「スプリッターは大谷並みだ」――MLBスカウトたちが熱視線を送る佐々木朗希の“リアル評”。懸念材料となるものは?<SLUGGER>

「スプリッターは大谷並みだ」――MLBスカウトたちが熱視線を送る佐々木朗希の“リアル評”。懸念材料となるものは?<SLUGGER>

4月10日に行なわれたオリックス戦では、史上最年少での完全試合を達成した佐々木。写真:塚本凜平(THE DIGEST写真部)

MLBの各球団は、個々の選手の将来的な才能の上限をスカウトに判断してほしいと考えている。同時に、潜在的な問題点を見抜くことも求めている。だが、佐々木朗希に関して唯一明らかなのは、MLBが規定するインターナショナル・フリーエージェントの資格を彼が得るのは2026年終了後ということだけだ。

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「彼は世界最高のピッチャーになり得る。球威は『70』、コマンドも素晴らしい。あのスプリッターは大谷(翔平/エンジェルス)並みだよ」

「若い頃の大谷を思い出させるね」

 別のスカウトは、もし本人がその気だったら二刀流選手としても成功できるだけの身体的才能を持っていると語った。

「もし彼がMLBのドラフトにかかったら、全体1位で指名されるだろう。それは投手としての評価だ。打者としても6巡目くらいで指名されるだけの才能はあったが、打撃の方はあきらめてしまった」

「佐々木ほどポテンシャルが高いピッチャーは他にいないよ。高校時代からずっと、メカニクスもとてもクリーンだ」

 しかしながら、現時点では佐々木についてまだ確固たる評価を下せないと言うスカウトもいた。なぜなら、まだ先発ローテーションで年間を通して投げたことがないからだ。

「彼はまだローテーションに半シーズンすらいたことがない。本末転倒させちゃいけないよ。佐々木には素晴らしい伸びしろがある。だが、2〜3年ローテーションをしっかりこなして、彼がどのようにアジャストするかを見極めなければいけない。今の時点で無我夢中になってしまいたくないんだ。シーズン終盤でも力強い投球ができるのか? 現時点ではまだ分からないからね」
 「判断を下すにはまだ早すぎる。だが、これだけは言える。山本(由伸/オリックス)と違って、佐々木は積極的に打者と勝負するよう指導されている。アグレッシブにゾーンを攻めて、ストライクを先行させて力でねじ伏せるんだ。テクニックでかわすようなことはしない。こういう投球はMLBでも役に立つ」

「今すぐにでもMLBで投げられるだろう。高校卒業時点でもそうだったかもしれない。私にとって、当時から今に至るまで最大の懸念材料は健康面だ」

文●ジム・アレン

※スラッガー責任編集 NSK MOOK『2022プロ野球ベストプレーヤーランキング100』より転載

【著者プロフィール】
1960年生まれ。カリフォルニア大サンタクルーズ校で日本史を専攻。卒業後に英語教師として来日し、93年から取材活動を開始。現在は共同通信の記者として活躍中。ベイエリアで育ち、子供の頃は熱心なサンフランシスコ・ジャイアンツのファンだった。

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