ソフトに屈辱4連敗で巨人に“嵐のオフ”…バレンティン争奪戦に名乗り

ソフトに屈辱4連敗で巨人に“嵐のオフ”…バレンティン争奪戦に名乗り

試合後に工藤監督(右)と握手をする原監督(C)日刊ゲンダイ

巨人が屈辱の4連敗を食らった。

 23日、東京ドームで行われた日本シリーズ第4戦で巨人がパ・リーグ2位からクライマックスシリーズを勝ち上がったソフトバンクに3―4。2012年以来7年ぶりの日本一を狙ったが届かなかった。1勝もできなかったのは、05年の阪神以来。日本シリーズの長い歴史上、過去に5度しかない「スイープ」を食らった原辰徳監督(61)は「ソフトバンクの勢いを止められなかった。かなり高い壁だった。来年はどんなチームで戦うか分からないが、宿題、課題を残した状態で来季につなげる」と悔しさをにじませた。

■山口オーナー猛ゲキ

 今季は5年ぶりにリーグ優勝を奪回したものの、巨人の場合、日本一にならないと「優勝」とは言わない不文律がある。ソフトバンクに手も足も出なかった事実は重い。4連敗を東京ドームで見届けた山口寿一オーナー(62)は「日本シリーズで一つも勝てないで敗退した。球団としては、これでいいというわけにはいかないと思っている。ホークスと比べて、総合力で足りてないことがはっきりした。来年に向けて、明日から球団として取り組むべきことはいろいろある。リーグ優勝はできたが、日本一には全く手が届かなかった。これは相当、気持ちを入れ直してやっていかないといけない」と強い危機感を口にした。これにより、総額40億円とされる昨オフ同様、このオフも大補強を敢行することが確実となった。

 今季叩き出した663得点(18年625点)、183本塁打(同152)はともにリーグトップ。その中でも坂本勇が40本、94打点。丸が27本、89打点と打線を引っ張った。だが、今シリーズはソフトバンクバッテリーの徹底マークにあい、2人揃って13打数1安打、打率・077に封じられた。今シリーズで巨人が挙げた得点は2、3、2、3。チーム打率・176では勝ち目はなかった。

 標的はヤクルトの主砲、ウラディミール・バレンティン(35)だ。今年8月に国内FA権を取得。本人は来季について、「(他が)興味を持ってくれるのはいい。勝てるところでやりたい」とヤクルトからの移籍を示唆し、帰国している。今季の年俸は4億4000万円。本人は5億円前後の複数年契約を希望しているとの情報もある。こうなると、払えるチームは限られる。

 巨人のさるチーム関係者がこう言う。

「当初は獲得に名乗りを上げない方針でした。しかし、日本シリーズ4連敗でオーナーが厳しいゲキを飛ばしたことで、間違いなく事情は変わります。といっても、昨年の丸、浅村、西のような大物が今年はFA市場にいない。年俸が高過ぎようが、獲得できそうな大物がバレンティンぐらいしかいないんです」

 緩慢な左翼の守備が度々取り沙汰されるが、今季は最下位にあえぐチームで打率・280、33本塁打、93打点の成績を残した。日本で通算288発を放っているパワーはまだ健在。狭い東京ドームなら30本塁打以上は計算できる。来季から日本人扱いとなり、外国人枠から外れる点も魅力。貧打にあえぐ阪神も興味を示しており、争奪戦が勃発しそうな雲行きである。

■阿部は二軍監督に就任へ

 投手陣の補強にも着手する。今季のチーム防御率はリーグ4位の3・77。先発もリリーフもコマ不足に悩まされた。FA権を持つ楽天・美馬、ロッテ・益田、西武・十亀らの動向を注視する。

 5年ぶりのリーグ優勝も吹っ飛ぶ4連敗での終戦。引退する阿部は二軍監督への就任が濃厚で、ビヤヌエバ(28)、クック(32)、ヤングマン(29)とは来季の契約を結ばない見通しと報じられた。セットアッパーのマシソンの退団も発表されている。

 巨人“嵐のオフ”が幕を開ける。

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