【2022ドラフト候補ランキング|1~10位】トップ2は矢澤&蛭間で変わらず。日本文理・田中も“二刀流”に可能性を秘める<SLUGGER>

【2022ドラフト候補ランキング|1~10位】トップ2は矢澤&蛭間で変わらず。日本文理・田中も“二刀流”に可能性を秘める<SLUGGER>

大学最高打者・蛭間(左)、高校生屈指の強打者・浅野(右)らドラフト上位指名が確実な逸材がトップ10入りした。写真:塚本凛平

前回は1月1日に公開した2022年ドラフト候補ランキング。今年のドラフトは、高校、大学、社会人とも絶対的な目玉は不在と言われているが、春のシーズンに大きくアピールした選手も少なくなかった。今回は高校野球の地方大会が本格化する前の段階でランキングを作成。ここではドラフト上位指名が濃厚な1~10位の選手を紹介する。

▼1位:矢澤宏太[投手兼外野手・日本体育大](前回順位:1位)
(やざわ・こうた/左投左打/藤嶺藤沢高)


 大学球界では異例とも言える二刀流で注目を集める選手。2年秋に外野手、3年秋には投手、4年春には指名打者としてベストナインにも選ばれている。ストレートはコンスタントに140キロ台後半をマークし、スライダー、チェンジアップも打者の手元で鋭く変化する。外野手としても長打力とスピードは大学球界で屈指の存在で、大学日本代表候補合宿の50m走では全選手トップのタイムをマークしている。

 投手、野手どちらで勝負するのか、それとも二刀流に挑戦するのか――判断は難しいところだが、どんな選択をしてもスターになれるだけの素材であることは間違いないだろう。

●将来像:投手として松井裕樹(楽天)、野手として雄平(元ヤクルト)
●タイプ診断:#本格派サウスポー #スピードスター #二刀流
 ▼2位:蛭間拓哉[外野手・早稲田大](前回順位:2位)
(ひるま・たくや/左投左打/浦和学院高)


 今年の大学球界を代表する左のスラッガー。浦和学院高では3年夏に出場した甲子園でホームランを放ち、U-18侍ジャパンにも選ばれた。早稲田大でも1年秋からレギュラーになり、2年春から3季連続で3本塁打をマーク。

 今春は厳しいマークにあってなかなか打率が上がらなかったものの、しっかり四球を選んで高い出塁率を残し、最終週の早慶戦では2本のホームランを放つなどさすがのバッティングを見せた。打撃だけでなく抜群の脚力も持ち味で、今年の春は守備面でもレベルアップしたところを見せている。

●将来像:金本知憲(元阪神)
●タイプ診断:#左の大砲 #脚力◎

▼3位:吉村貢司郎[投手・東芝](前回順位:16位)
(よしむら・こうしろう/右投右打/日大豊山高→国学院大)


 昨年のドラフトでは指名がなかったことが不思議なレベルの、社会人を代表する本格派右腕。大学では故障に苦しんだ時期もあったが、社会人での2年間で見違えるほどストレートが力強くなった。

 補強選手として出場した都市対抗では2回戦で圧巻の投球を見せると、今年も春先から安定したピッチングを続けている。スピード、コントロール、変化球全てが高レベルで、即戦力投手という意味ではナンバーワンと言える存在だ。

●将来像:荒れていない中田賢一
●タイプ診断:#即戦力 #解禁済▼4位:沢井廉[外野手・中京大](前回順位:8位)
(さわい・れん/左投左打/中京大中京高)


 愛知大学リーグを代表する強打の外野手。高校時代から打撃センスの良さは目立っていたが、大学でも着実にスケールアップしている。軸のぶれないスイングでしっかりボールを呼び込んでから捉えることができており、左中間へ放り込めるのが大きな長所だ。

 この春はワクチン接種の都合で大学日本代表への召集が見送られたが、昨年12月の候補合宿でもフェンス直撃の長打を放ち、守備でも本塁への見事な補殺を見せるなど攻守にレベルの高いプレーを見せた。

●将来像:筒香嘉智
●タイプ診断:#広角打法 #強肩


▼5位:庄司康誠[投手・立教大](前回順位:22位)
(しょうじ・こうせい/右投右打/新潟明訓高)


 東京六大学でも屈指のスケールを誇る大型本格派右腕。下級生の頃は怪我に苦しみ、リーグ戦デビューは3年春にずれ込んだが、いきなり150キロを超えるスピードをマークして観衆を沸かせた。昨年までリーグ戦0勝ながらも、今年の春はエース格へと成長し、大学日本代表にも選出されている。

 角度のあるストレートはもちろんだが、変化球はいずれも実戦で使える水準で、フィールディングやバッティングなど投げる以外のプレーのレベルも高い。この春の活躍で一気に上位候補となったことは間違いないだろう。

