原前監督の再々登板も!?「巨人次期監督」の行方

原前監督の再々登板も!?「巨人次期監督」の行方

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 五輪代表の指揮官就任を回避したことで古巣復帰を待ち望む声が高まるも、それはないとの噂も。じゃあ、次は誰になる!?

 30億円の大補強を経て覇権奪還するどころか、史上最悪の13連敗を記録するなど、ファンの期待を裏切った今季の巨人軍。シーズン中のGM交代、コーチ入れ替えなど、さまざまな手を打って現状を打開しようとしているが、結果は出ていない。

 そこで、カンフル剤として“ある人物”の出番があるのではないかとささやかれている。その人物とは、原辰徳前監督だ。原氏は野球日本代表新監督の大本命とされていたが、蓋を開けてみると、白羽の矢が立ったのは稲葉篤紀氏。その頃に、実は原氏の行動に“ある変化”が見えていたのだという。

「監督退任以降、テレビの解説などで東京ドームに来ても、放送ブースに直行し、メディアや巨人軍関係者と接触することのなかった原さんが、6月頃からグラウンドに降り、メディア関係者に積極的に声をかけるようになったんです」(ベテラン野球記者)

 これは原氏が侍JAPANから身を引いて、巨人に深くコミットする意思を明らかにし始めた証拠と、深読みする向きもある。「もしも由伸巨人が、このままCSにも出られずにシーズンを終えたなら、進退伺を出さねばならない状況になるでしょうね」(スポーツ紙デスク)

 由伸監督は3年契約。来シーズンが終わるまで任期は残っている。通常なら進退伺が受理される可能性は少ないが、一寸先は闇。「そのときのために、巨人軍は次期監督候補を早急に仕立てておかなければいけないはずです」(前同)

 考えてみれば、今の巨人軍の窮地を救える人材としては、原氏以上の適任者は考えられない。「原さんは、巨人軍特別顧問の肩書きのまま、いまだに読売グループに所属していますし、監督としての手腕は折り紙つき。常に仏頂面の由伸監督に比べれば、華やかさもある。いつ、現場に戻ってきても不思議はありません」(同)

 通算12年の監督生活で、日本一3回、リーグ優勝7回、Bクラスに落ちたのはたったの1回と実績は抜群。体力的にも、59歳なら十分やれそうだ。ちなみに巨人には、原氏を含め、藤田元司氏、長嶋茂雄氏と、監督を2回経験した人物は3人いるが、3回目の登板となれば、巨人軍史上初となる。

 しかし、取材を進めていくうちに、原氏返り咲きの可能性は現実的に、かなり低いことが分かってきた。ある関係者は、「いくら負けが込んだとしても、原再々登板の可能性はゼロ」と断言する。その理由の一つが、巨人の新GMに鹿取義隆氏が就任したこと。実は、原氏との関係は“微妙”なのだ。

 鹿取氏は2002年、ヘッドコーチとして原氏に仕えていた。鹿取ヘッドは就任1年目に、ケガで苦しんでいた河原純一を抑えに配置転換。これが見事にハマって、巨人は勝利の方程式を確立し、日本一奪取の原動力となった。しかし、「若い指揮官だった原監督にとっては、それが鹿取コーチの功績のように称えられるのが面白くなかったのかもしれない。翌年途中から鹿取はブルペンコーチに降格、この年限りで辞任に追い込まれています」

 このウラには、原氏の側近的な人物が介在し、2人の間に隙間風が吹いたとの話もある。「2人の事情を承知のうえで、巨人のフロントは鹿取氏をGM職につけた。鹿取氏は“原内閣”離脱後に評論家として活躍する一方、侍JAPANのコーチや、U-15日本代表の監督を務めるなど、プロ・アマ両方に人脈を広げていった人物。つまり、原氏の手腕より、スカウトやトレードの際に欠かせない鹿取氏の人脈を取ったということ」(前同)

