【2021ドラフト候補ランキング30~21位】関西大学球界屈指の本格派左腕・黒原や北山、三浦と大学生好投手がずらり<SLUGGER>
2021年06月20日 06時00分THE DIGEST

黒原(左)は小柄ながら力で押す投球が魅力。東京六大学通算10勝の三浦(右)は完成度の高さが光る。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)、産経新聞社
アマチュア野球に精通した西尾典文氏が選定する2021年のドラフト候補ランキングの最新版をお届けする。年明け早々に公開した前回のランキングから約半年、コロナ禍で主要大会が次々と中止になった昨年とは異なり今年は各カテゴリーで多くの試合が行われており、この間に急浮上した候補も少なくない。6月13日に幕を閉じた全日本大学野球選手権の結果も踏まえた最新のランキングはどうなっているのか、ここでは31~20位を紹介しよう。
▼30位:桐敷拓馬[投手・新潟医療福祉大](前回順位:44位)
(きりしき・たくま/左投左打/本庄東高)
関甲新リーグを代表するサウスポー。140キロ台中盤のストレートとスライダー、チェンジアップを武器に、この春もイニングを大きく上回る奪三振をマークした。奪三振が多い割に四死球も少なく、試合を作る能力も高い。秋の投球次第では一気に上位候補に浮上する可能性もあるだろう。
タイプ診断:#本格派サウスポー #無名校出身
▼29位:池田陵真[外野手・大阪桐蔭高](前回順位:17位)
(いけだ・りょうま/右投右打)
高いレベルで三拍子揃った強打のセンター。選抜では初戦敗退を喫し、守備ではまずいプレーがあったものの、打撃では3安打を放って存在感を示した。上背はないがパンチ力は申し分なく、センター中心に鋭い打球を放つ。センターの守備と走塁面でもう少しレベルアップは必要だが、総合力の高さは高校球界屈指の存在だ。
タイプ診断:#右の強打者 #鋭い振り出し▼28位:梶原昂希[外野手・神奈川大](前回順位:39位)
(かじわら・こうき/右投左打/大分雄城台高)
神奈川リーグが誇る強打が魅力の大型外野手。1年秋に首位打者を獲得して以降は厳しいマークで成績を落としていたが、この春は復調して打率は3割を大きく超え、3本塁打を放つ活躍を見せた。確実性にはまだ課題が残るが、高い運動能力も備えており、スケールの大きい外野手として注目度は高い。
タイプ診断:#スケール大 #運動能力◎
▼27位:黒原拓未[投手・関西学院大](前回順位:48位)
(くろはら・たくみ/左投左打/智弁和歌山)
関西大学球界を代表する本格派サウスポー。昨年秋は調子を落としていたがこの春は復調してMVP、最優秀投手、ベストナインの三冠に輝いた。上背はないものの馬力は十分で、ストレートはコンスタントに145キロを超える。ブレーキのあるチェンジアップも面白い。タイプ的には短いイニングを球威で圧倒するリリーフの方が適性は高そうだ。
タイプ診断:#本格派サウスポー #躍動感
▼26位:赤星優志[投手・日本大](前回順位:圏外)
(あかほし・ゆうじ/右投右打/日大鶴ヶ丘高)
東都二部ながら注目を集める本格派右腕。この春は9試合に登板して防御率0点台とフル回転の活躍でチームを優勝に導いた。最速152キロの速球が大きく報じられるが、140キロ前半のツーシーム、カットボール、フォークの速い変化球が一級品。ここ一番でギアを上げられ、走者を背負ってから強いのも持ち味だ。
タイプ診断:#二部リーグ #動くボール▼25位:松川虎生[捕手・市和歌山高](前回順位:圏外)
(まつかわ・こう/右投右打)
選抜で大きく評価を上げた強打のキャッチャー。少し反動をつける動きの大きい打ち方だが、下半身に粘りがあり対応力の高さと長打力を兼ね備えたバッティングは間違いなく超高校級。スローイングもばらつきはあるものの、地肩の強さは申し分ない。フットワークも良いだけに打撃を生かしてサードなどで勝負するというのも選択肢の一つだろう。
