新井貴浩氏 負けられない試合で光った阪神・近本“超ビッグプレー”&梅野“攻めの配球”

新井貴浩氏 負けられない試合で光った阪神・近本“超ビッグプレー”&梅野“攻めの配球”

新井貴浩氏

 ◇セ・リーグ 阪神2−0DeNA(2021年10月6日 横浜)

 【新井貴浩 視点】阪神が守り勝った。特に近本の好捕は超ビッグプレーと言っていい。

 2四球でもらった無死一、二塁の好機を逃した直後。目に見えない流れが行ったり来たりする中、嫌な空気で6回の守備を迎えた。先頭打者の楠本の当たりが二塁打になっていれば、牧、宮崎へとつながり、1点は覚悟しないといけない状況だった。左打者特有の切れる打球で強い風も吹いていた。追いながらフェンスも気になる。難しい打球を本当によく捕った。

 3回の糸原の好守も見逃せない。2死一塁で打者は佐野、カウントは2ボール。引っ張れる球が来れば、強く引っ張りたいという打者心理をよく分かっていた。ポジショニングの良さに加え、予測ができていたから一、二塁間深くのゴロを紙一重で処理できた。

 西勇も得点圏に走者を背負ってから本来の粘り強さが出た。特に4回は楠本に低め変化球、牧に内角低めシュートを巧打されて無死二、三塁。いずれも狙い通りのコースに投げたのに打たれた。ショックな連打だったと思う。よく気持ちを奮い立たせて後続を断った。

 西勇の勇気を引き出したのは梅野だ。1死で迎えたソトに対してはカウント1―1から4球連続で内角シュートを要求。この場面に限らず、内角をうまく使った。リードは2点しかなく、球場も狭い。かわすのではなく攻める配球で助けた。

 負けられない試合ばかりで、選手にとっては毎日がヒリヒリするような感覚だと思う。ここまで来れば楽な試合はない。阪神は若い選手が多く、本当にいい経験をしている。

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