高校野球 甲子園交流試合に出場するドラフト候補生「14名」を一挙紹介

高校野球 甲子園交流試合に出場するドラフト候補生「14名」を一挙紹介

甲子園交流試合 14選手注目

高校野球 甲子園交流試合に出場するドラフト候補生「14名」を一挙紹介

注目の選手は…

 新型コロナウイルス渦のため、中止となった今年の春の選抜大会。その幻の大会に出場するハズだった32チームを招く甲子園高校野球交流試合が10日、いよいよ開幕する。

 そこで今回はその出場32校の選手から、この秋のドラフトで注目される投手と野手を紹介していきたい。

 まずは投手編で北から順番に紹介していこう。

 1人目は北の大地に現れたプロ注目の最速148キロ右腕だ。白樺学園(北海道)の片山楽生である。直球は常時、130キロ前後から130キロ台中盤だが、球速以上に伸びる点が持ち味となっている。

 昨秋の北海道大会では先発に救援に計4試合に登板し、19回1/3を投げ、18奪三振をマークしているが、被安打24、防御率6・05という数字が示すように、好不調の波が激しい点が課題といえよう。

 関東地区からは健大高崎(群馬)のエース左腕・下慎之介に注目したい。

 その長いリーチを生かした腕から繰り出される速球は最速143キロで、常時でも130キロ台中盤を計測する。そこに決め球のスライダーを織り交ぜるスタイルで高い奪三振率を誇っており、昨秋の公式戦では68回2/3を投げ、75奪三振、防御率1・83の実績を残している。

 そのほかにカーブやチェンジアップも操り、関東大会と明治神宮大会で計4完投を収めるなど、スタミナも十分あることを証明した。

 東海地区からはやはり中京大中京(愛知)の最速150キロ超右腕・高橋宏斗の名前が真っ先に挙がる。現段階では大学進学を志望しているという話だが、プロ志望届を出せば、間違いなくドラ1で消える素材である。

 直球は常時140キロから140キロ台後半をマークするなど威力があるが、そこに織り交ぜるスライダーやカットボールも一級品だ。中でも逃げて落ちるツーシームに注目したい。

 昨秋の公式戦では登板12試合(先発8試合)で、75回を投げ、72奪三振、防御率1・68を記録している。

 結果的に8完投6完封という離れ業をやってのけているのだが、その中には県内のライバル校の東邦や愛工大名電、そして明治神宮大会準々決勝で激突した明徳義塾(高知)といった強豪校相手の完封勝利が含まれている点は特筆に値するだろう。

 ピンチになるとギアを入れ替え、球の威力が増すうえ、変化球のキレも良く、打ち崩すのはなかなか容易ではない。間違いなくこの世代No.1の投手である。

 近畿地区ではまず、明石商(兵庫)の右腕・中森俊介の名前が挙がる。

 1年生の夏から甲子園を経験している中森はこれまで春夏3回の出場で計10試合に登板し、防御率2・53という抜群の安定感を誇っている。最速151キロの直球にスライダー、フォーク、チェンジアップなどを織り交ぜ、相手打者に球種を絞らせない。ストライク先行の投球スタイルを身につけた点も“買い”だ。

 近畿からはもう1人、智弁和歌山のエース・小林樹斗に注目したい。

 智弁和歌山といえば、強力打線が代名詞だが、小林は速球にキレのある右の本格派だ。昨秋の公式戦では22回1/3を投げ、27奪三振と、奪三振率10・88を誇った。

 その直球は常時130キロ台後半から140キロ前半だが、先日行われた和歌山県の独自大会2回戦ではプロ野球スカウトのスピードガンで最速152キロを計測している。

 そこに小さく曲がるスライダー、フォークなどの130キロ前後の変化球を交えた投球が持ち味だ。昨夏の甲子園でマウンドを経験している点も心強い。

 最後の九州地区からも2人選んでみた。明豊と大分商の両大分県勢からだ。

 まず、明豊はエースで主将の左腕・若杉晟汰だ。1年時から主戦を担っており、昨年の選抜でも先発3試合を含む4試合に登板するなど、甲子園での経験が豊富だ。

 身長170センチと小柄だが、マウンド度胸がよく、最速144キロ、常時でも120キロ台後半から130キロ台中盤を計測する直球を軸とした攻めの投球に期待できる。

 昨秋は県大会前に右足にケガを負った影響で不調に陥ったものの、それでも県大会V、九州大会Vなどに貢献した。今回の交流試合では復調した姿が観られそうだ。

 一方、大分商の右腕エース・川瀬堅斗はプロ野球・福岡ソフトバンクの選手・川瀬晃を兄に持つ。

 183センチの長身から投げ下ろす直球は角度があり、常時130キロ台中盤から140キロ超を、最速では148キロをマークする。そこに110キロ前後の緩く縦に割れるカーブを効果的に使い、打者を打ち取っていく。

