米ESPNが韓国プロ野球中継のなぜ 歓喜は野球だけにあらず

米ESPNが韓国プロ野球中継のなぜ 歓喜は野球だけにあらず

世界で注目?(C)ロイター

喜んでいるのは野球ファンだけではなさそうだ。

 5日、コロナ禍により開幕を延期していた韓国プロ野球が無観客で始動。

 4月に開幕した台湾に続き、約1カ月遅れの球春を迎えた。

 韓国の聯合ニュースによると、5日に行われた全5試合は3放送局による地上波とスポーツ専門チャンネルで中継され、韓国内の視聴者は216万人に上ったという。試合は、米ケーブルテレビ局のESPNと、日本のインターネット放送局のSPOZONEでも中継している。

 世界では野球に限らずサッカーやバスケといった人気スポーツが開催中止に追い込まれている。スポーツ専門局にとって韓国プロ野球は貴重なコンテンツ。

 野球ファンが多い米国や日本ではプロ野球開幕の見通しが立っておらず、野球が見たいファンにとってはありがたい話である。

■貴重な賭けの対象

 とはいえ、普段は大リーグ中継を行うESPNが、わざわざ放送権を買ってまで韓国のプロ野球を中継するのはなぜか。放送関係者がこう言う。

「コンテンツが枯渇し、視聴者が減る中での苦肉の策。メジャーが開幕するまでのつなぎでしょう。ただ、別のニーズもあります。米国内のギャンブラーにとって、韓国プロ野球は賭けの対象にもなっていますからね」

 なるほど、世界中に多くのユーザーがいる英国の老舗ブックメーカー「ウィリアムヒル」のオンラインサイトでは、韓国と台湾のプロ野球の試合にオッズがついている。

 たとえば5月6日の斗山対LG戦の倍率は斗山の「1.53」に対してLGは「2.37」(同日午後4時30分ごろ)。「bet365」「Marathonbet」という他の大手ブックメーカーだけでなく、ビットコインのような仮想通貨を使った賭けサイトでも賭けの対象になっている。

「米国では一部の競馬場のみで開催されている競馬が記録的な売り上げをマークするなど、ギャンブル熱は高い。ただ、スポーツに関してはゲームを通じた『eスポーツ』くらいしか賭ける場所がなかった。韓国のプロ野球の開幕により、貴重な選択肢が増えた。試合結果はインターネットで確認できますが、なかには賭けた試合を実際に見たい、というギャンブラーもいるでしょう」(前出の関係者)

 むろん、中継を見ることができない世界中のギャンブラーにとっても、朗報に違いない。

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