タイプ診断:#強肩強打 #フットワーク◎
▼24位:北山亘基[投手・京都産業大](前回順位:圏外)
(きたやま・こうき/右投右打/京都成章高)
関西の大学ではナンバーワンの呼び声高い本格派右腕。高校時代と比べて明らかに体つきが立派になり、スピード、コントロールともに格段にレベルアップした。少しギクシャクした感じのテイクバックは気になるが、上からしっかり腕が振れ、ボールの角度も申し分ない。スタミナも十分で、試合を作る能力の高さも魅力だ。
タイプ診断:#本格派右腕 #スタミナ◎
▼23位:野口智哉[遊撃手・関西大](前回順位:24位)
(のぐち・ともや/右投左打/鳴門渦潮高)
関西の大学球界を代表する強打のショート。この春は厳しいマークに苦しんだが、それでも打率3割をクリアして3季連続のベストナインにも輝くなど能力の高さを見せた、打撃では更なる確実性、守備ではプレーのスピードアップが課題となるが、体の強さもあるだけにプロでの急成長も期待できそうだ。
タイプ診断:#フルスイング #三拍子▼22位:三浦銀二[投手・法政大](前回順位:21位)
(みうら・ぎんじ/右投右打/福岡大大濠高)
東京六大学で現役最多のリーグ戦10勝を誇る右腕。高校時代から完成度の高さには定評があり、この春も大学日本一となった慶応大を相手に“ノーヒット・ワンラン”の快投を見せている。凄みには欠け、プロで先発として勝負するにはさらなる緻密さが必要になりそうだが、実績は申し分ないだけにプロ側も指名しやすい存在だ。
タイプ診断:#安定感 #実績十分
▼21位:吉野創士[外野手・昌平高](前回順位:14位)
(よしの・そうし/右投右打)
下級生の頃から注目を集める右の強打者。抜群のリストワークでスイングに柔らかさがあり、ボールを乗せるようにしてスタンドまで運ぶ。春の埼玉県大会は準決勝で敗れて2季連続の関東大会出場は逃したものの、レフトスタンド中段へ運ぶ一発を放ち存在感を示した。体の細さと淡白な打撃が多いのは課題だが、長距離砲としての素質は十分だ。
タイプ診断:#長距離砲 #強肩
文●西尾典文
【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。
▼30位:桐敷拓馬[投手・新潟医療福祉大](前回順位:44位)
(きりしき・たくま/左投左打/本庄東高)
関甲新リーグを代表するサウスポー。140キロ台中盤のストレートとスライダー、チェンジアップを武器に、この春もイニングを大きく上回る奪三振をマークした。奪三振が多い割に四死球も少なく、試合を作る能力も高い。秋の投球次第では一気に上位候補に浮上する可能性もあるだろう。
タイプ診断:#本格派サウスポー #無名校出身
▼29位:池田陵真[外野手・大阪桐蔭高](前回順位:17位)
(いけだ・りょうま/右投右打)
高いレベルで三拍子揃った強打のセンター。選抜では初戦敗退を喫し、守備ではまずいプレーがあったものの、打撃では3安打を放って存在感を示した。上背はないがパンチ力は申し分なく、センター中心に鋭い打球を放つ。センターの守備と走塁面でもう少しレベルアップは必要だが、総合力の高さは高校球界屈指の存在だ。
タイプ診断:#右の強打者 #鋭い振り出し▼28位:梶原昂希[外野手・神奈川大](前回順位:39位)
(かじわら・こうき/右投左打/大分雄城台高)
神奈川リーグが誇る強打が魅力の大型外野手。1年秋に首位打者を獲得して以降は厳しいマークで成績を落としていたが、この春は復調して打率は3割を大きく超え、3本塁打を放つ活躍を見せた。確実性にはまだ課題が残るが、高い運動能力も備えており、スケールの大きい外野手として注目度は高い。
タイプ診断:#スケール大 #運動能力◎