●将来像:木佐貫洋
●タイプ診断:#スケール大 #赤丸急上昇
 ▼6位:曽谷龍平[投手・白鴎大](前回順位:13位)
(そたに・りゅうへい/左投左打/明桜高)


 昨年大ブレイクした本格派サウスポー。力みのないフォームで楽に腕を振って150キロを超えるストレートをマークし、そのギャップで打者は差し込まれることが多い。球種は多くないが、スライダーにバリエーションがあるのも持ち味だ。

 昨年秋の横浜市長杯では前年優勝の桐蔭横浜大を相手に力で抑え込む投球でチームを勝利に導くと、今年春のリーグ戦では松本大を相手にノーヒットノーランも達成した。これだけ出力が高く、三振を奪える左腕は貴重なだけに、人気が集中することも十分に考えられるだろう。

●将来像:岩貞祐太(阪神)
●タイプ診断:#ドクターK #ノーノ―達成

▼7位:内藤鵬[三塁手・日本航空石川高](前回順位:9位)
(ないとう・ほう/右投右打)


 今年の高校球界を代表する巨漢のスラッガー。1年秋から4番に座ると、2年春の県大会では5試合で5本塁打を放ち、一躍注目を集める存在となった。体重100kgの肉体を生かしたパワーはもちろんだが、スイングに柔らかさがあり、バットに乗せるようにして遠くへ運ぶことができる。

 この春は守備で左肩を痛めた影響で県大会の準決勝まで欠場したが、続く北信越大会では決勝でホームランを放ち、6割を超える打率を残すなど順調な回復ぶりをアピールした。高校生の打者としては浅野翔吾(高松商)と並んでトップの存在と言えるだろう。

●将来像:中村剛也(西武)
●タイプ診断:#大砲候補 #おかわりタイプ
 ▼8位:山田健太[二塁手・立教大](前回順位:3位)
(やまだ・けんた/右投右打/大阪桐蔭高)


 東京六大学で現役通算最多となる75安打を誇る右の強打者。大阪桐蔭高では根尾昂(中日)、藤原恭大(ロッテ)らとともに甲子園春夏連覇を達成し、立教大でも1年春からレギュラーの座をつかむと、ここまで2度のベストナインにも輝いている。

 この春は厳しいマークの中で本塁打はゼロに終わったが、それでも打率3割をクリアし、対応力の高さを示した。幻となったものの、栗山英樹監督も侍ジャパンのトップチームに召集するなど、注目度の高さは今年の候補の中でもトップクラスだ。

●将来像:大山悠輔(阪神)
●タイプ診断:#右の強打者 #甲子園春夏連覇

▼9位:田中晴也[投手兼外野手・日本文理高](前回順位:5位)
(たなか・はるや/右投左打)


 投打ともにスケールの大きさが魅力の大型右腕。昨年夏はエースとして甲子園に出場し、最速147キロをマークしてスカウト陣の注目を集めた。秋は北信越大会の準々決勝、春は県大会の決勝で敗れたものの(春の県大会決勝は登板せず)、コントロールも変化球も順調にレベルアップしている印象を受ける。

 また、野手としてもフォローの大きいスウィングで、広角に長打を放つバッティングは大きな長所で、春の県大会決勝では2本のホームランも放った。投手としても野手としても高い将来性を誇り、球団によっては評価が分かれることも十分に考えられるだろう。

●将来像:投手として山口俊(巨人)、野手としてイ・スンヨプ(元巨人)
●タイプ診断:#スケール大 #二刀流
 ▼10位:浅野翔吾[外野手・高松商](前回順位:7位)
(あさの・しょうご/右投両打)


 下級生の頃から注目を集めている強打の外野手。1年夏からレギュラーとなると、秋の四国大会でも森木大智(高知高→阪神1位)から3安打をマーク。昨年夏の甲子園でも、優勝した智弁和歌山のエース・中西聖輝からレフトスタンドへ叩き込むなど、2試合で7打数4安打の活躍を見せた。

 今年の春は脚の故障もあって県大会の決勝は欠場したが、その後の四国大会では元気な姿を見せてスカウト陣を安心させている。高校生の外野手では最注目の選手であり、地方大会でも高い注目を集めることは間違いない。

●将来像:小型の陽岱鋼
●タイプ診断:#甲子園の星 #万能タイプ

文●西尾典文
【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間400試合以上を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。

【関連記事】【2022ドラフト候補ランキング|21~30位】智弁和歌山・武元、“菊池2世”の田中らが「圏外」から上位へ<SLUGGER>

【関連記事】【2022ドラフト候補ランキング|31~50位】ランクアップした近江・山田をはじめ、この春に急成長した選手が評価上昇<SLUGGER>

【関連記事】【どこよりも早い2022ドラフト候補ランキング:1~10位】二刀流の大器・矢沢を含めトップ3は大学生<SLUGGER>

関連記事(外部サイト)

  • 記事にコメントを書いてみませんか?