明大新記録の22得点大勝も… 自らのミスを書いてくださいと言ってきたドラフト候補の丸山主将

明大新記録の22得点大勝も… 自らのミスを書いてくださいと言ってきたドラフト候補の丸山主将

<東大・明大>4回無死 二塁打を放った明大・丸山(撮影・久冨木 修)      

 ◇東京六大学野球秋季リーグ戦第4週第2日 2回戦 明大22―0東大(2021年10月10日 神宮)

 チームの得点記録を87年ぶりに更新する22得点をマークして東大に快勝した明大。試合後、田中武宏監督、丸山和郁主将(前橋育英)、2ランを含む6打点を記録した上田希由翔(きゅうと)内野手(2年=愛産大三河)の3人が記者会見に臨んだ。試合を振り返った会見が終わると、丸山が記者に近づいてきて「ボクのプレーを書いてください」とリクエストしてきた。その顔には笑顔のかけらもなかった。

 そのプレーとは、7点リードの3回に起こった。1年生左腕・藤江星河(大阪桐蔭)が四球と安打で無死一、二塁のピンチを招いた。1死後、東大・宮崎が中飛を打ち上げた。中堅・丸山がやや下がって捕球、タッチアップの二塁走者を刺そうと三塁にダイレクトで送球した。しかしやや右に逸れ、一塁走者の二進まで許した。「やってはいけないプレーでした」7点の大量リード、無失点に終わったからスルーしてもよさそうなプレーでも丸山は自分が許せなかった。

 自らのミスを書いて欲しいという選手は初めてだった。これも主将としての責任感。1年生を守りで助けないといけない中でピンチを広げた。常にチームを引っ張り、ラストシーズンに優勝を目指す男らしい話。プロ一本の丸山は東大1回戦の本塁打をアピールすることもなく、黙々と戦っている。

 リーグ戦前のオープン戦で左足太もも裏を肉離れしても志願の出場。無理をして再発したらドラフト指名も危うくなりそうな危機も欠場を許さなかった。当然プロの世界は数字が大事。突出する数字を残していない丸山だが、常に厳しい立場に自分を置きプレーするプラスαは大きい。11日のドラフト会議。柳(中日)森下(広島)と続く主将の系譜。俊足&巧打のプレー以外の“人間力”を評価してくれる球団はどこだろうか。(落合 紳哉)

関連記事(外部サイト)