【2021展望:西武】“山賊打線”の復活と投手陣再建。2つの課題をクリアできるか〈SLUGGER〉

【2021展望:西武】“山賊打線”の復活と投手陣再建。2つの課題をクリアできるか〈SLUGGER〉

19年に首位打者を獲得し、MVPにも輝いた森だが、昨季は精彩を欠いた。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

いよいよ2021年のプロ野球が開幕する。頂点を目指す12球団それぞれの浮沈を左右するキーポイントとは一体どこなのか。注目選手も含め、球団ごとに見ていこう。

【2020年成績】
勝敗:58勝58敗4分(3位)
得点:479(4位)
失点:543(6位)
得失点差:−64(6位)

【展望】
 リーグ3連覇を目指した昨季は看板の“山賊打線”が機能せず、シーズン序盤から低空飛行。終盤に追い上げて何とか勝率5割は死守したものの、懸案の投手陣立て直しもかなわず、得失点差−64は最下位のオリックス(−60)をよりも悪かった。覇権奪回のためには、強力打線の復活と投手陣の向上、この2つの課題を両方クリアする必要がある。
 【2021年のキーポイント】
●若手の底上げで1、2番の出塁率向上

 昨季は山川穂高・外崎修汰・森友哉が揃って不調に苦しんだこともあり、得点数リーグ4位に沈んだ。今季は主力3選手の復調はもちろん、1、2番の攻撃力アップもキーになりそうだ。2019年までは1番・秋山翔吾、2番・源田壮亮でほぼ固定されていたが、秋山の移籍により昨季は1、2番とも7選手ずつが起用されるなど最後まで固定されず。金子侑司の低迷もあり、1番打者の出塁率は.290とリーグワースト。中軸の前にランナーを供給することができなかった。

 オープン戦では1番・金子、2番・源田が多かったが、鈴木将平や若林楽人、西川愛也らも起用されており、辻監督もバリエーションを増やすことを明言している。首脳陣には特定の選手の固定ではなく、好不調を見極めながら起用することも期待したい。
 ●今季こそ先発投手陣を再建できるか

 ここ数年、不安定な状態が続く先発投手陣については、今季も不安が尽きない。昨季は防御率4.87とリーグワーストだった上、チーム2位の112.0イニングを投げたニールがコロナ禍の影響でまだ来日できていない。高橋光成・浜屋将太・平井克典・松本航・今井達也・上間永遠の6人で開幕を迎えるが、激しいローテーション争いが展開がされたわけでもなく、厳しいやり繰りを強いられることになる。

 安定して長いイニングを期待できるのは初の開幕投手を務める高橋のみで、リリーフ陣に負荷が掛かりそうなことも懸念点だ。昨季の新人王・平良海馬を擁するブルペンも、過去3年フル回転していた平井が先発に転向したことがどう出るか。とはいえ、開幕ローテーションの6人のうち、その平井以外の5人はいずれも25歳以下と若く、それぞれが独り立ちしてくれれば、来年以降も含め中長期的に安定するはず。数年後にはチームの強みとなっていることを願いたい。
 【2021年のキーマン】
鈴木将平

 昨季は秋山の退団に加えて金子、木村文紀も低調な成績に終わり、外野陣全体の攻撃力が低迷していた。そんな中、新たなレギュラー候補として期待したいのが5年目の鈴木だ。昨季も一時期は1番・センターで起用され、今年のオープン戦では12試合で打率.281をマーク。長打力こそないものの、昨季の空振り率はわずか7.4%とコンタクト力に優れており、レフトの守備でも安定した動きを見せている。同級生のルーキー若林、同じく左の巧打者タイプの西川がライバルとなるが、一軍経験では一日の長がありレギュラーに最も近い存在と言えるだろう。秋山と自主トレをともにする男がうまく後継者の座に収まれば、山賊打線の復活へ向け追い風になるだろう。

文●nerimamo

【著者プロフィール】
西武線沿線に生まれ、松坂大輔・松井稼頭央がキッカケでライオンズファンに。Twitterで試合のデータや編成に関する投稿をしているが、球場で応援することが最大の楽しみ。メットライフドームのグルメは日本一だと思っている。好きな言葉は「宣言残留」。

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