日テレ、巨人開幕戦の視聴率は史上最低「8.8%」 広島開幕戦は「24.9%」との差

プロ野球開幕戦の視聴率で巨人と広島に明暗 菅野智之が開幕投手も2桁切る

記事まとめ

  • プロ野球開幕戦は、日本テレビが巨人対DeNA、広島テレビ放送は広島対中日を放送した
  • 巨人の開幕戦の視聴率は世帯平均が8・8%で2桁を切り、日本テレビはショックらしい
  • 一方、地方局は好調で、広島テレビ放送の広島対中日は24・9%だった

日テレ、巨人開幕戦の視聴率は史上最低「8.8%」 広島開幕戦は「24.9%」との差

日テレ、巨人開幕戦の視聴率は史上最低「8.8%」 広島開幕戦は「24.9%」との差

2人に“スター性”を求めるのは気の毒?

巨人の戦略ミス


 スポーツ報知は3月29日、「プロ野球開幕戦「巨人×DeNA」視聴率は平均8.8%、瞬間最高13.4%」との記事を配信した。(註:視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区、リアルタイム、以下同)

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 26日に午後7時より日本テレビで放送された巨人の開幕戦は、世帯平均が8.8%、個人視聴率は4.9%。報知新聞は比較のため、昨年の巨人の開幕戦における視聴率も報じている。

 昨年は新型コロナウイルスの影響で、開幕は6月19日だった。対戦相手は阪神で、同じく日本テレビが午後7時から中継し、視聴率は世帯で10.7%だった。

 視聴率が2桁を切ったのは、やはり日本テレビにとっては相当なショックらしい。日テレ関係者が言う。

「世帯も個人も史上最低クラスとなってしまいました。菅野智之さん(31)が開幕投手を務めた試合で、この視聴率は衝撃と言っていいでしょう。ちなみに開幕で10%を切ったのは2018年の阪神戦でしたが、それでも9.2%でした」

 地上波の視聴者は、巨人の開幕戦にあまり興味がなかったようだ。裏番組の「ザワつく!金曜日」(テレビ朝日系列・金・19:00)は14.3%と絶好調だった。

 ご存知の通り、レギュラーの1人は長嶋一茂(55)だ。彼の番組が巨人の開幕戦を食ったのだから、まさに皮肉な結果となってしまった。

 黄金期は、こんな体たらくではなかった。例えば21世紀が始まった2001年の開幕戦を見てみよう。


■地方局は好調


 対戦相手は阪神で、巨人を率いるのは長嶋茂雄監督(85)。先発は上原浩治(45)、4番は松井秀喜(46)で、視聴率はさすがの19.2%だった。

 2006年は横浜ベイスターズ(現:横浜DeNAベイスターズ)戦。原辰徳監督(62)、先発は上原浩治、4番はイ・スンヨプ(44)で、視聴率は15.9%だった。

「巨人は2014年に球団創設80周年を迎えましたが、この頃から日本テレビが中継する開幕戦は10%の視聴率を保つのが精一杯になります。2016年には高橋由伸さん(45)が監督に就任しましたが、視聴率が上向くことはありませんでした」(同)

 低視聴率を考える際、視聴者は「プロ野球を見ない」のか、「地上波でプロ野球を見ない」のか、という議論も行われてきた。

 プロ野球ファンは有料のCS放送やネットチャンネルと契約を結んでおり、もはや地上波にチャンネルを合わせることはない──こうした指摘も少なくない。

 だが、地方局が放送した開幕戦に目を転じると、全く違う状況が見えてくる。

「地方局の視聴率は10%台を余裕でキープしています。関西テレビ(カンテレ)のヤクルト・阪神戦は14.8%、宮城テレビ放送(MMT)の楽天・日本ハム戦は16.0%、福岡放送(FBS)のソフトバンク・ロッテ戦は18.5%、そして広島テレビ放送(HTV)の広島・中日戦に至っては、何と24.9%でした」(同)


■スターの不在


 何のことはない、他のチームは地上波でも見てもらっているのだ。

「こうなると、巨人の開幕戦が低視聴率だという原因を、CS放送などに求めるわけにはいかなくなってきます。やはり、ファンサービスという観点で、巨人は戦略ミスを犯している結果だと指摘せざるを得ません」(同)

 短期的な要因としては、昨年の日本シリーズが影響を与えているという。

「巨人はソフトバンクと日本一を争って、1勝もできませんでした。セ・リーグとパ・リーグの実力差は圧倒的なものがあり、巨人ファンでも『セ・リーグの開幕戦はパ・リーグの2軍レベル』と冷めた目で見ているのかもしれません」

 巨人にスター選手が少なくなっているのも大きい。まずは過去の巨人と比べてみよう。

「江川卓さん(65)や西本聖さん(64)が活躍した80年代前半に遡らなくとも、槙原寛己さん(57)、斎藤雅樹さん(56)、桑田真澄さん(52)という絵になるピッチャーは00年代までファンを惹きつけてくれました」(同)


■人気もパ・リーグが上?


 打者の場合、松井秀喜が02年に巨人を去り、ニューヨーク・ヤンキースに入団したのも象徴的だった。

「打者のスターも不足しています。岡本和真さん(24)では荷が重いでしょうし、丸佳浩さん(31)や梶谷隆幸さん(32)は巨人生え抜きではありません。坂本勇人さん(32)が健闘しているとはいえ、やはり巨人が“ポスト松井”の養成を怠ってきたツケは大きいものがあります」(同)

 更にパ・リーグのスター選手と比べてみると、巨人のスター不在はいっそう、際立つという。

「菅野智之さんが開幕戦で投げても視聴率がふるわなかったのは、田中将大さん(32)がメジャーリーグから帰ってきたのも大きかったのではないでしょうか。実際、開幕前の注目度は田中さんのほうが高かったと思います。佐々木朗希さん(19)の場合はロッテファンに限らず、プロ野球ファン全員が楽しみにしています」

 巨人一強時代は終了したということだろう。

デイリー新潮取材班

2021年4月2日 掲載

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