森祇晶氏 小林誠司はWBCでの活躍を実力と勘違いするな

森祇晶氏 小林誠司はWBCでの活躍を実力と勘違いするな

森祇晶氏が巨人の正捕手問題を語る

 球団史上ワーストの連敗記録をつくった今の巨人に、かつての常勝時代を知る大物OBが「喝」を入れた。9年連続日本一、V9時代の正捕手、森祇晶氏に、巨人の正捕手問題について聞いた。

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 とにかく交流戦になって、捕手の小林(誠司)が相手打者をきちんと観察していないことがよくわかった。セ・リーグ同士の対戦なら、ピッチャーも相手のことを知っている。ところが普段対戦しない打者と当たる交流戦では捕手の能力が問われる。見ていると小林は「1人の打者を攻め落とす」という基本ができてない。

 交流戦ではスコアラーのデータは参考程度にしかならない。実際に打席に立った打者の様子や構え、立ち位置、バットを持つ長さなど、自分の目で見た情報を加味して弱点をさぐり、配球を組み立てるのが捕手の仕事です。

 もちろん最初は手探りになる。それを2打席目、3打席目、2戦目、3戦目と対戦を重ね、攻め方を変えながら抑え方を見つけていく。ところが小林は、毎打席、毎試合同じパターンの繰り返しで打たれ続けている。もちろん、それをそのままにしているチームの責任もあります。

 遡れば、今年は阿部(慎之介)を一塁に専任させ捕手は小林一本でいくと決めたなら、キャンプの時点で英才教育をしていかないとダメですよ。WBCで活躍したというが、日本最強のピッチャー陣の球威をもって抑えていただけじゃないか。それを実力と勘違いしてはいけない。今季、広島に1勝しかしていないのは、バッテリーが同じパターンで攻めて、同じようにやられているということ。

 ハッキリ言って今の小林に正捕手を任せるのは荷が重いと思う。そんなに小林以外のキャッチャーに信用がないのか。選手を育てるのも大事だが、試合の最後までマスクをかぶらせなくてもいい。

 あの打率でチャンスに打席が回ってきて、代打を送らないのはやり過ぎだ。ベンチに余裕がないのか、頭が固いのか。いくら捕手が「守りの要」だとしても、これじゃ9人のうちピッチャーが2人も打席に立っているようなもので、勝利はますます遠くなる。

※週刊ポスト2017年6月23日号

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