【2021ドラフト候補ランキング最終版:11〜20位】大谷翔平と比較される大砲に加えて大学ナンバーワン捕手も登場<SLUGGER>

【2021ドラフト候補ランキング最終版:11〜20位】大谷翔平と比較される大砲に加えて大学ナンバーワン捕手も登場<SLUGGER>

左から広島新庄・花田、岐阜第一・阪口、北海・木村。いずれも将来性の高い高校生たちだ。写真:滝川敏之、西尾典文

1月と6月に公開した2021年ドラフト候補ランキングは今回が最終版だ。前回のランキング発表後に行なわれた高校野球の地方大会と甲子園大会、社会人野球日本選手権と都市対抗予選、大学野球の秋季リーグ戦を踏まえ、順位にも大きな変動があった。20〜11位には多少粗削りでもスケールの大きい選手が複数入っている。

▼20位:花田侑樹[投手・広島新庄高](前回順位:18位)
(はなだ・ゆうき/右投左打)
将来像:東浜巨(ソフトバンク)
中国地区を代表する高校生右腕。細身だがバランスの良いフォームで、肘を柔らかく使い球持ちの長さも光る。選抜以降は肘を痛めて状態が心配されたが、夏の甲子園でも見事な投球を見せている。投手としてのセンスの高さは高校球界でも屈指で、上背に見合うだけの筋力がついてくれば世代を代表する投手になることも十分に考えられる。
タイプ診断:#急上昇 #フォーム◎ #将来性◎

▼19位:有薗直輝[三塁手・千葉学芸高](前回順位:17位)
(ありぞの・なおき/右投右打)
将来像:岡本和真(巨人)
今年の高校球界を代表する強打の三塁手。1年夏から4番を任され、昨年は試合が少なかったにもかかわらず高校通算本塁打は70本を数える。高校生とは思えない堂々としたたくましい体格でパワーは十分。サードから見せるスローイングもプロでも上位に入る迫力だ。将来の中軸候補が欲しい球団は上位で指名する可能性も十分あるだろう。
タイプ診断:#強打のサード #強肩 #新興勢力
 ▼18位:石森大誠[投手・火の国サラマンダーズ](前回順位:16位)
(いしもり・たいせい/左投左打/遊学館高→東北公益文科大)
将来像:松井裕樹(楽天)
今年からスタートした九州アジアリーグで注目を集める本格派サウスポー。チームでは抑えを任され、リーグトップのセーブ数と15を越える驚異の奪三振率をマークした。対戦相手のレベルを危惧する声もあるが、ソフトバンクの三軍を相手にもストレートで圧倒するピッチングを見せている。隠れたリリーフの即戦力候補と言えるだろう。
タイプ診断:#急上昇 #独立リーグ #本格派サウスポー

▼17位:長谷川稜佑[投手・青森大](前回順位:12位)
(はせがわ・りょうすけ/右投右打/足立学園高)
将来像:有原航平(レンジャーズ)
春のリーグ戦では最速155キロをマークした本格派右腕。安定感には欠けるところがあるものの、ストレートだけでなく決め球となるスライダー、フォークも一級品でボール自体の力は上位候補に相応しいだけのものがある。大舞台での実績はなく、この秋あまり目立った投球ができていないのは気がかりだが、スケールの大きさは大学生のなかでもトップクラスだ。
タイプ診断:#急上昇 #地方リーグ #剛腕

▼16位:畔柳亨丞[投手・中京大中京高](前回順位:8位)
(くろやなぎ・きょうすけ/右投右打)
将来像:森唯斗(ソフトバンク)
 選抜高校野球では140キロ台後半のストレートで押すパワーピッチングを披露。準決勝では右肘の不調を訴えて降板し、その後の経過が心配されていたが、夏にはしっかりと状態を上げてその不安を払拭して見せた。上背はそれほどないものの、フォームの躍動感があり、手元で浮き上がるようなストレートは大きな魅力だ。プロではセットアッパー、クローザーとして勝負するのも面白いだろう。
タイプ診断:#剛腕 #安定感
 ▼15位:木村大成[投手・北海高](前回順位:19位)
(きむら・たいせい/左投左打)
将来像:田嶋大樹(オリックス)
北海道を代表する本格派サウスポー。今春〜夏にかけてスケールアップを果たし、夏の南北海道大会では最速150キロにも到達した。甲子園では少し制球に苦しんだものの、自滅するようなタイプではなく、長いイニングを考えて投げられるのも長所だ。地元の日本ハムが1位候補に挙げているという報道もあるが、将来性豊かなサウスポーだけに他にも狙っている球団は多いだろう。
タイプ診断:#まとまり◎ #完成度

▼14位:坂口樂[一塁手・岐阜第一高](前回順位:15位)
(さかぐち・うた/右投左打)
将来像:T-岡田(オリックス)
今年の高校球界を代表する左の長距離砲で、恵まれた体格や投打二刀流も含め大谷翔平と比較する声も。新チームになってからは不振で目立った結果を残すことができなかったが、2年夏に放ったホームランのインパクトはやはり大きい。最後の夏も一発こそ出なかったものの、3試合で5打点と勝負強さを見せたのはプラス材料だ。投手としての負担も大きかっただけに、プロで野手に専念した時の急成長も期待できる。
タイプ診断:#長距離砲 #柔らかさ

▼13位:森翔平[投手・三菱重工WEST](前回順位:13位)
(もり・しょうへい/左投左打/鳥取商→関西大)
将来像:東克樹(DeNA)
 社会人のサウスポーでは山田と並ぶ存在。7月の日本選手権ではスピードはありながらもなかなか空振りを奪うことができなかったが、9月の都市対抗予選では更に調子を上げて4試合の登板で自責点0と見事な投球でチームを本大会出場に導いた。バランスの良いフォームでスピードだけでなくコントロールも安定している。比較的早い段階から一軍でも先発候補として期待できそうだ。
タイプ診断:#本格派サウスポー #バランス◎
 ▼12位:古賀悠斗[捕手・中央大](前回順位:10位)
(こが・ゆうと/右投右打/福岡大大濠高)
将来像:梅野隆太郎(阪神)
今年のナンバーワン捕手で、野手でも総合的に見るとトップと言える存在。地肩の強さはもちろん、フットワークも素晴らしく、素早い動きで正確に強いボールが投げられるセカンド送球は一級品。キャッチング、ブロッキングも安定している。この秋は少し調子を落としているが、パンチ力のある打撃も魅力だ。いきなり1位の可能性は低そうだが、正捕手候補を優先する球団は2位以内で狙ってくる可能性が高い。
タイプ診断:#強肩強打 #経験豊富

▼11位:鈴木勇斗[投手・創価大](前回順位:11位)
(すずき・ゆうと/左投左打/鹿屋中央高)
将来像:菊池雄星(マリナーズ)
3年秋に急浮上してきた本格派サウスポー。上背はないものの、たくましい下半身を生かした躍動感溢れるフォームで、好調時のストレートは狙っていても差し込まれる勢いがある。今年は変化球の制球力もアップし、試合を作る能力も高い。春はリーグ戦途中で部内のコロナ感染により出場辞退となったが、秋は元気な投球を見せている。貴重な本格派左腕だけに狙っている球団は多いはずだ。
タイプ診断:#本格派サウスポー #躍動感◎

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。

 

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