阪神タイガース「超変革」第2章は正捕手問題の解決から

阪神タイガース「超変革」第2章は正捕手問題の解決から

(C)Shutterstock

阪神タイガースの金本知憲監督(48)の監督初年度は64勝76敗3分けで終了した。最終戦(甲子園)の試合後に、選手とコーチがマウンド付近に整列し、代表して金本監督が大観衆の前でスピーチした。


「今シーズンは私の監督としての力が足りず、チームの低迷を招いてしまいました。本当に申し訳ありませんでした」



今季のスローガンに掲げられた“超変革”は、来シーズンに向けてまだ続く。


まずは捕手だ。矢野燿大作戦兼バッテリーコーチ(47)が金本監督に一石を投じた。


「正捕手不在の現状を変えること。一人の捕手がシーズンを通してマスクをかぶることが理想とされています。金本監督は就任当初から、スタメンの捕手が定まらない状況を変えようとしていました。その横一線の競争から頭一つ飛び出したのが、原口でした」(在阪記者)


原口文仁(24)は2009年ドラフト6位で指名された選手だ。プロ3年目の2012年に腰の怪我をしてしまい、そのオフには自由契約になったのちに育成枠で再契約をしている。そして、今季の途中に支配下選手へ復帰。阪神捕手陣では最も多い107試合に出場した。苦労人のサクセスストーリーに好感を抱くファンは多く、金本監督もその打撃センスに一目置いている。


しかし、正捕手育成を託された矢野コーチの本命は原口ではないらしい。


「7月19日以降、能見(篤史=37)の先発した試合は、全て新人の坂本(誠志郎=22)がスタメン出場をしています。能見に新人を託すのは意義深いことです」(球界関係者)


能見は、若手だったころに当時の正捕手だった矢野コーチとバッテリーを組んで鍛えられた。それが、現在の能見の絶妙な配球術を生む基礎になっている。



「今季は能見からサインを出して、投球する場面も試合中に見られました」(同)


しかし、能見は坂本と組むときはあえてサインを出さず、全てを託しているという。試合後、痛打を浴びた場面を振り返り、「なぜ打たれたか」、「次にどうすれば打たれないか」を問いかけ、坂本に考えさせている。


「坂本は原口と違って、打撃はよくありません。打力のない捕手は、配球と守備で圧倒しないと、プロとして生き残ることはできません。矢野コーチは、坂本に配球でアピールできる捕手になれると見込んで、能見に教育係を託したようです」(同)


金本監督は今季低迷の要因を“打線”だと考えている。ならば、打てる捕手の原口は必要な戦力なのだが、矢野コーチは坂本を一人前にしたいと考えている。


今季の終盤にも見られた一塁手原口で、捕手坂本という棲み分けも考えられる。秋季キャンプからオフに掛け、金本監督と矢野コーチは“超変革”のために意見を戦わせることになりそうだ。

関連記事(外部サイト)