【2020ドラフト候補ランキング最終版:1〜10位】風間、森木、小園の“高校生ビッグ3”で1位となったのは…?<SLUGGER>

【2020ドラフト候補ランキング最終版:1〜10位】風間、森木、小園の“高校生ビッグ3”で1位となったのは…?<SLUGGER>

トップ3は前回のランキングと変わりなし。157キロ右腕の風間(左)、社会人ナンバーワンの廣畑(右)を抑え、小園(中央)が1位となった。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

1月と6月に公開した2021年ドラフト候補ランキングは今回が最終版だ。前回のランキング発表後に行なわれた高校野球の地方大会と甲子園大会、社会人野球日本選手権と都市対抗予選、大学野球の秋季リーグ戦を踏まえ、順位にも大きな変動があった。今回はいよいよトップ10の発表。投手の逸材が多いなか、1位となったのは――。

▼10位:山下輝[投手・法政大](前回順位:14位)
(やました・ひかる/左投左打/木更津総合高)
将来像:フランスア(広島)
東京六大学を代表する大型左腕。春はいまひとつの成績に終わったが、それでも指にかかった時のボールは目を見張るものがあり、確かな成長を感じさせた。秋はチーム内に新型コロナウイルスの感染者が出たために公式戦はドラフト2日前までずれ込んだが、部内での紅白戦では見事な投球を見せて健在ぶりをアピール。大学生のなかでもスケールの大きさは1,2を争うものがあるだけに、1位の12人に名を連ねる可能性は高そうだ。
タイプ診断:#大型左腕 #ボールの角度◎

▼9位:山田龍聖[投手・JR東日本](前回順位:35位)
(やまだ・りゅうせい/左投左打/高岡商高)
将来像:大野雄大(中日)
今夏〜秋にかけて最も評価を上げたのがこの山田だ。都市対抗予選前に行なわれたオープン戦ではJFE東日本、Hondaという社会人でも屈指の強力打線を相手に圧巻のピッチングを披露。視察したスカウト陣を唸らせた。ボールの出所が見づらいフォームで、ストレートは数字以上に手元で勢いがあり、空振りをとれるのが持ち味。チェンジアップのブレーキも鋭い。佐藤隼輔(筑波大)、隅田知一郎(西日本工大)での重複を避ける球団が単独指名を狙う可能性もありそうだ。
タイプ診断:#赤丸急上昇 #甲子園の星
 ▼8位:椋木蓮[投手・東北福祉大](前回順位:6位)
(むくのき・れん/右投右打/高川学園高)
将来像:増田達至(西武)
大学生右腕ではナンバーワンと言える存在。春のリーグ戦では終盤に調子を落とし、6月の大学選手権でもわずかな登板に終わったが、それでも150キロ以上のストレートを連発して改めて能力の高さを示した。柔らかい腕の振りで球持ちが長く、制球力の高さも大きな魅力だ。リリーフであれば早くから一軍の戦力になれる可能性は高く、ブルペン陣が不安な球団にとってはおすすめの投手である。
タイプ診断:#リリーフタイプ #柔軟性

▼7位:達孝太[投手・天理高](前回順位:7位)
(たつ・こうた/右投右打)
将来像:R.マルティネス(中日)
日本人離れしたスケールの大きさが魅力の超大型右腕。昨年秋から春にかけて明らかに腕の振りが力強くなり、スピードもコンスタントに145キロを超えるようになった。自ら両親にお願いして高額な回転数を計測する機器を導入するなど、意識の高さも魅力だ。少し時間はかかるタイプに見えるが、指先の器用さも持ち合わせており、長身に見合うだけの筋力がついた時が楽しみな存在である。
タイプ診断:#スケール◎ #日本人離れ
 ▼6位:隅田知一郎[投手・西日本工大](前回順位:9位)
(すみだ・ちひろ/左投左打/波佐見高)
将来像:能見篤史(オリックス)
大学生では佐藤隼輔(筑波大)と並ぶ存在。6月の全日本大学野球選手権での快投で一気に1位候補の座を確固たるものとした。地方リーグ所属ながらスピードだけでなく、コントロール、変化球、投球術も高レベルで、勝負所で三振を奪えるのも大きな魅力だ。秋はワクチン接種の影響でやや登板数が少なかったが、それでも評価の高さは相変わらずで、最初の入札での1位指名の可能性は高い。
タイプ診断:#実戦派サウスポー #地方リーグ

