近い将来に開催危機も?高校野球審判が深刻な人手不足

高校野球、夏の甲子園大会の地方予選が開幕した。早稲田実業の清宮幸太郎に注目が集まっているが、地方の各大会は“運営危機”にさらされている。


「高野連は都道府県に審判員の“55歳定年制”を勧めていますが、全国的に人数が不足しており、高齢の審判員も借り出さなければならないのが現状です。審判員を希望する若手も減っているため、深刻な人手不足に陥っています」(公立校指導者)


高校野球の審判員は、ボランティアのため無報酬だ。夏の甲子園大会予選、センバツ、春季・秋季の大会等があるため、審判員はオフシーズンである12月から3月以外は常に“呼び出し”が掛かることになる。また、高野連の加盟校は全国で4000校強。全国で延べ1万6000人以上の審判員が必要となる計算だが、それだけではない。


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1試合に7人の審判が必要

「グラウンドに立つ審判員は4人ですが、“1試合に7人”を必要とするルールになっています。2人は予備審判、1人はマスコミ等に対応する役目になっています」(同・指導者)


単純計算でも、球審はストライク、ボールだけで、1試合に約200回以上もコールしなければならない。しかも、夏は体力の消耗が激しく、そのなかでひとりの審判が何試合も担当するわけだから、体力が必要とされる。


「中学硬式クラブの全国大会でしたが、球審が炎天下で倒れたのを目撃したことがあります。高校野球でも攻守交代の際、控え選手が水分補給のドリンクを渡していました。高校野球審判を取材したら、『目が疲れる』とこぼしていました。連日の球審となった場合、内外角の微妙なコースを見極められないときもある、と」(スポーツライター・美山和也氏)


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大会期間中は宿舎で「カンヅメ」

ボランティアである彼らは、本業の仕事を休んで球場に駆け付ける。長期休暇に理解のある職場が増えているわけではないので、状況はなかなか改善しない。


「甲子園大会は都道府県の派遣審判によってジャッジされます。大会中は高野連の用意した宿舎に“カンヅメ”となる。こんな極悪な環境でも、彼らが審判を続けてくれるのは『好きだから』のひと言に尽きるのです」(同)


万が一、誤審を出せば、容赦なく罵声も浴びせられる。いますぐにでも対策を打つ必要がある問題だ。


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