日テレ、巨人戦の「新感覚二元中継」が不評、後のバラエティ番組からもブーイング

巨人・阪神戦の「新感覚二元中継」が不評 ブラマヨ小杉竜一やココリコ遠藤章造ら出演

記事まとめ

  • 巨人・阪神戦で日本テレビは「特別企画『野球愛 ベタ惚れナイター』」を放送した
  • 同番組はブラックマヨネーズ小杉竜一、ココリコ遠藤章造らが出演した"新感覚二元中継"
  • 「見にくい」「ひどい中継」「シンプルに試合を見せてくれ」と否定的な感想が目立った

日テレ、巨人戦の「新感覚二元中継」が不評、後のバラエティ番組からもブーイング

日テレ、巨人戦の「新感覚二元中継」が不評、後のバラエティ番組からもブーイング

原辰徳監督

■社内でも異論


 4月20日、日本テレビの番組に、ブラックマヨネーズの小杉竜一(47)、ココリコの遠藤章造(49)、ロングアイランドの松原侑潔[ゆい](29)というお笑い芸人3人が出演した。このメンツなら、バラエティ番組と思う人が大半だろう。だが、実は巨人戦の中継に登場したのだ。

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 この日に中継されたのは巨人・阪神戦。日本テレビは、わざわざ「特別企画『野球愛 ベタ惚れナイター』」と題し、“新感覚二元中継”を行った。

 ご覧になっていない方は、“新感覚”と言われても、さっぱり分からないだろう。日本テレビの関係者に解説を依頼した。

「ブラマヨの小杉さんと、巨人OBの清水隆行さん(47)が巨人ブース、ココリコの遠藤さんと阪神OBの藤川球児さん(40)が阪神ブースに陣取りました。巨人の攻撃中は巨人ブースが中継を担当、阪神の攻撃中は阪神ブースが担当しました。日テレの局アナによる中継は少なく、お笑いタレントとOBで野球評論家のトークを前面に出した番組内容でした」

 ちなみに松原侑潔は、巨人の外野手・松原聖弥(26)の兄だ。日テレはお笑い芸人のトーク力で野球中継を盛り上げようとしたのだろう。

 鳴り物入りで放送された“新感覚二元中継”だが、視聴者の評価はあまり芳しくなかったようだ。

 視聴率(ビデオリサーチ調べ、リアルタイム、世帯、註釈がない限りは関東地区:以下同)を見ると、低調なのは一目瞭然となる。


■ネット上の異論


「関東地区では6.1%でした。3月23日の午後7時から放送された『火曜サプライズ』の最終回は11.7%、4月13日午後7時56分からの『踊る!さんま御殿!!春の3時間SP』は14.0%でした。巨人戦の中継が視聴者にそっぽを向かれていることが分かります」(同・関係者)

 この関係者氏は「“新感覚二元中継”によって、画面ががちゃがちゃしてしまい、見づらかったですね」と苦言を呈する。

「巨人が攻撃中は巨人推し、阪神が攻撃中は阪神推しの中継、というのが“新感覚”のウリでしょう。しかし、プロ野球ファンには楽しめない中継でした。画面に芸人と解説者のワイプが常に出るので、試合の映像が小さくなってしまいました。そもそも選手ではない人が常に映っているというのは、ちょっと問題です。文字情報も必要以上に多く、試合に集中できないと感じた視聴者がかなりいたようです」

 ネット上は異論であふれた。「面白かった」という意見は少数派だった。


■関東以外は高視聴率


「『見にくい』、『ひどい中継』、『シンプルに試合を見せてくれ』という否定的な感想が目立ちました。そもそも近年、巨人戦の視聴率は全く数字が取れません。日テレはテコ入れを試行錯誤し、ここ最近はバラエティ番組化を推し進めてきました。それが野球ファンの離反を招いたのでしょう。巨人戦の中継を過度にショーアップする今の方針を続けていいのか、局内でも様々な意見が出ています」(同・関係者)

 更に興味深いデータがある。先に関東地区の視聴率が6.1%と低調だったことをご紹介した。ところが、関東以外の地域は野球中継が高視聴率だったのだ。

「阪神が勝ったこともあって、関西地区の視聴率は15.4%でした。北海道はCS日テレが放送権を持っていたロッテ・日ハム戦に差し替えて15.0%。福岡のソフトバンク・楽天戦に至っては20.6%を獲得しました。他チームはホームタウンと密着しているため高視聴率を取ったのです。この結果には、日テレの上層部も頭を抱えています」(同・関係者)

 プロ野球ファンが怒っているのは仕方がないにしても、日テレ社員の一部や外部スタッフも苛立っているという。野球中継が終わってから放送される番組に携わる人々だ。

 具体的には「人生が変わる1分間の深イイ話」(月・21:00)、「ザ!世界仰天ニュース」(火・21:00)、「今夜くらべてみました」(水・21:00)、「秘密のケンミンSHOW極」(木・21:00)という番組になる。


■伝統的な中継


「昭和の時代なら、プロ野球中継は高視聴率で、その数字が後番組に引き継がれました。まさに“打ち出の小槌”だったのです。ところが最近は疫病神扱いです。視聴率が低いため、後番組の視聴率にも悪影響を及ぼします。他にも普段なら日テレを見てくれている方でも、野球中継だと知ると他局の番組を見る人も少なくないと言います」(同・関係者)

 今のところ、巨人戦中継に打つ手なしといったところか。

「バラエティ番組スタッフの中には『野球中継の週は貧乏くじ』と考えている者さえいます。視聴率の悪化を前提に、勝負ネタを翌週以降に温存することも珍しくありません。日本テレビが読売新聞グループに属している以上、巨人戦の中継を止めるわけにはいきません。バラエティ化が失敗に終わったのなら、せめて昔のような普通の中継に戻してほしいと願っているスタッフは少なくないと思います。巨人・阪神戦が6.1%というのはあり得ない数字です。不評のバラエティ化で更に視聴率が下がることだけは避けてほしいのです」(同・関係者)

デイリー新潮取材班

2021年5月5日 掲載

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