「彼の能力と故障もしない」 広島新人・小林に与えられた新・育成術 「4月デビュー」から大器への道

「彼の能力と故障もしない」 広島新人・小林に与えられた新・育成術 「4月デビュー」から大器への道

広島・小林樹斗

 広島では近年見られなかった育成方針に、球団からの期待が伝わる。広島の高卒新人・小林樹斗投手(18)が開幕直後から定期的に登板機会を与えられて、ウエスタン・リーグ8試合(先発5、救援3)で防御率3・30と上々の結果を残した。

 広島の高卒新人投手は、入団直後から強化指定選手として3軍に配属され、実戦機会を制限しながらトレーニングを中心とした土台づくりが課される。高卒新人の2軍戦初登板の時期を見ると、17年の高橋昂、アドゥワが6月上旬、18年の山口、遠藤が8月上旬だったように、ブルペン投球で基礎を固めてから実戦へと移っている。

 一方の小林は、4月3日のウエスタン・リーグ阪神戦で初登板し、それ以降も9月上旬に強化指定を卒業するまで月1、2回程度の登板機会を与えられてきた。その理由を高2軍監督は「彼が持っている能力に加えて、故障をしないということもあった」と説明する。最速152キロの直球に多彩な変化球を操る投球技術だけでなく、小林自身も「(大きな故障を)これまでにしたことがない」と言う身体の強さも評価された。

 昨季新人だった鈴木寛、玉村は、ともに調整が遅れたことで、ウエスタン・リーグ登板は1試合のみ。育成プランの見直しもあっただろうが、実戦登板を挟みながら鍛えていく方針に応えて、2軍本隊に合流した9月の先発3試合では、防御率1・50(18回、自責3)と成長を示した。

 「やっぱり投げるのと投げないのでは全然違います。実戦で投げたイメージをなくさないまま練習ができたので、それが良かったのかなと思います」

 球団の高卒新人が4月中に2軍戦に登板したのは、07年前田健(現ツインズ)、10年今村、12年戸田らまで遡(さかのぼ)らないといけない。どうやら、潜在能力の高さは間違いなさそうだ。(記者コラム・河合 洋介)

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