ヤ軍マー君の14勝で全米メディアから肘の話題が消滅!

ヤ軍マー君の14勝で全米メディアから肘の話題が消滅!

敵地レイズ戦で先発し14勝目をあげた田中将大(写真:USA TODAY Sports/アフロ)

ヤンキースの田中将大投手が21日のレイズ戦に先発。3回に3者連続を含む4本塁打を打たれたが、6回を投げ、7安打4失点でメジャー自己最多となる14勝目を記録した。防御率は、3.07で、ア・リーグのランキング1位を守っている。

 これを受けてニューヨークデイリーニュース紙は21日付で、「田中がトミー・ジョン手術をしなかったのは正しい決断だった」と報じた。

 田中は2014年7月に右肘靭帯の部分断裂により戦列を離脱。田中は、ダルビッシュ投手も受けたトミー・ジョン手術と呼ばれる側副靭帯再建手術ではなく、PRPと呼ばれる多血小板血漿療法を受けていた。

 ニューヨークデイリーニュース紙は、2014年7月当時、田中は、側副靭帯再建手術である、トミー・ジョン手術を受けるべきだという意見が多かったことを振り返る。

 同紙の記事は、「それから26カ月後の今も田中のヒジは破壊されておらず、中4日や中5日で投げ続けているだけでなく、ア・リーグでは最も良い投球をしている一人だ」と書いている。

 そして「みなさん、田中とヤンキースの決断が正しかったことを認めなければいけない時期が来ていますよ」と読者に呼びかけた。

 同紙は、21日の登板で、田中の成績が14勝4敗になったことや、WHIP(投球回あたりの与四球と被安打の合計)はリーグ5位の1.06で、WAR(そのポジションの代替可能選手と比較してどれだけ勝利数を上積みしたか)は5.6であり、ア・リーグ投手の2位だというデータを示して評価。

 そして「言い換えれば、サイヤング賞のレースの中にいる」と伝えた。

 捕手のマッキャンは、同紙の取材に「田中はとても安定している。数字がそれを表しているし、彼が登板するとチーム全体も勝てると思っている」と話している。

 田中は、すでに今シーズン199.2イニングを投げている。2014年には136.1イニング、2014年は154イニングで、同紙は、「田中の投げるボールではなく、どのくらいの頻度で田中を使えるかということが、これまでの大きな疑問だった」としている。
   

 今季の前半戦には、ニューヨークのメディアが、田中の中4日と中5日登板を比較して、中5日のほうが成績が良いとし、中4日で結果を出せないことが指摘されていた。しかし、ここへ来て中4日でも、かつての不調説を吹き飛ばすように結果が伴っている。

 同紙は、先発試合数も31でこれもア・リーグの上位であるとつけ加えた。

 ジラルディ監督の「田中は丈夫であることを見せてくれ、高いレベルで投球もしている。年間200イニング、最終的には彼はそれよりも多く投げるだろうが、私にとっては大きな前進」という談話も紹介。
 2014年に田中が復帰してから、2015年のシーズン中、彼のヒジは登板するたびにいつも話題になった。しかし、今では彼のヒジについての話はほとんどない。1億5500万ドルのヒジについて、ジラルディ監督が考えることも少なくなったのではないかと伝えている。

 実際、ジラルディ監督は、「田中のイニングやスケジュールについては考えている。3年目の今も、彼をどのように私たちがマネジメントするかは考えている。しかし、今日(21日)の試合を戦うにあたっては彼のヒジのことは考えていない」と答えていた。

 さらに記事では、ジラルディ監督の「靭帯を損傷したとなれば、手術を受けるというリアクションをする。しかし、多くの投手が本当に大きなことが起こるまでは長く投げ続けている。早計に、ただ手術をするというのは有意義ではない」という意見も紹介されていた。

「田中の今シーズンの投球を見ていると、彼のヒジは治癒してきているのではないかとしている。ヒジが壊れるリスクは今後もあるだろうが、それはどの投手でも同じことだとし、現時点では田中は、5試合ごとに登板し、チームに一番勝利のチャンスを与えている」と、辛口のニューヨークメディアがマー君を絶賛した。

 ワイルドカードでまだ可能性の残っているプレイオフ進出、そしてタイトル奪取、日本人初のサイヤング賞獲得へ向けて、マー君のメジャー3年目のラストスパートが続く。