【2021ドラフト候補ランキング最終版:21〜30位】センバツ優勝左腕に東京六大学屈指の大砲が登場<SLUGGER>

【2021ドラフト候補ランキング最終版:21〜30位】センバツ優勝左腕に東京六大学屈指の大砲が登場<SLUGGER>

松川(左)は小園健太とバッテリーを組んで甲子園に出場。長身左腕の石田(中)、スラッガーの正木(右)も含め上位指名の可能性十分だ。写真:塚原凛平(THE DIGEST写真部)、田中研治

1月と6月に公開した2021年ドラフト候補ランキングは今回が最終版だ。前回のランキング発表後に行なわれた高校野球の地方大会と甲子園大会、社会人野球日本選手権と都市対抗予選、大学野球の秋季リーグ戦を踏まえ、順位にも大きな変動があった。30位〜21位も甲子園優勝投手や東京六大学屈指のスラッガーなど好素材が目白押しだ。

▼30位:松川虎生[捕手・市和歌山高](前回順位:25位)
(まつかわ・こう/右投右打)
高校球界を代表する強打のキャッチャー。少し左足を上げる動きは大きいが、全身を使った柔らかいスイングで対応力も高く、広角に強い打球を放つ。強肩で巨漢でもフットワークの良さがあるのも長所だ。少し丁寧さが欠けるのは課題だが、打てる捕手として早くからプロで鍛えてもらいたい素材である。
タイプ診断:#強肩強打 #フットワーク◎

▼29位:吉村貢司郎[投手・東芝](前回順位:44位)
(よしむら・こうしろう/右投右打/日大豊山高→国学院大)
安定したフォームが光る本格派右腕。社会人でスピードアップし、コンスタントに150キロ以上をマーク。日本選手権まではスピードはあっても打たれる場面が多かったが、都市対抗予選では抜群の安定感を見せてワンランク評価を上げた。フォームに安定感があり、スタミナも申し分ないだけにプロでも先発として期待したい。
タイプ診断:#正統派右腕 #まとまり
 ▼28位:石田隼都[投手・東海大相模高](前回順位:42位)
(いした・はやと/左投左打)
抜群の安定感とテンポの良さが光るサウスポー。春のセンバツでは5試合、29.1回を投げて無失点、45奪三振、2四球という圧巻の投球でチームを優勝に導いた。細身だが長いリーチを生かしたシャープな腕の振りは一級品で高い制球力も備える。高校生左腕では木村大成(北海高)と並ぶ存在で、展開次第では2位以内に入ってくる可能性も十分にありそうだ。
タイプ診断:#テンポの良さ #安定感

▼27位:梶原昂希[外野手・神奈川大](前回順位:28位)
(かじわら・こうき/右投左打/大分雄城台高)
神奈川リーグが誇る強打の大型外野手。1年秋に首位打者を獲得して以降は厳しいマークで成績を落としていたが、この春は復調して打率は3割を大きく超え、3本塁打を放つ活躍を見せた。調子の波が激しいのは課題だが、フルスウィングの迫力と脚力は大きな魅力。"ハマのギータ"の異名を取るように、上手く成長すれば柳田悠岐(ソフトバンク)クラスになることも期待できるだろう。
タイプ診断:#スケール大 #運動能力◎

▼26位:黒原拓未[投手・関西学院大](前回順位:27位)
(くろはら・たくみ/左投左打/智弁和歌山高)
関西の大学球界を代表する本格派サウスポー。春は5勝1敗、防御率0.70という圧巻の成績でMVP、最優秀投手、ベストナインの三冠に輝いた。上背はないものの躍動感あふれるフォームで好調時は150キロを超える。秋は少し出遅れたが、関西大との試合では復帰し、短いイニングながら勢いのあるストレートを投げ込んで復調ぶりをアピールした。
タイプ診断:#本格派サウスポー #躍動感
 ▼25位:野口智哉[遊撃手・関西大](前回順位:23位)
(のぐち・ともや/右投左打/鳴門渦潮高)
フルスイングが魅力の強打のショート。過去6度のシーズンで5度の打率3割を記録しており、コロナ禍で通常より1シーズン少ないなかでもリーグ戦通算100安打に迫っている。ショートの守備も明らかに動きがよくなり、大型だが脚力も十分。今年は二遊間に有力候補が少ないだけに、上位指名の可能性は高いだろう。
タイプ診断:#フルスウィング #三拍子

▼24位:北山亘基[投手・京都産業大](前回順位:24位)
(きたやま・こうき/右投右打/京都成章高)
関西大学球界を代表する本格派右腕。春はフル回転の活躍で最優秀投手を受賞。秋も勝ち星には恵まれていないが、ほぼ毎試合で150キロ以上をマークし、安定した投球を見せている。少し癖のあるフォームだがリリースの感覚が良く、制球力も高い。チームでは先発だが、プロではリリーフとしても面白いタイプである。
タイプ診断:#本格派右腕 #スタミナ◎

▼23位:吉野創士[外野手・昌平高](前回順位:21位)
(よしの・そうし/右投右打)
有薗直輝(千葉学芸高)と並ぶ関東を代表する右のスラッガー。入学直後から中軸を任され、昨年秋はチームの県大会優勝にも大きく貢献。柔らかくフォローの大きいスイングが特長で、乗せるようにしてボールをスタンドまで運ぶ。中学までは捕手で、強肩でも目立つ存在だ。まだ細身だが、筋肉量が増えてくればさらにスケールアップする可能性は高い。
タイプ診断:#長距離砲 #強肩
 ▼22位:赤星優志[投手・日本大](前回順位:26位)
(あかほし・ゆうじ/右投右打/日大鶴ヶ丘高)
東都を代表する右腕。今年の春は9試合に登板して防御率0点台とフル回転の活躍でチームを優勝、一部昇格に導いた。初の一部となるこの秋もいきなり2試合連続完封。力みのないスムーズなフォームで、コーナーに投げ分けるコントロールは天下一品。凄みには欠けるものの試合を作る能力に関しては大学球界でも屈指で、先発候補として期待できる。
タイプ診断:#二部リーグ #動くボール

▼21位:正木智也[外野手・慶応大](前回順位:20位)
(まさき・ともや/右投右打/慶応高)
今年の大学球界を代表する右のスラッガー。6月の全日本大学選手権では準決勝、決勝と2試合連続で先制ツーランを放ち、MVPにも輝いた。ヘッドが少し遠回りするスウィングで、内角の速いボールにバットを折られることも目立つとはいえ、芯で捉えた時の飛距離は十分。守備と走塁にも目立つものはないが、長打力不足の球団には魅力的な人材だ。
タイプ診断:#長距離砲 #神宮のスター

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。
 

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