本誌独占入手! 落合GMが「江川中日」に失敗したお家騒動舞台裏

 1997年以来の最下位が確定した中日が、抜本的なチーム改革に乗り出す。8月9日に早々と谷繁元信監督の“事実上の解任”となる休養を発表。以降、今シーズンは森繁和ヘッドコーチが監督代行を務めてきたが、その後も浮上することなく、19シーズンぶりの6位に沈没。その一方で、昨季より1日早い70試合目でホーム観客200万人(計202万313人)を突破していた。
 「白井文吾オーナー(88)は落合博満GM(62)の減益増収の手腕に信頼を寄せていますが、ファンの感情はまるで違う。喧嘩両成敗じゃないが、球団が谷繁監督の解任を決めた時点で、落合GMの責任を求める声が渦巻いていました。そんな状況下で、次期政権は監督として4度リーグ優勝を果たし、GMとして選手年俸を大幅に削減し球団赤字の解消に貢献した“オレ流改革”を突き進めるのか、それとも抜本的な方向転換を図るのか。前者なら森監督代行の続投か小笠原道大二軍監督(42)の昇格。後者なら山本昌氏(51)、立浪和義氏(47)、山崎武司氏(47)ら、中日OBへの先祖返りです」(中日担当記者)

 西山和夫球団代表は9月23日、新チーム体制について「10月3日の宮崎フェニックスリーグ開幕までに新しいスタートを切らないといけない」と発言。今季最終戦となる28日の巨人戦後に、新監督を発表したい意向を示していた。しかし、すでに白井オーナー、佐々木崇夫球団社長、西山球団代表で最終的な話し合いがもたれており、小笠原の昇格でほぼ固まっていたという。
 昨季限りで現役を引退した小笠原は、就任1年目にして過去4年で最下位3度、4位1度だったファームを、ウエスタン・リーグでソフトバンクと首位争いするほどの2位に押し上げた。コーチ陣とのコミュニケーションも円滑で指導も熱心。選手の信頼も厚い。オーナーも高く評価しているものの、残る問題が落合GMとの関係だけだった。

 スポーツ紙などの報道によると、日本ハム時代から師弟関係にある落合氏と小笠原の関係は良好だという。その後、巨人で戦力外扱いとなっていた小笠原を中日に呼び寄せ「再生」させたのも落合氏。今回の監督選考では、落合氏が小笠原を強くプッシュし、院政を敷こうとしているとの見方が一般的だったが…。
 「とんでもない。落合GMの本音は、腹心の森氏の正式監督就任。だから新監督発表に時間がかかっていたのです。9月12日に行われたオーナー会議で白井オーナーは『(次期監督問題は)進んでいない。ペナントレースが終わってからだ』と困惑した表情で話していたのも、そのためです」

 このように話す野球解説者によれば、実はこの半月余りで中日の監督問題はチーム内外の混乱も加わり、二転、三転したという。
 最大の要因は、辻発彦作戦守備コーチの中日退団が不可避になったことにある。落合ファミリーで森氏の信頼も厚かった辻氏に西武監督の話が舞い込み、落合GMは『森次期政権構想』の見直しを迫られたのだ。
 「来季は中日で“森監督-辻ヘッド”だったのが、一転して西武で“辻監督-森ヘッド”となる可能性が出てきた。森氏は元々、西武にドラフト1位入団した生え抜き投手で、古巣復帰に問題はない。中日の落合体制崩壊を察知し、2人そろって緊急脱出という情報もある」(スポーツ紙デスク)

 これを受けて球団は小笠原監督に舵を切ったのだが、今度は生え抜きのOB連が反発。42歳の小笠原の監督誕生となれば、年齢的に上となる山本昌、立浪、山崎3氏の出番は遠のくし、生涯順番が回ってこない可能性もある。彼らが密かに望んでいたのは、「森氏のワンポイント監督」であり、「3人への監督禅譲」だ。
 それを受けて落合氏が考え出したウルトラCが、江川卓氏(61)の監督案だった。この情報を流すことで、宙に浮いた3氏を味方につけたのだという。
 「落合氏と江川氏は現役時代から交流があり、『互いが天才』と認める仲です。江川氏も、巨人の次期監督は松井秀喜氏で決まっているし、ワンポイント登板があったとしても、DeNAでの実績が評価されている中畑清氏の次という扱い。つまり巨人監督の目が消えたことで、落合氏の打診に乗り気だったのです。江川氏と関係が良好な川相昌弘巨人三軍監督も中日に呼び寄せる。さらに入閣候補として江川人脈から元木大介氏、達川光男氏、袴田英利氏の名前も飛び交っており、中日新聞社会部が身体検査の調査を始めた、という話でした」(落合氏と親しいマスコミ関係者)

 だが、時すでに遅し。小笠原の監督昇格に待ったをかけるには至らず、“安普請”を目指す球団の意図が叶ったかたちだ。
 ただし、組閣人事で金がかかる今オフのFA補強は見送り、平田良介、大島洋平外野手のFA移籍は容認。「弱い」、「給料が安い」、「すぐクビになる」と、昨今の中日はドラフト選手にとにかく不人気。新監督が、就任要請をためらう可能性もあるが…。
 来年1月に契約が切れる落合GMがこのまま引き下がるとは思えず、監督発表後でも、騒動はまだひと山もふた山もありそうだ。

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