今季の日本球界における大事件。“生きた球”を放っている怪物・松坂大輔の「復活」

今季の日本球界における大事件。“生きた球”を放っている怪物・松坂大輔の「復活」

四球が多く、いつも走者を背負って投げている印象さえある松坂だが、実はリーグ屈指の「打ちづらい投手」

今季の日本球界における大事件といえば、中日入りした“平成の怪物”こと松坂大輔の復活だろう。ここまで7試合に先発し、勝ち星こそ3つにとどまるが、防御率は2・41と上々だ(データは6月21日時点、以下同)。

「入団当初は“客寄せパンダ”と揶揄(やゆ)されましたが、登板ごとにそれなりの内容を積み上げてきた。中日投手陣の陣容を考えれば、もうエース格といっていいですよ」(スポーツ紙デスク)

その松坂に関して、ファンが大注目する「特別な試合」がふたつあった。ひとつは、6月25日に最終結果が発表されるファン投票で、12年ぶりのオールスター戦出場(7月13日、14日)が実現するかどうか。もうひとつは、交流戦終盤の6月17日に予定されていた、古巣西武の本拠地・メットライフドームでの“凱旋(がいせん)登板”だ。

ところが、松坂はその凱旋登板を試合開始直前に緊急回避し、登録抹消が決定。球団が発表した理由は「ブルペン投球時に起きた背中の痙攣(けいれん)(後にねんざと訂正)」だった。

背中の痙攣、ねんざとは聞き慣れない症状だが、大丈夫なのだろうか? 某球団トレーナーはこう推測する。

「要するに、体の裏側がつったような状態になったんでしょう。疲労の蓄積などによる一過性のもので、完治すれば登板間隔を空けつつ、先発ローテで投げると思います。オールスターの登板も大丈夫ではないでしょうか」

ただ、5月にも右ふくらはぎの張りによる途中降板があった松坂。最大の不安は、今年38歳という年齢と幾多のケガ歴からくる疲労、故障の問題だ。

「過去3年間はほとんど投げていなかったですからね。自分自身でも『今の肉体の状態』を探りながら、細かなコンディションを整えるための方法論を模索している段階でしょう」(前出・トレーナー)

ともあれ、昨年までとまったく違うのは、「投げられさえすればやってくれる」という期待感。某球団のスコアラーが解説する。

「今の松坂はカットボールが主武器ですが、適当な荒れ球が幸いして打者が打ち損じている。テレビで見る以上に打ちづらい投手です。規定投球回数には未達ですが、被本塁打はわずか1本、得点圏での被打率も.116とトップクラス。

また、特筆すべきは左打者を.164と完全に抑え込んでいることです。これは打者の足元に落とすタテのスライダーが効いているのと、割合は少ないもののストレートをより速く見せる配球ができているからでしょう。往年のすごみはないものの、“生きた球”を放っているんです」

投手としての“味”はむしろ全盛期より上。怪物健在だ!

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(撮影/小池義弘)

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