球界では5年ぶり 中日・京田陽太が演出した“2点”犠牲フライ

 ノーアウト・1アウトの時に打者がフライ・ライナーを打ち、三塁ランナーが生還した際に記録される犠牲フライ。一般的には、アウト1つと引き換えに1点をもぎ取る“最低限の仕事”というイメージが強いだろう。しかし、31日のプロ野球では、そのイメージとは異なる形の犠牲フライが記録された。

 愛知・ナゴヤドームで行われた中日対阪神の一戦。0‐1で1点ビハインドの3回裏、中日はノーアウト2塁から武山真吾のタイムリーで同点に。さらに、その後1アウト満塁の絶好機を作り出すと、3番打者の大島洋平に勝ち越しの一打を託した。

 相手投手の岩貞祐太が投じた2球目を、センターに大きく打ち上げた大島。これにより、3塁ランナーのオネルキ・ガルシアは悠々と本塁に生還した。中日が大きな1点を追加したこの場面だが、ここまでは至って普通の犠牲フライが放たれただけであった。

 しかし、この後2塁ランナー京田陽太が見せた好走塁により、この場面は普通ではなくなる。滑り込みながらフライを捕球した俊介の返球が遅れた隙をついて、京田は2塁から一気に本塁へ突入。阪神側の中継プレーが間に合わなかったことで、大島の打球は“2点”犠牲フライとなった。

 この一連の流れに加え、1塁ランナー荒木雅博の2塁への進塁も演出した京田の好走塁。試合をチェックしていたファンからは「は?犠牲フライで2点?」、「脚力もそうだけど、状況判断もすごいな」、「非常にレアな場面を見せてもらった」といったコメントがネット上に寄せられている。

 “2点”犠牲フライが記録されたのは、2013年9月14日のロッテ対西武戦の7回表以来およそ5年ぶりのこと(ロッテ・鈴木大地が記録)。この時も、2塁ランナー角中勝也の激走が、世にも珍しい記録を生む原動力となっていた。

 5年前の角中と同じく、素晴らしい走塁で魅せた今回の京田。記録の珍しさから“珍プレー”とも称されているようだが、“スーパープレー”という表現の方がしっくりくるのではないだろうか。

文 / 柴田雅人

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