板山「不屈の精神」でタイムリー 矢野監督「気持ちが熱くなる」

板山「不屈の精神」でタイムリー 矢野監督「気持ちが熱くなる」

今年5月、2軍戦に出場した阪神の板山=大阪市で、安田光高撮影

〇阪神3―0巨人●(14日・東京)

 阪神が2連勝。九回2死一、二塁から板山の適時二塁打と木浪の2点二塁打で3点を奪った。

 0―0の九回2死一、二塁。打席には代走から出場した阪神・板山が向かった。代打の切り札・原口もいたが、矢野監督は「直感じゃないけど、板山にこの打席を任せて良いんじゃないか」と送り出した。

 マウンドは巨人の抑え・ビエイラ。板山は「捨て身。食らいつくことしか考えてなかった」と、3球目のスライダーにやや崩されながらも引っ張ると、打球は右翼フェンス上部に直撃。土壇場で均衡を崩す適時打に。「大事なところで打てて良かった」と喜びをかみしめた。

 亜大出の6年目の今季は開幕から1軍入りしたものの、出場機会が限られ、5月下旬に2軍降格。前日の13日に昇格するまで2軍暮らしが続いた。板山は「苦しい時もあったが、諦めたら終わりだと思った」。気持ちを切らなかったのは2軍のコーチや打撃投手など支えてくれた人の存在。「恩返しできるように毎日やっていた」と下を向かず、バットを振り続けてきた。

 矢野監督が板山に代打を送らなかったのは、ひたむきに取り組む性格を知っていたからだ。2軍監督時代に4番で起用してきた矢野監督は「板山もこの日のために今年、振ってきた。そういう選手が打ったのは、気持ちが熱くなる」と冗舌だった。

 右肘痛で西勇が登録抹消され、大山も背中の張りで出番がなく、チームは苦しい台所事情。首位・ヤクルトを追いかけるチームにとって必要な「不屈の精神」を板山が教えてくれた。【安田光高】

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