【大谷翔平の仲間たち】“雷神ソー”のニックネームだけじゃない。豪腕復活を目指すシンダーガードの濃すぎるキャラクター性<SLUGGER>

【大谷翔平の仲間たち】“雷神ソー”のニックネームだけじゃない。豪腕復活を目指すシンダーガードの濃すぎるキャラクター性<SLUGGER>

ピッチングに合わせて金色の長髪が風にたなびく。長身と合わせたその風貌だけでも、シンダーガードがいかに個性的かがよく分かる。(C)Getty Imgaes

エンジェルスは大谷翔平とマイク・トラウト以外にも、個性豊かな選手が数多く在籍している。大谷とともに先発投手としてチームを支える剛腕ノア・シンダーガードもその一人だ。彼は昨オフ、1年2100万ドルでエンジェルスに加入したばかりの新顔だが、球界全体ではすでに屈指の知名度を誇るスター選手だ。

 テキサス州出身のシンダーガードは、2010年ドラフト1巡目(全体38位)でブルージェイズに入団。その後トレードでメッツに移り、15年5月にメジャーデビューを果たした。198cmの長身から繰り出す100マイルの剛速球を武器に、1年目からローテーション投手として活躍。ポストシーズンでも八面六臂の活躍でリーグ優勝に貢献。その後もデビューから5年間で3度の2ケタ勝利を挙げるなど、押しも押されもせぬメッツの主力投手へのし上がった。
  当時はともにローテーションを組んだジェイコブ・デグロムやザック・ウィーラー(現フィリーズ)らとともに“若手5人衆”として売り出されていたが、中でもシンダーガードはひと際目を引く存在だった。ブロンドの長髪に筋骨隆々の長身、そして北欧系のルーツからついたニックネームは“ソー”。もちろん、由来はマーベルコミックの人気ヒーローだ。

 ただ、本物の“ソー”と異なる点が一つある。故障に弱いことだ。豪快なピッチングスタイルの代償か、17年以降は毎年のように故障離脱。20年にはトミー・ジョン手術に踏み切っている。ようやく本格復帰した今季も、開幕からまずまずの投球を続けきたものの本来の球威はまだ戻っていない。

 見た目はいかにも“マッチョ系キャラ”だが、実は意外な一面もあって、自分を「オタク」と公言してはばからない。実は、少年時代のシンダーガードは運動が苦手だった。太っていてメガネもかけていたので、本人の言う通り、当時の見た目は完全に「オタク」そのもの。数年前、シンダーガードは自ら当時の写真を公開した際は今の姿とのあまりのギャップが話題となった。
 「いつも自分の容姿が他人にどう見えているか気にしていたのを変えたくて」食生活を改善し、ジムにも通って今のスーパーヒーロー体型を手に入れたシンダーガード。現在は趣味に「上半身裸になること」を挙げるほど自信に満ちあふれているが、中身にはまだオタクらしい一面も残っている。

 シンダーガードには自分のグラブに名前を付けるという奇妙な癖があり、その大部分は映画やドラマに由来するもの。特にドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』がお気に入りで、複数の主要キャラクターの名前を拝借している。なお、シンダーガードはこの『ゲーム・オブ・スローンズ』に一般兵士役でカメオ出演したこともある。その回がテレビ放映された時には、まさにオタクさながらにツイッターで楽しそうに実況していた。
  トミー・ジョン手術のリハビリ中だった20年には、SNS上で「#NoahBookClub」と名付けた読書会を結成。月に「課題図書」を決めて、ファンと感想を語り合った。最初に選ばれた本は人間の進化の軌跡をたどるベストセラーの『What Doesn't Kill Us』。選ぶのは小説ではなく学術書や自己啓発本が多いようだ。シンダーガード自身は「読書は僕にとって勉学を継続する方法」と位置付けている。

 他にもシンダーガードは氷風呂入浴など多くの趣味を持っており、その強烈な個性はまさにメジャーで唯一無二。彼のピッチングだけでなく、その言動にもぜひ注目してほしい。

構成●SLUGGER編集部

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