【どこよりも早い2022ドラフト候補ランキング:1〜10位】二刀流の大器・矢沢を含めトップ3は大学生<SLUGGER>

【どこよりも早い2022ドラフト候補ランキング:1〜10位】二刀流の大器・矢沢を含めトップ3は大学生<SLUGGER>

左から蛭間、矢沢、山田。来年のドラフト会議で最も高い評価を集めるのは一体誰だろうか? 写真:西尾典文

2021年のドラフト会議からまだ2か月も経っていないが、アマチュア球界はすでに22年のドラフトへ向け動き出している。昨年秋以降で急成長を遂げた選手も少なくない。昨年は現地で400試合以上アマチュア野球を取材したスポーツライターの西尾典文氏が、現時点での22年ドラフト候補ランキングを選定した。まずは1〜10位から紹介しよう。

▼1位:矢澤宏太[投手兼外野手・日本体育大]
(やざわ・こうた/左投左打/藤嶺藤沢高)
将来像:投手:松井裕樹(楽天)、野手:雄平(元ヤクルト)


 大学球界では異例とも言える二刀流で注目を集める大器。2年秋に外野手、3年秋には投手としてベストナインにも選ばれている。ストレートはコンスタントに140キロ台後半をマークし、スライダー、チェンジアップも打者の手元で鋭く変化する。制球力も向上し、昨年秋は3完封をマークした。

 外野手としても長打力とスピードは大学球界で屈指の存在で。大学日本代表候補合宿の50メートル走では全選手中トップとなるタイムをマークした。大谷翔平(エンジェルス)とはタイプがまったく違うが、プロでも二刀流の可能性を秘めた存在と言える。

タイプ診断:本格派サウスポー、スピードスター、二刀流
 ▼2位:蛭間拓哉[外野手・早稲田大]
(ひるま・たくや/左投左打/浦和学院高)
将来像:金本知憲(元阪神)

 
今年の大学球界を代表する左のスラッガー。浦和学院では3年夏に出場した甲子園でホームランを放ち、U-18侍ジャパンにも選ばれた。早稲田大でも1年秋からレギュラーになると、2年春からは3季連続で3本塁打をマーク。

 ここまで放った39安打のうち10本がホームラン、21本が長打とその長打力は圧倒的なものがある。たくましい体格ながら脚力も大学球界トップクラスで、大学日本代表候補合宿の50メートル走では5秒台のタイムもマークした。

タイプ診断:左の大砲、脚力◎

▼3位:山田健太[二塁手・立教大]
(やまだ・けんた/右投右打/大阪桐蔭高)
将来像:大山悠輔(阪神)


 東京六大学で卒業する4年生を含めても現役通算最多の62安打を誇る右の強打者。大阪桐蔭では根尾昂(中日)、藤原恭大(ロッテ)らとともに甲子園春夏連覇を達成し、立教大でも1年春からレギュラーの座をつかむと、ここまで2度のベストナインにも輝いている。

 バランスの良いスイングと巧みなリストワークでセンターを中心に長打を放ち、対応力の高さが光る。現在はセカンドだが、ファーストとサードもこなすなど複数のポジションを守れるのも魅力だ。

タイプ診断:右の強打者、甲子園春夏連覇▼4位:菊地吏玖[投手・専修大]
(きくち・りく/右投右打/札幌大谷高)
将来像:涌井秀章(楽天)


 東都二部所属ながら、大学生の右腕では総合的に見てナンバーワンと言える存在。軸足に体重を乗せてからゆったりとしたモーションで上からスムーズに腕を振ることができており、最速151キロのストレートは数字以上の勢いが感じられる。

 コントロールも高レベルで、多彩な変化球を操る。昨年春のリーグ戦では惜しくも優勝を逃したものの、最終節では赤星優志(日本大→巨人3位)と息詰まる投手戦を演じた。秋は脇腹を痛めた影響でリリーフでの登板となったが、春は再びエースとしての活躍を期待したい。

タイプ診断:安定感◎、東都二部

▼5位:田中晴也[投手兼一塁手・日本文理高]
(たなか・はるや/右投左打)
将来像:投手として山口俊(巨人)、野手としてイ・スンヨプ(元巨人)


