メジャー挑戦のDeNA筒香は既に米でも有名? 敏腕エージェントに売り込みを託したのは先人たちの屈辱がきっかけか

メジャー挑戦のDeNA筒香は既に米でも有名? 敏腕エージェントに売り込みを託したのは先人たちの屈辱がきっかけか

筒香嘉智

 夢を叶えるために必要なのは、有能な代理人ということになりそうだ。

 横浜DeNAベイスターズの筒香嘉智外野手がメジャーリーグ挑戦を正式に表明した(10月29日)。会見では「(子どもの頃)テレビでイチローさんや松井秀喜さんが活躍している姿を見て、だんだんとメジャーリーグへの憧れが強くなった」と語っていたが、それだけでは夢は叶わない。筒香は敏腕代理人と綿密な打ち合わせも進めていた。

 「筒香の名前は、すでにアメリカの野球ファンの間でも広まっています。日本から来る次のメジャーリーガーとして、専門誌などで紹介されています。外野手で成功した日本人選手が多いので好意的ですが、守備がイマイチなので、実際に交渉のテーブルに着く米球団は少ないのではないかとも懸念されていました」(米国人ライター)

 今季、ラミレス監督は筒香に三塁を守らせたこともある。こちらの守備もイマイチだったが、複数のポジションが守れることをアピールできた。これは、大きなプラス材料になったという。

 「監督に指示されたところなら、どこでも守る」という筒香の前向きさを、大いに売り込んでいこうとしているのが、敏腕代理人だ。

 筒香はシーズン中、米大手エージェント会社「ワッサーマン・メディア・グループ」と契約を交わしていた。同社はバスケットボールの八村塁のエージェントでも知られており、野球部門では、ダルビッシュ有、前田健太の日本人投手もクライアントとなっている。

 「同社の野球担当者で有名な代理人は、ジョエル・ウルフ氏。自身もマイナーでのプレー経験があり、UCLA(カリフォルニア大ロサンゼルス校)で学士号を、ロヨラ・ロースクール・ロサンゼルスで法学博士号も取得したインテリです」(前出・同)

 “夢を叶える”ためには、優秀な代理人が必要だ。というのも、「何もそこまで!?」と、メジャーリーグとの交渉で苦労させられた選手もいたからだ。

 「青木宣親(37=ヤクルト)がポスティング・システムでメジャーリーグに挑戦した2011年、ブルワーズが落札したんですが、ワークアウトを受けさせられました。要は入団テストですよ」(NPB関係者)

 また、新庄剛志氏もSFジャイアンツからメッツに帰還した03年、契約に苦しんだ。契約でレギュラーを保証されていた他外野手もいて、どんなに頑張っても、試合に出られない屈辱を味わった。

 以後、日本のプロ野球選手の間では「メジャーに挑戦するなら、まずは敏腕代理人を探せ」が定説となった。時間を掛けて、現地の情報を集める。米エージェント各会社の評判も探る。筒香も水面下でそんな勉強をしてきた一人だ。今回の会見で、夢だけを語ることができたのは、エージェントとの打ち合わせが巧く行った証でもある。

 メジャーリーグは「夢の世界」だが、契約が全てだ。汚いカネの話を表に出さないために代理人がいるのかもしれない。いずれにせよ、筒香がワークアウトに回されたり、契約で試合に出られないなんてことはなさそうだ。(スポーツライター・飯山満)

関連記事(外部サイト)