原監督「セ軍もDH制」提言のお笑い 巨人OBは「短絡的」と指摘

原監督「セ軍もDH制」提言のお笑い 巨人OBは「短絡的」と指摘

ソフトバンクに手も足も出ず…(中央が原監督)/(C)日刊ゲンダイ

巨人の原辰徳監督(61)の提言が波紋を広げている。

 今季は5年ぶりにリーグ優勝を果たした巨人だったが、日本シリーズではパ・リーグ2位のソフトバンクに屈辱の4連敗。日本一は7年連続でパの球団となった。

 すると、原監督は敗退翌日、「セ・リーグはDH(指名打者)制がない。DH制は使うべき。相当差をつけられている感じがある」とブチ上げたのだ。日本シリーズの敗因を「力の差」と認めつつ、パ高セ低の原因を制度の違いに求めた。惨敗直後だけに負け惜しみにも聞こえるが、DH制は攻撃力を高めるだけでなく、それを抑える投手のレベルも上げるとの意見があり、原監督はかねて「セもDH制を」が持論だった。

 これに、巨人の元監督・堀内恒夫氏が自身のブログで「結論から言ってしまうと俺は反対。野球の原点を残したい。俺にとってその『不変』の1つが『投手は9人目の野手』という野球の原点。DH制だから強いって言ってしまうのもちょっと違うんじゃないかなあ」と持論を展開。

 球界関係者の間で賛否両論が巻き起こるなか、10月30日には巨人の山岸連盟担当らが中日、広島、阪神の球団事務所を訪れ、リーグ全体の強化を呼びかけた。原監督の提言が広がりを見せる可能性が出てきたのだ。

■「その前に投球回数を」

 巨人OBで巨人やパの日本ハムなどで投手コーチを歴任した高橋善正氏(評論家)は「確かに投手が打席に立つセは打線に切れ目が生まれる。それがないパの方が投手が育つ土壌はある」とした上でこう続けた。

「ただし、あまりに短絡的な感じがします。原監督は投手起用において我慢をしないタイプ。見切りが早い。その試合を勝利に導く手腕にたけているが、少々悪くても若手を育てるために長いイニングを投げさせるという考えはない。そのため先発した若手を、相手の打順が一回りする二、三回で交代させる試合も目についた。最低でも五回以上は投げさせないと自信は生まれないし、力もつかない。例えば、今季のチーム防御率がリーグトップ(3・46)だった阪神の先発陣は長いイニングを投げた印象。投手が育たないと言うならDH制を理由にする前にまず、原監督が起用法から考え直さないといけません」

 今季の巨人のチーム防御率は3・77でリーグ4位。先発投手の平均投球回数は5・87回だった。阪神は最も長い6・08回。チーム防御率4・78でリーグワーストとなったヤクルトの5・48回が最短となっている。

 DH制の導入はリーグ全体では有意義な方策かもしれない。が、原監督はその前にやることがあるのではないか――。OBのそんな言い分はもっともである。

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