広島カープの常勝チーム4年計画と黒田、新井コーチ残留案

 25年ぶりの優勝カウントダウンの次は…。緒方カープの照準はクライマックスシリーズに向けられているが、「簡単には日本シリーズに駒を進められそうもない」とも思っているようだ。
 「キーマンは、やはり黒田と新井の両ベテラン。今の広島ナインは経験値が少ないので」(球界関係者)

 黒田博樹(41)が広島投手陣に及ぼした影響力は大きかった。チームにマジックナンバーが点灯した8月24日、先発した福井優也は打球が右すねを直撃するアクシデントに見舞われたが、再びマウンドに立った。その勝利に対する執念が“黒田効果”なのだ。
 「黒田は先発ローテーションを守ることの意義、重要性などの『エース論』を伝えました。言葉ではなく、自らの背中で」(同)

 新井貴浩(39)も秋季キャンプから1日2000スイングを自らに課し、黙々とバットを振り続けた。それがスタメンを張る体力と活躍につながったが、「新井さんが頑張っているのだから…」と、若手野手陣も奮い立たせた。球界では「チームが強くなればなるほど、ベテランが必要」と言われていたが、黒田と新井はそれを具現化したのである。
 「戦力的に考えれば、マエケンのいた昨季の方が充実していました。なぜ、去年がダメで今年が強いのか? 黒田帰還から、カープナインの意識改革に1年を要したとも解釈できます」(同)

 広島のレギュラー陣は若い。1番の田中広輔から3番の丸佳浩まで20代。将来の大砲候補・鈴木誠也はまだ22歳だ。そう考えると、「強い広島」はしばらく続きそうだが、そのためには彼らの中から“第2の黒田、新井”が出てもらわなければならない。
 「5年先も彼らがレギュラーを張っている可能性は高い。若手の中からリーダーシップを持った選手の名前がまだ出て来ないということは、そんな選手はいないことを意味しています。いずれ田中、菊池(涼介)、丸も新井らを越えなければ…」(プロ野球解説者)

 黒田、新井は年齢的に見て、そう長く現役を続けられないだろう。“その日”が来たら、彼らを解説者として外で勉強させるのではなく、「即、コーチに就任させるべき」という声も浮上してきた。
 「30日、藤浪(晋太郎)が1回7失点でKOされた後、福留(孝介)が試合中にもかかわらず喝を入れました。その後、鳥谷(敬)も諭すような口調で叱り、最後は狩野(恵輔)が歩み寄り、何も言わず、藤浪の肩を叩いて暫く一緒にいました。こういうチームは強くなる。藤浪がベテランになったとき、『福留たちのようにならなければ』と思うでしょうし、黒田、新井以外となれば田中や丸たちとなる。彼らが“兄貴分”となってチームを引っ張っていくでしょうが」(ベテラン記者)

 広島グッズはどれも“バカ売れ”が続き、カープ女子ブームも継続中だ。しかし、カープ本に限っては、黒田や新井を扱ったものに人気が集中しているという。
 それも当然の話。今の広島の立て役者は黒田、新井の両ベテラン以外にいない。

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