▼27位:黒原拓未[投手・関西学院大](前回順位:48位)
(くろはら・たくみ/左投左打/智弁和歌山)
関西大学球界を代表する本格派サウスポー。昨年秋は調子を落としていたがこの春は復調してMVP、最優秀投手、ベストナインの三冠に輝いた。上背はないものの馬力は十分で、ストレートはコンスタントに145キロを超える。ブレーキのあるチェンジアップも面白い。タイプ的には短いイニングを球威で圧倒するリリーフの方が適性は高そうだ。
タイプ診断:#本格派サウスポー #躍動感
▼26位:赤星優志[投手・日本大](前回順位:圏外)
(あかほし・ゆうじ/右投右打/日大鶴ヶ丘高)
東都二部ながら注目を集める本格派右腕。この春は9試合に登板して防御率0点台とフル回転の活躍でチームを優勝に導いた。最速152キロの速球が大きく報じられるが、140キロ前半のツーシーム、カットボール、フォークの速い変化球が一級品。ここ一番でギアを上げられ、走者を背負ってから強いのも持ち味だ。
タイプ診断:#二部リーグ #動くボール▼25位:松川虎生[捕手・市和歌山高](前回順位:圏外)
(まつかわ・こう/右投右打)
選抜で大きく評価を上げた強打のキャッチャー。少し反動をつける動きの大きい打ち方だが、下半身に粘りがあり対応力の高さと長打力を兼ね備えたバッティングは間違いなく超高校級。スローイングもばらつきはあるものの、地肩の強さは申し分ない。フットワークも良いだけに打撃を生かしてサードなどで勝負するというのも選択肢の一つだろう。
タイプ診断:#強肩強打 #フットワーク◎
▼24位:北山亘基[投手・京都産業大](前回順位:圏外)
(きたやま・こうき/右投右打/京都成章高)
関西の大学ではナンバーワンの呼び声高い本格派右腕。高校時代と比べて明らかに体つきが立派になり、スピード、コントロールともに格段にレベルアップした。少しギクシャクした感じのテイクバックは気になるが、上からしっかり腕が振れ、ボールの角度も申し分ない。スタミナも十分で、試合を作る能力の高さも魅力だ。
タイプ診断:#本格派右腕 #スタミナ◎
▼23位:野口智哉[遊撃手・関西大](前回順位:24位)
(のぐち・ともや/右投左打/鳴門渦潮高)
関西の大学球界を代表する強打のショート。この春は厳しいマークに苦しんだが、それでも打率3割をクリアして3季連続のベストナインにも輝くなど能力の高さを見せた、打撃では更なる確実性、守備ではプレーのスピードアップが課題となるが、体の強さもあるだけにプロでの急成長も期待できそうだ。
タイプ診断:#フルスイング #三拍子▼22位:三浦銀二[投手・法政大](前回順位:21位)
(みうら・ぎんじ/右投右打/福岡大大濠高)
東京六大学で現役最多のリーグ戦10勝を誇る右腕。高校時代から完成度の高さには定評があり、この春も大学日本一となった慶応大を相手に“ノーヒット・ワンラン”の快投を見せている。凄みには欠け、プロで先発として勝負するにはさらなる緻密さが必要になりそうだが、実績は申し分ないだけにプロ側も指名しやすい存在だ。
タイプ診断:#安定感 #実績十分
▼21位:吉野創士[外野手・昌平高](前回順位:14位)
(よしの・そうし/右投右打)
下級生の頃から注目を集める右の強打者。抜群のリストワークでスイングに柔らかさがあり、ボールを乗せるようにしてスタンドまで運ぶ。春の埼玉県大会は準決勝で敗れて2季連続の関東大会出場は逃したものの、レフトスタンド中段へ運ぶ一発を放ち存在感を示した。体の細さと淡白な打撃が多いのは課題だが、長距離砲としての素質は十分だ。
タイプ診断:#長距離砲 #強肩
文●西尾典文
【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。
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