期育成枠は2人も必要か?』という疑問が出た。高校通算55本塁打の石川は、球団垂涎の右の強打者。事前に1位指名を公表しているのも中日だけだった。球団は佐々木に指名が集中すると踏んでおり、一方で、石川の1位指名を公表していたのは中日だけ。クジ勝負なら後者の方が確率が高い。そうしたもろもろを天秤にかけて、佐々木から降りたというのが真相のようです」

 結果として、策が裏目に出てしまったソフトバンク。外れ1位で右打者の佐藤を獲得できたのは救いだが……。

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