イチローの同僚エースの事故死に全米が衝撃。日本人ファンが現地で追悼も

マーリンズのエース、ホセ・フェルナンデス投手が24歳で事故死 4度亡命を試みた過去

記事まとめ

  • イチローの同僚で投手のホセ・フェルナンデスさんがボート事故で24歳の若さで死亡した
  • キューバで生まれたフェルナンデスさんは、少年期に米国への亡命を4度試みたたという
  • 4度目はメキシコを目指したが、海に転落した母親を15歳のフェルナンデスさんが救った

イチローの同僚エースの事故死に全米が衝撃。日本人ファンが現地で追悼も

イチローの同僚エースの事故死に全米が衝撃。日本人ファンが現地で追悼も

フェルナンデスは今年のMLBオールスターにも出場したピッチャーだった(写真:USA TODAY Sports/アフロ)

 メジャーリーグのマーリンズでイチローのチームメートである、ホセ・フェルナンデス投手が25日、ボート事故で死亡した事件が、全米に衝撃を与えている。24歳という若さで、あまりにも突然に亡くなったフェルナンデス投手の一生は激動の生涯だった。
 
 さっそくニューヨークポスト紙は、その生涯を次のように報じた。

 記事では、キューバで生まれたフェルナンデスは少年期に米国への亡命を4度試みた時の様子を取り上げた。最初の3度は捕らえられて、投獄されたこと。4度目はメキシコを目指したが、母親が海に転落。15歳のフェルナンデスが母を救ったことを記している。

 亡命したフェルナンデス一家はフロリダ州タンパに住んだことがあり、亡命から4年後、フェルナンデスはマーリンズから一巡目でドラフト指名をされてプロ入りしたこと。2年後の2013年に新人王を獲得したことを挙げ、わずかその3年後、彼は亡くなったと悲報を伝えた。

 実は、フェルナンデスは間もなく子どもが生まれるという。
 
 USA TODAY紙は、フェルナンデスの生涯を振り返る記事を掲載し、末尾にフェルナンデスが1週間前に、ガールフレンドが妊娠中であることを喜ぶ画像をインターネット上に投稿していたことも報じた。

 マーリンズの地元紙であるマイアミヘラルド紙は大きなショックを受けたファンの様子を報じた。

 フェルナンデス投手の事故死で、球場前には祈りをささげる人が次々と詰めかけたという。

 記事中では、日本人ファンの様子も報じられた。
 花を持って球場にやってきたササキ・ジュンコさんは同紙の取材に応じ、「イチローの大ファンで3000安打達成を見たいと思って、ここにやってきましたが、フェルナンデス投手の大ファンにもなりました。彼は本当に野球を愛していて楽しい選手だった。夕べも私が彼の名前を叫んでいると、彼はフィールドから私にハローと行ってくれたのです。彼が亡くなったなんて信じられません」と話している。

 25日は、ファンにイチローの3000安打記念バットが渡されるイベントが行われる予定だった。同紙は、このバットを受け取るために朝早くから球場に来ていたファンの様子も掲載。その一人であるジョン・ブラッドフォードさんは「球場に来てから、(死亡が)確認されたということを知りました。信じられません、ただ信じられません」と話したという。
   

 若きエースの突然の事故死に驚き、嘆き悲しんだのはマーリンズだけではない。各地の試合で、黙とうがささげられ、球界全体が悲しみに包まれた。

 ニューヨークタイムズ紙は、フェルナンデス投手が出場した今年のオールスター戦の監督だった、メッツ・コリンズ監督の「彼は本当に野球を愛していた。もっと多くの選手に、彼がそうであったように、プレーすることを楽しんでほしい」という談話を取り上げた。

 ワシントンポスト紙は、フェルナンデスと同じキューバ出身のメッツのセスペデス外野手と、ドジャースのプイグ外野手を伝えた。セスペデスは「フェルナンデス」と背番号の「16」が縫い付けられたメッツのユニフォームをベンチにテープで貼り付けたという。セスペデスも同様に背番号16番・フェルナンデスのユニフォームをテープでベンチに貼り付けたことを報じた。

 同紙によるとセスペデスは「フェルナンデスを失って、とてもつらい。みんなに彼の死が僕たちにとってどういう意味を持つのかを知ってもらいたいと思って(ユニフォームを貼り付けた」と話したそうだ。
 
 ロサンゼルスタイムズ紙は、米国内のキューバコミュニティが大きな悲しみに包まれていると報じた。記事を執筆した記者は、キューバ出身者のようで、「私は彼に会ったことはないが、キューバのコミュニティにとっては彼は家族のような存在。彼は私たちにとって才能あふれたいとこのような存在だった」と悲痛な心情を表した。

 将来のサイヤング賞候補であり、殿堂入りの可能性もささやかれていた才能あふれる若き右腕の突然の不幸に全米は大きな衝撃を受けている。