ドジャース「ダルビッシュ隠し」は世界一への秘策か

ドジャース「ダルビッシュ隠し」は世界一への秘策か

ドジャース・ダルビッシュ

 地区首位を独走しながらも、8月終盤以降、17戦16敗と大失速していたドジャースが、12日(日本時間13日)のジャイアンツ戦で連敗を止め、ようやくプレーオフ進出を確定させました。もちろん、当面の目標は5年連続地区優勝ですが、その一方でポストシーズンへの準備も着々と進めています。

 7月末のトレード期限直前にダルビッシュを獲得した後、左腕エースのカーショーが故障者リスト(DL)から復帰した際には、<1>カーショー、<2>ダルビッシュの登板順を早々と固定しました。当然のように、現時点では何も発表されていませんが、ポストシーズンでは、この2人の順番でスタートすることがほぼ確実でしょう。だからといって、その後の先発ローテーションを機械的に回しているわけでもありません。

 15日からのナショナルズ3連戦は、当初の予定では、ダルビッシュ、ウッド、ヒルの順番でした。ところが、約1週間前にローテを変更。1日ずつ前倒しにして、ウッド、ヒル、柳の3人に変更しました。ナショナルズといえば、ひと足先にナ・リーグ東地区で優勝を決めた強豪です。ドジャースとリーグ最高勝率を争っているだけでなく、今のままであれば、リーグ優勝決定戦で対決する可能性もあります。そんなライバル相手に、「ダルビッシュ隠し」のローテに変えたというのが真相のようです。

 というのも、レンジャーズ時代のダルビッシュは、3年前の2014年にナショナルズ戦に登板し、8回5安打無失点12奪三振と快投。ナ軍打線は手も足も出ない状態でした。当時とはナ軍打線のメンバーも大きく変わっていますが、いずれにしても、ポストシーズンを目前にしたこの時期に、わざわざ敵に「目慣らし」の機会を与える必要はありません。言い換えれば、ダルビッシュがナショナルズ相手の「秘密兵器」として期待されている裏返しとも言えます。

 実際、ロバーツ監督は「10月に11勝するために、我々は何をすべきか、を考えている」と話しています。「10月に11勝」というのは、地区シリーズ(5試合制)、リーグ優勝決定戦(7試合制)、ワールドシリーズ(7試合制)を勝ち抜くために必要な白星の数。つまり、世界一になるための足し算が「3+4+4=11」ということです。

 昨年、リーグ優勝決定戦でカブスに敗れたドジャースにすれば、プレーオフ進出、地区優勝は、あくまでも最初のステップに過ぎません。世界一に到達するまで、今後はどんな方策を進めていくのでしょうか。【四竈衛】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「メジャー徒然日記」)