 制球力もあり、投球術も巧みな点も心強い。昨秋の公式戦では全10試合中7試合に登板(うち先発5)し、特に九州大会では3戦連続の完投勝利をマークしていることから、ピンチでも動じない精神面の強さが伺える。


■打者陣は…


 さて、続いては注目の打者陣を紹介していきたい。

 まずは関東地区から、花咲徳栄(埼玉)のサード・井上朋也だ。

 右投げ右打ちで、埼玉のみならず、関東地区を代表する強肩強打の4番である。高校通算47発のスラッガーで、逆方向にも一発長打を放てる魅力があるのも注目だ。

 関東地区といえば、昨夏の甲子園を経験している東海大相模(神奈川)のプロ注目のホームラン120発超えトリオを忘れてはならない。

 1人目は186センチ、95キロという堂々たる体格を誇る外野手・西川僚祐だ。右打席から放たれる打球は圧倒的な飛距離を誇る。1年夏から名門の4番を経験するなど。2年秋までに高校通算53本塁打を記録した。

 なかでも両翼95メートルの保土ヶ谷球場で放ったレフトへの場外3ランは強烈なインパクトを残している。

 2人目は昨年秋までに高校通算44本塁打を放った山村崇嘉だ。振り切るスイングから長打を放つ左の強打者で一塁を任されている。

 特に昨年2年夏の県予選準々決勝で横浜スタジアムの右中間スタンド最上段への特大2ランを記録、その柔らかさのある打撃でプロ野球スカウトの注目を集めている。

 3人目の鵜沼魁斗は昨年秋までに高校通算27本塁打を記録している右の強打者で、積極性のある打撃に加え、一塁到達が4・2〜4・3秒台とその俊足も自慢だ。

 1年秋からセンターのレギュラーの座を掴むと2年春からは左右に長打を打ち分ける打撃スタイルで完全にチームのリードオフマンに定着した。俊足に強打を兼ね備えた、まさにプロ注目の外野手である。

 西日本からは近畿地区の3人の強打者を紹介したい。

 1人目は昨年夏の甲子園優勝校・履正社(大阪)の3番を担う小深田大地だ。

 強肩強打の三塁手で、左打席から積極的に振り切るスイングで強い打球を弾き返す。逆方向のレフトにもホームランが打てるパワーは魅力だ。

 すでに昨夏の甲子園でも3番打者として打率3割6分をマークし、初優勝に貢献しているが、昨秋の大阪府大会では24打数12安打の打率5割、続く近畿大会でも13打数8安打の打率6割1分5厘を記録している。

 加えて、直近の7月に行われた練習試合でホームランを量産した。引きつけて打つため、確実性も高い点はかなりのアピールポイントとなる。

 2人目は下級生のときから春夏の甲子園で活躍し、すでに計9試合に出場している明石商(兵庫)の来田涼斗である。その大舞台で打率3割7分1厘に3本塁打9打点という好成績に目を見張らされるが、昨年春の選抜準々決勝では先頭打者本塁打とサヨナラ本塁打を放つなど、勝負強いのもポイントだ。

 さらに1塁到達タイム4・0〜4・1秒台という俊足で1番を担っているが、外野手としても遠投100メートルという強肩を誇っている。その打撃力も思い切りの良い打撃が魅力で左右に打球を打ち分ける左の強打者である。

 3人目は“強打・智弁和歌山”で主将を務める細川凌平だ。俊敏強打が持ち味で昨秋の公式戦では出塁率5割超を誇った。

 1年秋から強豪の1番に座り、左打席から振り切るスイングで3方向に打ち分ける巧打者である。走攻守の3拍子が揃ったショートとしてプロ側からの期待も高い。

 以上、投手と野手からそれぞれ7人選んでみた。彼ら以外では投手なら桐生第一(群馬)の蓼原慎仁、日本航空石川の嘉手苅浩太、大阪桐蔭の藤江星河、野手なら星稜(石川)の内山壮真、履正社(大阪)の関本勇輔、大阪桐蔭の西野力矢らに注目してほしい。

上杉純也

週刊新潮WEB取材班編集

2020年8月10日 掲載

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