 また、原氏の再々登板には、これとは別の大きなハードルが待ち構えていた。「12年に『週刊文春』誌上で問題になった1億円恐喝事件です」(前出のベテラン記者)

 これは、原氏が過去の女性問題に絡んで、06年に元反社会的組織の人間に1億円の現金を渡したという事件。巨人軍は原氏がそうとは知らずに渡したとして、週刊文春を名誉毀損で訴えたが、裁判では巨人が敗訴。控訴、上告も棄却された。

 ちなみに球界では、この問題は原氏の「知らなかった」という言い分を認め、不問にする形で決着したが、「6月に就任した巨人の石井一夫新球団社長が、ことのほかコンプライアンスに厳しく、最高裁の判決を重視し、再々登板はなくなったということらしい」(スポーツ紙巨人担当記者)

 一方の原氏も、すでに名監督としての地位を築いていることから、ここで無理に火中の栗を拾う必要はないと考えているようだ。「名監督といわれた古葉竹識氏や森祗晶氏が、大洋(横浜)の監督を引き受けて評価を落とした二の舞になりたくないという思いがあるのでは」(ベテラン記者)

 原氏は現在、後進の育成や野球の発展に貢献したいと考えているという。「野球教室の講師の依頼があれば、最大限引き受けるようにしています。また、古巣の東海大や系列校の手伝いをしたいと語っており、すでに動き始めているんです」(前同)

 そうなると、次期監督候補は誰になるのか。実は、そのポストに「やる気」を見せている人物がいる。前DeNA監督の中畑清氏だ。

「彼の発信力が天下一品であることは、すでに証明されています。監督という立場でありながら、何度もスポーツ紙の一面を飾りましたからね。絶大な人気があるので、観客動員に陰りが見えてきた今の巨人にとっては、指揮官にうってつけの人材です」(ベテラン記者)

 しかし、中畑氏の監督就任には大きな問題がある。「04年オフ、巨人軍は将来の監督ということも見込んで、中畑氏に堀内恒夫監督を補助する助監督就任を要請したんですが、中畑氏は固辞しました。これには、渡邉恒雄さんが激怒。その怒りが、いまだに収まっていないともいわれているんです」(前出のデスク)

 “万年監督候補”の江川卓氏が候補から外れるのも、ほぼ同様の理由だ。「長嶋監督時代、江川はコーチ就任を拒否しています。要するに、やる気がないんでしょう」(前同)

 また、20代の頃から「ゆくゆくは監督に」と言われていた阿部慎之助も、「女性関係のスキャンダルを週刊誌に報じられて以降、球団からの信頼はゼロ。ここ数年の不振も相まって、彼に出された監督手形は、不渡り同然です」(前出の巨人軍担当記者)

 有力候補が次々と消えていく中で、相対的に存在感を増してきているのが、7月の配置転換で二軍監督から昇格した斎藤雅樹一軍投手コーチだ。「斎藤コーチは二軍監督としてイースタンリーグで優勝。ファーム日本選手権も制しました。また、U-23W杯の代表監督として世界一になるなど、実績を積んできています」(前同)

 斎藤コーチの一軍昇格後、巨人の投手陣が立ち直ってきたことも彼の評価を高めているが、こんな声も。「監督にも選手にも、いい顔をしようとする傾向があり、いい監督になるとは思えない」(ベテラン記者)

 なかなかピタリとハマる人材がいない状況だが、実は、巨人フロント陣の中では、次期監督候補の大本命は、いまだに“松井秀喜一筋”なのだという。「ナベツネさん以下、巨人軍の念願は、松井監督の実現です。由伸監督就任のタイミングでも声をかけ、断られたようですが、今でも再三ラブコールを送っているようです。彼が首を縦に振りさえすれば、すぐにでも実現するはず」(前同)

 これに関しては、おそらくほとんどの野球ファンが待ち望んでいること。そろそろ、やる気を出して日本に帰って来てくれ!

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