「斎藤佑樹」が後半戦で1軍登板か “最速132キロ”でも投げさせたい栗山監督の思い

日本ハム"ハンカチ王子"こと斎藤佑樹が2軍戦で久々マウンドに 後半戦で1軍登板か

記事まとめ

  • 北海道日本ハムファイターズの斎藤佑樹が7月12日、2軍戦で久々のマウンドに上がった
  • 最速132キロながらも無安打無失点と好投、栗山監督も「投げられた」ことを評価
  • 後半戦、1軍での起用が検討されているというが、専門家たちからは厳しい声も

「斎藤佑樹」が後半戦で1軍登板か “最速132キロ”でも投げさせたい栗山監督の思い

「斎藤佑樹」が後半戦で1軍登板か “最速132キロ”でも投げさせたい栗山監督の思い

269日ぶりにマウンドに立った斎藤

 恩師へのはなむけに、再起できるのか。北海道日本ハムファイターズの「ハンカチ王子」こと斎藤佑樹(33)が、7月12日の2軍戦で久々のマウンドに上がった。結果はなんとも微妙なところだったが、「投げられた」ことを栗山英樹監督は評価。後半戦、1軍での起用が検討されているという。

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■269日ぶりの登板


 昨年10月16日に行われた2軍戦以来、269日ぶりとなる実戦復帰登板を果たした斎藤は、救援として1イニングを投げ、最速132キロながらも無安打無失点と好投。試合後には「凄く緊張したのでホッとはしています。プロの打者を3人だけでも抑えられたことはとてもうれしい」と安どの表情も浮かべていた。

 プロ10年目を迎えた昨季は、慢性的に抱えていた右肘痛が悪化。ふたを開けてみれば、じん帯が断裂していたことが判明し、選手生命の危機に陥った。オフには球団との話し合いの末、大谷翔平(エンゼルス)や田中将大(楽天)らも用いた「PRP療法」という保存療法を主な治療法とし、メスを入れない治療を選択。一般的な対処法である「トミー・ジョン手術」を選択した場合はメスを入れるため、通常は完治までに1〜2年を要するものの、「PRP療法」では短期間での復帰が可能となる。

 その甲斐もあってか、斎藤は驚異的な回復力を見せ、春季キャンプから200球ものブルペン投球を行うなどして、先日の復帰登板へと漕ぎ着けたのだった。


■球団関係者は「間違いなく上がる」


 だが、専門家たちからの評価は厳しい。「直球の最速が130キロ台前半では話にならない。球が遅くても活躍する選手はいるが、それは抜群の制球力や緩急をつけられる変化球があるから。今の斎藤は1軍のレベルではない」とはある球界OB。今後、良化していく可能性は考えられるが、現状の力では1軍昇格は厳しいというのが大方の専門家の見立てだ。

 一方、球団内からは「佑ちゃんはほぼ間違いなく、後半戦で1軍に上がると思いますよ」と、正反対の声が聞こえてくる。なぜなのか。

「栗山さんの今季限りでの退任と、日本代表の監督を務めている稲葉(篤紀)さんへのバトンタッチの可能性が、ここにきて濃厚となりました。栗山さんにとっては、解説者時代から目をかけて、12年には開幕投手に指名したほどの愛弟子。ここまで監督を続けたのも『佑ちゃんがいたから』との噂もあるほどです。退任前に、そんな佑ちゃんの『もう一花咲かせた姿』を何としても見たい、というのが本音だと思いますよ」(前出の球団関係者)


■「野球をやらせてもらって感謝」


 また、別の球団関係者も、

「今季の日本ハムは主力がことごとく機能していません。メジャー挑戦も失意に終わった西川遥輝は絶不調で、主砲の中田翔や大田泰示に至っては2軍暮らし……。ダントツの最下位で、天地がひっくり返っても優勝争いに絡むことはない。そのため、すでに起用法も若手育成にシフトしていますし、チャレンジ的に佑ちゃんが登板させやすい状況なのです。球団としても興行的には期待できますしね」

 復帰戦後、斎藤は率直な胸の内を報道陣にこう明かした。

「野球を辞めなくちゃいけないと思ってから今日に至るまでは、野球をやらせてもらっている感謝を毎日感じていました。チームが戦っている時期ではあるんですけど、こうやって試合に投げられて、僕自身は幸せに感じました」

 去り行く指揮官に、最後の勇姿を見せることはできるだろうか――。

デイリー新潮取材班

2021年7月20日 掲載

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