▼5位:森木大智[投手・高知高](前回順位:5位)
(もりき・だいち/右投右打)
将来像:大瀬良大地(広島)
とうとう3年間で一度も甲子園の土を踏むことはできなかったが、投手としての総合力は確実にアップしている。下級生の頃は上半身の力みが目立ったが、今年は下半身主導で楽に腕が振れるようになり、ストレートも変化球も明らかにコントロールが安定した。フィールディングや牽制など投げる以外のプレーにもセンスを感じる。総合力では小園健太(市和歌山高)、風間球打(ノースアジア大明桜高)と並び、フォームに大きな欠点がないというのも心強い。
タイプ診断:#剛腕 #スーパー中学生
 ▼4位:佐藤隼輔[投手・筑波大](前回順位:4位)
(さとう・しゅんすけ/左投左打/仙台高)
将来像:早川隆久(楽天)
総合的に見ると、やはり大学生ではナンバーワンと言える存在。春のリーグ戦後は対外試合ができなかった影響もあってか、秋の開幕戦でわき腹を痛めたものの、降板するまでの投球は圧巻だった。完成度の高いフォームで力感なく150キロのストレートを投げられるのが大きな長所で、スライダー、チェンジアップも高レベル。体力的な不安は少し残るものの、逆に言えばまだまだこれから成長が見込めるというのも魅力だ。
タイプ診断:#ミスター0 #本格派サウスポー #フォーム◎

▼3位:風間球打[投手・ノースアジア大明桜高](前回順位:3位)
(かざま・きゅうた/右投左打)
将来像:サファテ(ソフトバンク)
多くの好投手が地方大会で敗退するなか、見事チームを夏の甲子園出場に導いた高校生の剛腕投手。甲子園でも2回戦で敗れたものの、度々ストレートは150キロ以上のスピードをマークし、前評判通りのポテンシャルの高さを見せた。ストレートの角度、迫力は大学生、社会人を含めてもナンバーワンと言えるだけのものがある。細かいコントロールや投球術には課題が残るものの、しっかり腕を振って投げられる変化球も高レベルだ。スケールの大きい高校生が欲しい球団には打ってつけの選手と言えるだろう。
タイプ診断:#剛腕 #スケール大 #ボールの角度◎
 ▼2位:廣畑敦也[投手・三菱自動車倉敷オーシャンズ](前回順位:2位)
(ひろはた・あつや/右投右打/玉野光南高→帝京大)
将来像:槙原寛己(元巨人)
夏の日本選手権では初戦で敗れたものの、雨の降りしきる難しいコンディションの中でもコントロールを乱すことなく、改めてその能力の高さを見せつけた。社会人日本代表合宿で測定されたボールのスピード、回転数は圧倒的な数字を叩き出しており、変化球やコントロール、投球術も高レベル。先発でもリリーフでも力を発揮できるのも大きな長所だ。高校生や大学生と比べると一般的な知名度は高くないが、即戦力という意味ではナンバーワンと言える存在だ。来年から使える投手が欲しい球団にとっては、最も狙うべき選手と言えるだろう。
タイプ診断:#即戦力 #剛腕 #万能タイプ
 ▼1位:小園健太[投手・市立和歌山高](前回順位:1位)
(こぞの・けんた/右投右打)
将来像:金子弌大(日本ハム)
 1月時点からの1位を守り抜く結果となった。夏は和歌山大会決勝で敗れたものの、高い注目を集めたなかでも常に安定したピッチングを披露。コントロールと変化球はとても高校生とは思えないレベルにあり、ストレートもまだまだ速くなりそうな雰囲気がある。好素材の多い高校生投手の中でも総合力では一歩リードした存在だ。プロでも1年目にしっかりシーズンを戦える体力を身につけて、早ければ2年目から一軍のローテーション入りも期待できるだろう。
タイプ診断:#大型本格派右腕 #巧みな投球術 #スター候補

【表】ドラフト候補ランキング最終版1〜50位一覧

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。
 

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