大谷 MVP最有力!データが“SHO明”、勝利貢献度指数「WAR」両リーグで堂々1位

大谷 MVP最有力!データが“SHO明”、勝利貢献度指数「WAR」両リーグで堂々1位

<マリナーズ・エンゼルス>初回無死、右越えの46号ソロを放った大谷はナインの出迎えに笑顔(撮影・沢田 明徳)

 本塁打王を逃した大谷だが、リーグMVPは最有力候補に挙がる。日本選手で受賞すれば、01年イチロー(マリナーズ)以来、20年ぶり2人目の快挙。近年、MVPを選ぶ際に注目されるデータが、勝利貢献度指数「WAR」だ。大谷の今季WARをメジャー1位の9・0と算出した米大手データサイト「ベースボール・リファレンス」の創設者ショーン・フォーマン氏が二刀流の価値を評価した。

 フォーマン氏が00年に創設したデータサイト「ベースボール・リファレンス」は今や大リーグ担当記者のバイブルで、開幕以降の閲覧数は約3億PV。同サイトが算出するWARは最も信頼度が高いとされ、近年は投票権を持つ記者がMVPやサイ・ヤング賞を選ぶ際もこのデータを参考にする。WARは打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価した指数で、その選手がチームの勝利にどれだけ貢献したかを示す。同氏は「平均的なレギュラー野手と先発投手のWARは2・0前後。5・0ならオールスター級の活躍、8・0でMVP級」と説明する。

 今季の大谷のWARは9・0で、メジャー全体トップ。2位はフィリーズで14勝を挙げたウィーラーの7・8で、過去10年間で1点以上の差をつけたのは、12年と16年のトラウト(エンゼルス)だけだ。DHの大谷は守備指標は低いが、走塁はプラス要素だ。「盗塁数だけでなく、単打で一塁から三塁を陥れた回数やタッチアップの回数も反映される。いくら足が速くても状況判断に欠け、よくアウトになる選手は数字も悪くなる。大谷は速いだけでなく、クレバー。盗塁死はリーグ1位の10個だが、それが減ればもっと数字は良くなる」と話す。

 大谷はこれに投手による貢献度も加算される。「両方やれることで、エンゼルスは救援や代打要員を1人多くベンチに入れられる。前例のない二刀流なので、彼のチームへの貢献度をどう数値化すればいいか、今季はスタッフと何度も話し合った」。9・0の内訳は投手で4・1、打者で4・9。これまで投打で4・0を超えた選手は一人もおらず、史上唯一「2桁勝利&2桁本塁打」を達成した1918年のベーブ・ルースは投手2・3、野手4・7だ。

 今季同サイトでの大谷ページの閲覧数は300万PV。これは「00年の開設以来、最多の数字」で、全米の野球ファンがいかに「OHTANI」に魅了されたかを表している。(奥田秀樹通信員)

 ▽WAR 「Wins Above Replacement」の頭文字を取り、そのポジションの代替可能選手に比べてどれだけ勝利数を上積みしたかを表す指標。大谷の9・0は、控え選手が出場するよりも1年間で9勝分チームに勝利をもたらしたということ。数値はサイトによって異なり、打撃、守備、走塁、投球の4部門で計約100の計算式からはじき出す。一般的に野手は走攻守三拍子そろった選手が数値が高くなる。

 ▽大リーグのMVP 各本拠地から選ばれた全米野球記者協会の2人ずつの会員がレギュラーシーズン終了時に投票し、ア、ナ両リーグから選出する。投票は10人連記で1位は14点、2位は9点、3位以下は1点ずつ下がって10位は1点となり、合計点で決める。発表はワールドシリーズ終了後の11月中旬頃。

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