巨人、盟主復活へ「仰天の来季構想」

巨人の渡邉恒雄・最高顧問が清宮幸太郎の動向注目 アメリカの大学に進学するとの説も

記事まとめ

  • 読売ジャイアンツ、不振の責任を取る形で堤辰佳GMが辞任し鹿取義隆氏が後任と発表
  • FAで獲得した陽岱鋼、山口俊がそろって出遅れ、ナベツネこと渡邉恒雄氏が苦言
  • 渡邉氏は早稲田実業の清宮幸太郎の動向に注目もアメリカの大学に進学するとの説もある

巨人、盟主復活へ「仰天の来季構想」

巨人、盟主復活へ「仰天の来季構想」

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 輝かしい伝統に13連敗という不名誉記録で泥を塗ったあげくに異例のGM交代劇へ。もう後がない名門球団の来季の構想とは?

 交流戦のさなか、13連敗という球団ワースト記録を更新した読売巨人軍に激震が走った。6月13日、不振の責任を取る形で、編成部門のトップだった堤辰佳GM兼編成本部長が辞任、鹿取義隆氏が後任となることが発表されたのだ。

 シーズン前半のGM交代は、巨人軍のみならず球界全体でも極めて異例。昨オフに30億円ともいわれる大補強を敢行しながら、FAで獲得した陽岱鋼、山口俊がそろって出遅れ、巨人軍の“ドン”ナベツネこと渡邉恒雄読売新聞グループ本社代表取締役主筆が「見る目がなかったんじゃないか」と発言したことで、今回の交代劇となった。

 緊急登板する形となった鹿取氏だが、巨人軍初のプロ経験のあるGMだけに、期待も集まっている。「現場を経験している鹿取氏のGM就任は、歓迎すべきことです。これでフロントと現場の意思の疎通がスムーズになり、現場に必要な人材という視点でチーム作りをすることができるはずです」(巨人OBで野球評論家の黒江透修氏)

 そこで気になるのは、早くも、今オフのドラフト戦略や補強のこと。「ナベツネさんの号令一下、新体制は、オフの補強に全力を注ぐはずです」(スポーツ紙記者)

 そんなナベツネ氏が最も気にしているのが、早稲田実業の清宮幸太郎選手の動向だといわれている。6月4日の享栄高校との試合で、高校通算100号本塁打を記録。ますます“怪物”ぶりに磨きがかかる清宮について、野球評論家の金村義明氏はこう語る。「スイングスピードも早く、ボールを遠くに飛ばす天性の技術を持っています。大観衆の中で実力を発揮する術も身につけていますから、ぜひプロに入ってほしい」

 これまで、清宮が来季プロを選ぶか進学を選ぶかは、五分五分といわれてきた。「学業でもトップクラスの成績を維持している清宮は、早稲田大学へ進学する気だともいわれてきました」(前出のスポーツ紙記者)

 ところが、ここにきて清宮本人や家族の意向が「プロ入り」に傾いているという情報が飛び交うようになってきた。「清宮の最終目標はメジャー入り。それを考えると、進学はあまりにも遠回りなので、おそらくプロ志望届を出すという推測が今、最も有力です」(前同)

 だが、こんな別角度の仰天情報も。

「アメリカの大学に進学する、という説です。将来のメジャー入りを考えれば、ありうる話ですね」(前同)

 ただ、そうした奇策を使わずとも、清宮ほどの逸材なら、普通に日本球界で経験を積めば自然にメジャーへの道は開けるはず。清宮がプロ入りする場合、巨人は当然、ドラフトで指名に動くと目されている。「清原や立浪のように即、活躍できるという保証はありませんが、将来のことを考えれば、獲得しておくべきでしょう」(野球解説者の江本孟紀氏)

