<速報>広島が逆転勝利で25年ぶり7度目V!

 広島が10日、東京ドームで行われた巨人戦に6−4で逆転勝利、25年ぶり7度目のリーグ優勝を決めた。広島は鈴木誠也(22)が同点&リードを広げる2本塁打と躍動。守っては先発の“男気”黒田博樹(41)が6回を6安打3失点に抑え、7回を今村猛(25)、8回から勝利の方程式であるジェイ・ジャクソン(28)、“守護神”中崎翔太(24)へとつないで逃げ切った。

 今季の広島の強さを象徴するような戦い方で、131試合目に歓喜のV。就任2年目の緒方孝市監督(47)が東京ドームに7度舞った。
   
 これが優勝のプレッシャーなのか。

 ベテラン黒田の立ち上がりのコントロールが安定しない。一回、先頭の長野にライト前にヒットを落とされ、送る気配のない亀井をレフトフライに打ちとって、自打球で欠場、5試合ぶりにスタメン復帰した坂本。初球の外のスライダーだった。「積極的に打ちにいった」という坂本に泳ぎながらも左手1本でバットに乗せられレフトスタンド最前列まで運ばれてしまった。広島の優勝を阻止した阪神戦で、藤川から打った逆転3ランの再現フィルムのような先制2ラン。マウンド上で黒田は表情をひとつとして変えなかった。

 2点を追う広島は、巨人の先発、マイコラスに対して1、2回と走者を出しながらも得点できなかったが、3回、黒田の打席に真っ赤に染まったスタンドが沸く。ファウルで11球も粘ったのだ。12球目に三振したが、その無言のメッセージはナインに伝わった。田中が四球を選び、続く菊池のショートを襲ったゴロを坂本が大きく弾き、打球が外野へ転々とする間に田中が生還した。1点差に迫って球場の雰囲気を一新させた。

 ここまで41度の逆転勝利をマークしている逆転のカープである。4回、先頭の鈴木誠也がカーブを捉えてレフトへ同点25号。「追い込まれていたので食らいついていった」。歓声が鳴り止まない間に松山も右中間へ勝ち越しの10号ソロ。「完璧なあたり」とベンチで声が弾む。一発攻勢でゲームをひっくり返したのだ。
   

 リードをもらって黒田の投球が冴えた。ストレートは150キロをマーク。逆転した後の大事な4回裏でクリーンナップを3人で牛耳って見せる。
 
 5回も広島がリードを広げた。一死一塁から再び鈴木。高く打ち上げて滞空時間の長い打球がレフトスタンドの最前列に飛び込んだ。2打席連続の26号2ラン。「なんとか塁に出ようと思ったいた」という“神っている男”の勝負強い一発で5−2と3点差。続く安部への死球を巡ってベンチ前で準備中だった黒田が激怒する一幕も。

 黒田は5回にギャレットのヒットと死球で無死一、二塁のピンチを背負う。小林に送られ、二、三塁で代打、堂上。正念場で堂上は、一塁ゴロ。走者が一人帰ったが、アウトカウントを優先。続く長野も、三塁内野フライに打ち取って最小失点で切り抜ける。

 追加点の欲しい広島は6回も巨人の2番手、山口から田中が四球、菊池がレフト前ヒットでつなぎ、丸の打球は、セカンドの正面をついたが、併殺を焦った辻が、これをお手玉。無死満塁と攻め込んだが、新井、鈴木、松山と凡退。勝負をつけることができない。

 黒田は6回にも亀井、阿部にヒットを許して一死一、二塁と走者をためたが、村田をインサイドの148キロのストレートで三振に斬ってマウンドで吠える。ギャレットもセンターフライ。気持ちがボールに乗り移っているかのような力投だった。

 広島は8回に待望の追加点。二死三塁から新井のセカンドの正面をついたゴロを辻が一塁へ悪送球。一塁の阿部も捕らねばならない打球だったが、ファーストミットに入れてから無気力にポロ。巨人のミスで貴重な1点をもぎとった。黒田の後を受けて7回は今村、8回はジャクソン。そのジャクソンは1点を失ったが、一死一、二塁と続くピンチにギャレット、辻を連続三振に打ち取って雄叫びを上げた。最後は、広島の守護神として逞しくなった中崎が、2点のリードを守りきり、マウンド上に涙と歓喜の輪が生まれた。