監督に体罰発覚、「指導の一環」と説明しセンバツ出場へ 甲子園出場決定チームの不祥事相次ぐ

監督に体罰発覚、「指導の一環」と説明しセンバツ出場へ 甲子園出場決定チームの不祥事相次ぐ

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 28日、今年3月に行われる選抜高等学校野球大会に出場する愛媛・松山聖陵高校野球部監督(37)が、部員を小突くような仕草をする動画がTwitter上にアップされ、騒動に発展した。

 問題の動画は、何者かがTwitterにアップしたもので、階段の下で監督が部員に対し何事か注意を与えながら、肩のあたりを小突く様子が映っていた。撮影者は階段の上に隠れるような形で潜んでおり、故意に怒らせ撮影した疑いも浮上している。

 また、投稿日も松山聖陵が選抜出場を決めた夜であり、撮影日時も昨年9月と見られることから、「同校を陥れようとする意図があったのではないか」と囁かれている状況だ。

 事態を受けた松山聖陵高校は、26日に監督に聞き取り調査を実施。そして、28日に県高野連に報告した。さらに、同校は事態について「暴力ではなく、指導の一環」と説明。監督はルール違反を繰り返す生徒に対し、「厳しい指導をしていた」のだと説明。学校の処分は監督の指導自粛にとどめ、高野連の判断を待つ方針だ。

 高校野球甲子園大会については昨今、出場を決めたチームが、予選終了後に不祥事が発覚するケースが相次いでいる。今年の出場校では、春日部共栄高校が昨年の関東大会で準優勝を収め、選抜出場を決めた後の12月、監督が練習試合の際、部員に暴力を振るっていたことが発覚し、当該監督は謹慎処分となり、出場が危ぶまれた。

 結局、春日部共栄は無事予選の結果が尊重され、出場校に選ばれ出場する方向だが、監督については高野連の処分を待って人選する模様で、更迭の可能性もあるようだ。

 また、2006年には春夏連覇を達成し、最強の名を欲しいままにしていた駒大苫小牧高校が部員の喫煙と飲酒を理由に、出場が決まっていた選抜高等学校野球大会を辞退し、当時の監督香田誉士史氏(現・西部ガス硬式野球部監督)が辞任に追い込まれている。また、2005年にも明徳義塾高校が夏の高知予選に優勝したものの、部員の喫煙と暴力で出場を辞退している。

 一方で、部員の強制わいせつ事件や、加熱式タバコの所持が発覚した高校が辞退にせずにそのまま大会に出場するケースもあり、その「判断の違い」について議論になっている状況だ。

 「甲子園大会には不祥事について明確な基準がありません。本来部員が犯罪をすれば出場辞退が妥当であると思われますが、『既に退部した』『レギュラーとは関係ない』という理由で辞退しない場合もあります。これでは、真面目に出場辞退をした高校がバカを見ていると言わざるを得ません。

 また、監督の体罰についても、基本的には禁止となっていますが、体罰に至る状況次第では許されることもある。ともかく、高野連が明確な線引きしていないことが、混乱の原因ではないかと。日本学生野球憲章に沿って判断すると言っていますが、その憲章に曖昧な点が多すぎます。

 SNS時代になり、これからも監督の体罰や部員の不祥事などが次々に明るみに出ることが予想されます。高野連が何かしら明確な基準を設けるべきでしょう」(野球関係者)

 日本トップリーグ連携機構の川淵三郎氏から、「頭の中身は明治時代から変わっていない」と痛烈に批判されるなど、その運営体制が時代に追いついていない感がある高野連。不祥事を起こした高校についてどのような措置を取るかについて、明確な基準を示してもらいたいものだ。

文・櫻井哲夫

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