ロッテ・マーティンの折れない心、その理由とは…。

ロッテ・マーティンの折れない心、その理由とは…。

復帰したマーティンは目をうるませながらファンの声援に応じる

 右足の甲を骨折しながら、早々に復帰したロッテ・マーティンには驚かされた。患部に自打球を受けて負傷したのが9月19日。戦列復帰したのが今月5日の西武戦だから、わずか16日である。

 足の骨が折れて、そんなにすぐに骨はくっつくものなのか。いや、そんなわけはない。試合中は、プレーに集中してアドレナリンも出ているだろうが、痛みが完全に消えるわけもない。

 どうやって、それらをカバーしているのか。それについて、マーティンは「それは詳しく明かせない」と笑ったが、特注のレガースを装備するだけでなく、痛み止めやテーピングなどいろいろと施しているに違いない。

 復帰戦で先制二塁打を放ち、翌日には復活アーチもマークした。さすがである。もちろん、高い技術もそうだが、苦しい場面こそ、メンタルの強さが結果を大きく分ける。

 なぜ、マーティンは心が強いのか。その理由を聞いたら、「生まれ育った環境が裕福でなかったから」と言った。「なにかを成し遂げるためには、一生懸命やるしかないんだ」。キューバを亡命し、日米で活躍しているが、プロで何年もキャリアを積んでも、ハングリー精神は変わらない。

 プロ野球の取材をしていれば、やはり、ハングリーな選手が多く活躍していることに気づく。例えば、家庭環境の問題などで、プロで活躍して親孝行をしてあげたい。本気でそう思っている選手は、高い確率で活躍しているような気がする。

 プロの世界に入ってくる選手は、特別な才能を持っている。その中で、成功するかどうかを大きく分けるのは一生懸命、練習するか。昭和、平成、令和と時代も変わった。練習環境は進化し、食事や体調ケアも格段によくなっているが、ハングリーさがある選手ほど、やっぱり練習量が多い。それが3、5年、10年と続けば、大きな差となるのだ。

 マーティンは7、8日にかけて7打席連続三振も喫した。やはり、骨折の影響はあるのだろうか。9月中には発熱で試合を欠場したこともあったし、個人的には痛みよりも感覚の問題かなと思っている。

 試合を見ている人ならば、分かるだろう。骨は折れていても、強いスイングはしっかりと出ている。首脳陣だって無理をさせたくないだろう。ただ、ここまで来たら、マーティンの強い心に任せるしかない。

 そして、シーズンが終わったら、「マーティンの折れない心」の理由を、もっと詳しく聞きたいと思ってる。(記者コラム・横市 勇)

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