 だが、問題は、清宮がプロ志望届を出した場合、確実に多くの球団との競合になること。巨人といえば、かつてはたび重なる“ドラフト破り”で有名だった。「有名なところでは、1977年オフ、他球団に指名された江川卓を米国留学させ、交渉期限切れの翌日に帰国させて入団交渉したうえ、それに抗議して再ドラフトで獲得した阪神との“電撃トレード”まで行って獲得した“江川事件”。2011年には、日本ハムからの指名を拒否して菅野智之が大学留年したりもしています。しかし、今の巨人には清宮に対して、そこまでやれるコネも力もないでしょう」(専門誌記者)

 すなわち、ドラフトの宿命として、「清宮獲り」はクジ運に頼らざるをえない。そこでやはり、旧来の「FAで他球団の有力選手を獲得する」という手法も検討することになる。「若手が育たなくなった原因」と批判される巨人のFA戦略だが、前出の江本氏は「それでもFAでの有力選手獲得に動くべきだ」と主張する。

「最近、広島は育成上手などといわれますが、去年優勝するまで、25年間も優勝できなかった。巨人が、そこまで時間をかけて選手を育てるのは無理でしょう。獲れる選手は積極的に獲りに行くべきです」(江本氏)

 今オフにFA権を取得する選手は、日本ハムの増井浩俊、中田翔、ロッテの涌井秀章、唐川侑己、西武の牧田和久、秋山翔吾、オリックスのT-岡田、阪神の大和・福留孝介など。「この中で、巨人が欲しいとなれば増井、中田、牧田、秋山、T-岡田あたりでしょうが、T-岡田は昨年の契約更改で3年契約を結んでいるし、秋山も涌井も3年契約の途中です」(スポーツ紙デスク)

 ということで結局、可能性があるのは牧田と増井、中田翔ということになる。「牧田は昨年の契約交渉で、複数年契約を提示されましたが、それを拒否して、あえて単年契約を結んでいます。西武を出る気と見て間違いないでしょう」(前同)

 増井は、今年が2年契約の最終年。中田もチームを出ることが確実視されている。だが、FAの獲得枠は1チームに2名という制約があるため、「巨人のチーム事情を考えると、投手1名、打者1名の獲得に乗り出すと思われます。特に、弱点となっている投手の補強の一番手として名前が挙がるのは、やはり牧田でしょうね」(専門誌記者)

 WBCで各国の強打者をバタバタと斬ってとった快投が記憶に新しい牧田には、年俸2〜3億円が提示されると、もっぱらの噂だ。一方、打者となると残るは中田になるが、「阪神との間にすでに話がついている」(前同)との見方が有力で、牧田と増田の投手両獲りの可能性も残るという。さらに、どうにも湿りっぱなしのギャレットとクルーズの代わりになる、新たな外国人選手も必要だ。

「とはいえ、中日のビシエドや広島のジョンソン、ソフトバンクのバンデンハークといった優良選手は、みな複数年契約中。今オフに契約が切れるヤクルトのバレンティンは強打者ですが、破天荒なキャラで巨人にはそぐわない。新しい選手を見つけないことには厳しいですね」(前出のスポーツ紙デスク)

 そんな中、実はナベツネ氏が「なんとしても獲れ」と号令をかけているという噂のある選手がいる。「ズバリ、楽天の則本昂大です。連続2ケタ奪三振の日本記録を作ったパ・リーグNo.1投手を、なんとしても我が物にしたいというところでしょう」(前同)

 もちろん、まだ4年目の若手エースがそう簡単にチームを離れるはずもない。FA権の獲得ははるか先だし、トレードを画策しようにも、菅野や坂本など、よほどの大物を出さない限り、成立は困難と見られている。「それでも、出血覚悟で獲得に走る可能性さえ否定できない。それほどの危機感を今の上層部からは感じます。他にもいい選手がいれば、シーズン中のトレードも辞さないでしょう。とにかく、なんとしてもチームを立て直さなければならないんです」(巨人軍関係者)

 ずいぶん気の早い話ではあるが、“盟主復活”には待ったなしということ。後半戦、そして陣容を整えての来季の巻き返しは、はたしてあるのだろうか――。

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