12球団の「今季1号」がついに出揃う。最速はパ51年ぶりの開幕戦初球本塁打を放った辰己。一方、“最遅”の日本ハムは…

12球団の「今季1号」がついに出揃う。最速はパ51年ぶりの開幕戦初球本塁打を放った辰己。一方、“最遅”の日本ハムは…

12球団最後の「チーム1号」を放ったのは日本ハム・大田。実に開幕10試合目の“初本塁打”だった。写真:滝川敏之

4月7日、ついに12球団の「今季1号」が出揃った。各チームの初ホームランを放った選手は以下の通りだ。

[ソ]今宮健太
[ロ]マーティン
[西]森友哉
[楽]辰己涼介
[日]大田泰示
[オ]吉田正尚

[巨]大城卓三
[神]サンズ
[中]ビシエド
[De]佐野恵太
[広]西川龍馬
[ヤ]村上宗隆

 これを打った順番に並び替えると以下のようになる。
 <楽天:辰己涼介/3月26日、対日本ハム、1回>
 開幕戦16時開始となった楽天は初回、先頭の辰己が日本ハムの開幕投手・上沢直之が投じた初球の145キロを強振。イーグルスファンのいるレフトスタンドに2021年プロ野球第1号アーチを叩き込んだ。開幕先頭打者初球ホームランは、パ・リーグでは51年ぶりの快挙だった。

<広島:西川龍馬/3月26日、対中日、1回>
 セ・リーグ第1号は西川の先制2ラン。これも初球打ちで、中日先発の福谷浩司が投じたスライダーをすくい上げた打球は右翼スタンドへ。右足首の手術で春季キャンプは二軍スタートだった男が最高の形で復活をアピールした。

<ソフトバンク:今宮健太/3月26日、対ロッテ、1回>
 ソフトバンクはこの試合で開幕戦タイ記録の4本塁打と打線が爆発し、8対2で快勝。その嚆矢となったのが今宮だった。「真っすぐ」と決め打ちしてフルスウィング。辰己や西川と同じく初球打ちで決めた。

<巨人:大城卓三 /3月26日、対DeNA、3回>
 この試合では亀井善行が9回裏に史上初の開幕戦代打サヨナラ弾を放って脚光を浴びたが、実はこの大城も記録的な一発を放っていた。巨人の捕手が開幕戦で本塁打を放つのは、1978年の山倉和博以来、43年ぶりのことだった。

<西武:森友哉/3月26日、対オリックス、3回>
 昨年は不調に苦しんだ2019年MVPが、パ・リーグ屈指の好投手・山本由伸から豪快なアーチ。辻発彦監督も「天才的」と称賛する当たり。打ったのは山本の決め球であるカットボールで、森本人は「空振りしたかなと思ったんですけど、なんか打ってました」。
 <阪神:サンズ/3月26日、対ヤクルト、4回>
 逆風の中、ヤクルト先発・小川泰弘のカーブを捉えてバックスクリーン右へ。さらに8回にも弾丸ライナーで左中間スタンドに叩き込んだ。開幕戦2本塁打は球団史上3人目で、助っ人では初の快挙だった。
 
<オリックス:吉田正尚/3月26日、対西武、6回>
 開幕戦の相手は昨季打率5割とお得意様の髙橋光成。初回にもセンター前ヒットを放ったが、4点ビハインドの6回、高めのカーブをフルスウィングした打球は高々と上がってライトスタンドへ飛び込んだ。

<ロッテ:マーティン/3月26日、対ソフトバンク、6回>
 育成出身選手初の開幕戦白星を目前にしていた石川柊太から、フルカウントまで粘って逆方向への見事な一発。マーティン曰く、「開幕戦でのホームランはプロ14年目で初めてなんだ」。

<中日:ビシエド/3月26日、対広島、8回>
 前回までは0対4とリードされていた中日打線がこの回に爆発。一挙3点を挙げ、さらに2死三塁の好機で打席に入ったビシエドは、代わったばかりのケムナ誠から弾丸ライナーで逆転2ラン。開幕戦での本塁打は2年連続の3本目となった。
 
<ヤクルト:村上宗隆/3月27日、対阪神、6回>
 開幕戦は4打数無安打と不発だった村上だが、6回の第3打席でチーム1号を放つ。この日はルーキーの元山飛優もプロ初本塁打を放ったが、一方の阪神にも新人大砲・佐藤輝明の一発などが出て、ヤクルトは5対9で開幕2連敗。

<DeNA:佐野恵太/3月27日、対巨人、7回>
 チーム1号は昨季レギュラー定着1年目でいきなり首位打者を獲得した主砲・佐野。昨季のシーズン1号は28試合目だったが、今季は開幕2試合目に早くも初アーチ。三浦大輔監督も「早く結果が出てよかった」とひと安心だった。

<日本ハム:大田泰示/4月7日、対ソフトバンク、4回>
 12球団最後の「チーム1号」は、開幕10試合目にようやく出た。1点ビハインドの4回、1死一塁で打席に立った大田は、カウント3-1から強振。打球はレフトスタンドに飛び込んだ。ただ、チームは結局2対6で敗れ、10試合で1勝7敗2分といまだ光は見えず。

構成●SLUGGER編集部
 

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