【ポジション別ランキング:救援投手】連続無失点記録の平良、新人王・栗林、キューバの至宝モイネロ。剛腕ぞろいで1位に輝いたのは?<SLUGGER>

【ポジション別ランキング:救援投手】連続無失点記録の平良、新人王・栗林、キューバの至宝モイネロ。剛腕ぞろいで1位に輝いたのは?<SLUGGER>

上位陣は平良(左)のようなクローザーが埋め尽くしたが、セットアッパーでは一人モイネロ(右)がランクインを果たした。写真:徳原隆元、金子拓弥(THE DIGEST写真部)

今、それぞれのポジションで最強選手は一体誰なのか?  昨季の活躍やこれまでの実績などを基にトップ5までランク付けした。今回はリリーフ投手編だ。

▼1位 平良海馬(西武)
2021年成績:62登板 3勝4敗20セーブ 21ホールド 60.0回 70奪三振 防御率0.90

▼2位 栗林良吏(広島)
2021年成績:53登板 0勝1敗37セーブ 52.1回 81奪三振 防御率0.86

▼3位 R.マルティネス(中日)
2021年成績:49登板 1勝4敗23セーブ 48.0回 59奪三振 防御率2.06

▼4位 松井裕樹(楽天)
2021年成績:43登板 0勝2敗24セーブ 43.0回 59奪三振 防御率0.63

▼5位 モイネロ(ソフトバンク)
2021年成績:33登板 1勝0敗14ホールド 31.1回 42奪三振 防御率1.15

 近年は投手の平均球速上昇に伴い、奪三振のペースが増加している。その傾向を象徴するように、高い割合で空振りを奪って打者を圧倒する剛腕リリーバーたちが名を連ねた。
 昨季の平良は、開幕から歴代最長の39試合連続無失点を記録して注目を集めた。当初はセットアッパーだったが、増田達至の不調に伴って5月頭からクローザーへ移り、史上2人目の20ホールド&20セーブも達成した。

 160キロ近い速球で打者をねじ伏せたかと思えば、スライダーやチェンジアップで意表をついて見逃し三振に仕留めるなど、硬軟織り交ぜる投球の攻略は至難で、被弾はゼロ。後はタイトルさえ手にすれば「現役最強リリーバー」の名に一層の箔が付くだろう。増田達至がクローザーに復帰した今季は、再びセットアッパーとして剛腕を振るい続けている。

 2位の栗林も、昨季の活躍で球史に名を刻んだ。プロ入り直後から鯉の守護神、失敗なしで積み重ねた37セーブは新人歴代最多タイ。必殺のフォークを武器に高い奪三振率(13.93)を記録した。53登板のうち僅か4試合しか失点を許さず、防御率0点台と圧巻の投球内容で豊作だったセ・リーグ新人王レースも制した。

 与四球率4.82は要改善で、今季も4月2日の中日戦で延長12回に四球が絡みプロ初のセーブ失敗を喫した。ランキングトップの座も狙えるかどうかは、制球力がカギを握りそうだ。

 マルティネスはチームの低迷でセーブが伸び悩んだが、支配力では上位の2人に引けを取らない。長身から投げ込む最速161キロの速球とスプリットは角度があり、バットに当てられてもゴロになる確率が高い。

 過去3年はいずれも被弾は2本以下。それでいて四球も少ないなど投球全体のクオリティーも高い。ただ、ランクアップには労働量をもう少し増やす必要がありそうだ。まだ25歳でオフにはメジャー流出も懸念されたが、3年契約を結んで残留を決めた。 松井も打者を牛耳る投手の代表格だ。一昨年は先発でも投げ、昨季は夏場からの長期離脱後にクライマックスシリーズで手痛い一発を浴びた。だが、防御率0.63や奪三振率12.35が示すように、力は衰えていない。豪快な投球フォームに隠れて見過ごされがちだが、毎年変化球の使い方にさじ加減を加える緻密さも兼備。通算200セーブ到達まで残り30で、今季中の達成も不可能ではない。

 唯一セットアッパーでランクインのモイネロは、昨年はキューバ代表入りして出場機会が限られたが、球界指折りの実力はすでに証明済。大きな弧を描く代名詞カーブを武器に、直近3年はいずれも防御率1点台。制球には難があるが、大きな問題にはなっていない。オフは新たに3年契約を結び、ランキング上昇の土台も整っている。
【惜しくも圏外だった選手たち】

 昨年は日本一決定のマウンドに立ったマクガフ(ヤクルト)や、自身2度目のセーブ王に輝いた益田直也(ロッテ)もチームの勝利を手繰り寄せる優れたクローザーだが、支配力では5傑に及ばずランキングから外れた。

 救援投手では球界最高年俸の森唯斗(ソフトバンク)は昨季、左ヒジの故障もあって不振だったが、18~20年は3年連続30セーブを記録しただけに復調が期待される。昨季4年ぶりに日本復帰の平野佳寿(オリックス)はいきなり29セーブと流石の安定感を見せたが、初めてクローザーを務め、160キロ超の剛速球で32試合連続無失点も記録したビエイラ(巨人)のような“新興勢力”の方が、上位陣を脅かす存在としては面白いかもしれない。また、今季は開幕21試合で10セーブを挙げ、史上2番目のスピード記録を樹立するなど新人離れしたペースで快進撃を続ける大勢(巨人)にも期待したい。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。

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