前人未踏の国内200勝を達成したソフトボール上野由岐子は東京五輪に出場できるか

前人未踏の国内200勝を達成したソフトボール上野由岐子は東京五輪に出場できるか

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女子ソフトボールの上野由岐子(34)が、9月10日に前人未到の国内リーグ通算200勝を挙げた。試合後に上野は「(入社から)16年間投げ続けられ、監督や仲間に感謝したい」と話し、感無量であった。


だが、これまでの記録達成の歩みを見ると、4年後の東京五輪は上野に頼り切ることはできない。



「上野が199勝目を挙げたのは、今年5月。200勝達成までに時間が掛かったのは、試合中に左ひざと左ふくらはぎを痛め、戦線を離脱していたからです」(体協詰め記者)


復帰登板はリーグ戦ではなく、9月2〜4日に行われた国際試合の『ジャパンカップ』だった。怪我からの復帰を果たしていなかった上野が代表招集されたことは、関係者を驚かせたという。


「もちろん、怪我のこともありましたが、上野は国際試合でしばらく出場していなかったので、二重の驚きでした」(同)


上野は30歳を過ぎたころから、日本代表での登板を減らし、後進に出場を譲っていた。それに加えて怪我で実戦から遠ざかっていた上野をあえて投げさせたのは、東京五輪で野球とソフトボールが正式に追加種目となったためだ。上野が健在であることを国内外にアピールする必要があったのである。


「ソフトボールが五輪公式種目だったのは、2008年の北京五輪までです。あれからもう8年が経っています。上野自身も、今後の五輪で行われるかどうか分からない状況が続いていたため、モチベーションを保つのが難しかったとも話しています」(関係者)


通算200勝の試合を取材した先の体協詰め記者がこう続ける。



「北京五輪のころと比べたら、ストレートのスピードは落ちています。かつてのようなストレートを主体にした力で押す投球ではなく、ストレートを見せ球にして変化球で打ち損じを誘うスタイルに変わっています」


近年の上野は国内リーグの投手部門のタイトル争いにも加わっていない。上野は200勝目を4回1失点という内容で達成したが、かつて見せていたような圧倒的なピッチングではなかった。


それでも上野はまだ、日本の女子ソフトボールを代表する選手だ。東京五輪出場を目標に頑張るだろうが、これからはさらに、年齢との戦いが待っている。

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