 投打ともにスケールの大きさが魅力の大型右腕。昨年夏はエースとして甲子園に出場し、最速147キロをマークしてスカウト陣の注目を集めた。秋は北信越大会の準々決勝で敗れたものの、夏と比べても明らかに楽に投げてスピードが出るようになっており、制球力もアップしている。

 また野手としてもフォローの大きいスイングで、広角に長打を放つバッティングは大きな長所だ。投手としても野手としても高い将来性を誇り、球団によっては評価が分かれることも十分に考えられるだろう。

タイプ診断:スケール大、二刀流
 ▼6位:河野佳[投手・大阪ガス]
(かわの・けい/右投右打/広陵高)
将来像:美馬学(ロッテ)


 高卒2年目にして社会人トップに上り詰めた実戦派右腕。広陵高では、エースとして出場した3年春のセンバツで最速150キロをマークして注目を集めた。昨年の日本選手権でも151キロを計時しているが、持ち味はスピードよりもコントロールと投球術。

 下半身主導のフォームで楽に腕を振って速いストレートと緩い変化球を操り、簡単にアウトを積み重ねる投球は安定感抜群だ。昨年は日本選手権、都市対抗でいずれも圧巻のピッチングを見せ、社会人野球の年間ベストナインにも選ばれた。

タイプ診断:安定感、即戦力

▼7位:浅野翔吾[外野手・高松商]
(あさの・しょうご/右投両打)
将来像:陽岱鋼(元巨人)


 下級生の頃から注目を集めている強打の外野手。1年夏からレギュラーとなると、秋の四国大会でも森木大智(高知高→阪神1位)から3安打を放っている。昨年夏の甲子園でも優勝した智弁和歌山のエース中西聖輝からレフトスタンドへ叩き込むなど、2試合で7打数4安打の活躍を見せた。

 170センチと上背はないものの、全身を使った伸びやかなスイングで長打力は申し分ない。運動能力も高く、ライトから見せる返球と迫力あるベースランニングでも目立つ存在だ。新チームでは左打席にも挑戦しており、既にホームランを放つなど能力の高さを見せている。

タイプ診断:甲子園の星、万能タイプ
 ▼8位:沢井廉[外野手・中京大]
(さわい・れん/左投左打/中京大中京高)
将来像:稲葉篤紀(元日本ハム)


 愛知大学リーグを代表する強打の外野手。高校時代から打撃センスの良さは目立つ存在だったが、大学でも着実にスケールアップしている印象を受ける。軸のぶれないスウィングでしっかりボールを呼び込んで捉えることができており、左中間へ放り込めるのが大きな長所。

 リーグ戦では常に安定した成績を残しており、昨年秋は2本のサヨナラホームランも放っている。大学日本代表候補合宿でもフェンス直撃の長打を放ち、守備でも本塁への見事な補殺を見せるなど攻守にレベルの高いプレーを見せた。

タイプ診断:広角打法、強肩

▼9位:内藤鵬[三塁手・日本航空石川高]
(ないとう・ほう/右投右打)
将来像:中村剛也(西武)


 今年の高校球界を代表する巨漢のスラッガー。1年秋から4番に座ると、2年春の県大会では5試合で5本塁打を放って一躍注目を集める存在となった。体重100キロの身体を生かしたパワーはもちろんだが、スイングに柔らかさがあり、バットに乗せるようにして遠くへ運ぶことができる。

 新チームでは投手としてもマウンドに上がっており、肩の強さでも目立つ存在だ。ここ数年のドラフトの傾向を考えると強打者タイプに人気が集まっているだけに、春以降もホームランを量産すれば上位指名も狙えるだろう。

タイプ診断:大砲候補、おかわりタイプ▼10位:金村尚真[投手・富士大]
(かねむら・しょうま/右投右打/岡山学芸館高)
将来像:摂津正(元ソフトバンク)


 東北大学球界ナンバーワンの実力派右腕。レベルの高い投手陣の中でも1年春から先発を任せられると、2年秋からは2季連続でMVPにも輝き、リーグ戦通算防御率は0点台を誇る。

 小さいテイクバックでボールの出所が見づらく、145キロを超えるストレートと打者の手元で真横に滑るカットボールのコンビネーションは安定化委抜群。昨年12月に行われた大学日本代表候補合宿の紅白戦でも2回をパーフェクト、2奪三振と圧巻の投球を見せてその実力をアピールした。

タイプ診断:地方リーグ、不動のエース

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。

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