“記念出場”のはずのプーホルスが衝撃の1回戦突破、若い力が激突した決勝戦――球宴ホームラン・ダービーは今年もドラマづくめ!<SLUGGER>

“記念出場”のはずのプーホルスが衝撃の1回戦突破、若い力が激突した決勝戦――球宴ホームラン・ダービーは今年もドラマづくめ!<SLUGGER>

若いながら普段はふてぶてしいまでの風格を持つソトも、念願の優勝を果たしてこの笑顔。(C)Getty IMages

現地7月18日、ドジャー・スタジアムでは球宴ホームラン・ダービーが開催。全8選手が激しくしのぎを削った末にホアン・ソト(ナショナルズ)がフリオ・ロドリゲス(マリナーズ)を下して初優勝を飾った。今大会で生まれた多くのドラマをまとめてみよう。

【1stラウンド】
▼“イチローの弟子”が早くも量産体制!

 まず最初に登場したのは、ア・リーグ新人王レースで先頭を走るフリオ・ロドリゲス(マリナーズ)。イチローの愛弟子としても知られる新星は、同地区レンジャーズのコリー・シーガーと対決。最初の3分間で25本、追加のボーナスタイム1分間でさらに7本をスタンドインさせ、1回戦としては昨年のアロンゾ(35本)に次ぐ歴代2位の32本を放った。昨年までドジャースに在籍していたシーガーも、ロサンゼルスのファンの声援を背に24本塁打の好成績を残したが追いつけず、21歳のヤングスターがまず1勝した。
 ▼42歳がまさかの1回戦突破

 1回戦でスタジアムが最大の盛り上がりを見せたのは、最終カードで登場したアルバート・プーホルス(カーディナルス)の登場だった。42歳での出場は歴代最年長、今季限りでの引退も表明している殿堂入り確実のベテランだけに“記念出場”と目されていたが、まずは最初の3分で10本、30秒のボーナスタイムでさらに3本を追加して計13本。インターバルを取った際には球宴に出場する全選手がプーホルスの周りに集まって彼の偉業を称えた。

 対するは目下、ナ・リーグ本塁打王のカイル・シュワーバー(フィリーズ)。楽勝と思われたが意外と本数が伸びず、規定の時間ではこちらも同じ13本。誰もが予想外のタイブレークに突入すると、すでにヘトヘトだったプーホルスは思わずガックリ。周囲の爆笑交じりの声援に送り出され、1分間で7本塁打を放った。一方のシュワーバーも猛追したが6本とわずかに及ばず、プーホルスが衝撃の1回戦突破を果たした。

▼常勝のキング相手に白旗宣言?

 第2カードでは目下2連覇中のピート・アロンゾ(メッツ)とロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)の“元新人王対決”が実現。先に打ったアクーニャJr.は30秒のボーナスタイムも含めては19本だったが、後攻アロンゾは最初の3分で17本。結局ボーナスタイムで3本を追加してアロンゾの勝利となるが、最後の方はアクーニャJr.も負けを悟ったのか、ライバルの打棒は一切見ないでスマホをいじっていた。
 【セミファイナル】
▼J-ROD大金星!2連覇中の“白熊”を下す

 ロドリゲスが2回戦で挑むのは、史上初の大会3連覇を目指すアロンゾ。ホームラン・ダービーの8時間前には取材も断り、打撃投手にはメッツをすでに退団していた元ベンチコーチのデーブ・ヤウス(現在はナショナルズ選手育成部門のシニア・アドバイザー)をわざわざ招聘するなど、“白熊”の異名を持つスラッガーはまさに万全の体制で臨んでいた。

 ディフェンディング・チャンピオンが集中を高めるべく控室で瞑想に入るなか、ロドリゲスはアッパースイングで1回戦に続く量産体制。3分間でまず23本、ボーナス1分でさらに8本を追加して、2ラウンド連続の30本越えで王者にプレッシャーをかける。

 一方のアロンゾは、最初の1分40秒で6本と今ひとつ調子が上がらず。だが、インターバルで気合を入れると、残りの1分20秒で倍の12本を放ってボーナスタイムへ突入。同じペースなら本数でロドリゲスに並ぶはずだったが、その後は勢いが落ちて5本にとどまり、前人未到の3度優勝への挑戦は終わった。

▼新旧最強打者対決はソトに軍配

 予想外の1回戦突破を果たしたプーホルスと相対するのは、23歳の天才打者ソト。昨年の大会で大谷翔平(エンジェルス)を破った男は、今大会1回戦でもボーナスタイムを使わずにホゼ・ラミレス(ガーディアンズ)を蹴散らした。

 プーホルスにとって19歳年下のソトは、同じドミニカ共和国の後輩であり、かつての自分と同じメジャー最強打者の座を継ぐ存在。疲れた身体に鞭打って、ボーナスタイムを含む3分半の持ち時間で15本を放り込む。だが、勢いに乗るソトは3分で13本とプーホルスに肉薄し、ボーナスタイムで3本を追加して勝利。最後はプーホルスと抱き合って健闘を称えあった。
 【ファイナル】

▼ヤングパワーが激突!

 23歳のソトと21歳のロドリゲス。決勝はともにドミニカ共和国出身の、若きスラッガー同士の対決となった。先攻はロドリゲスで、決勝の持ち時間となる2分間でまず14本。ボーナスタイムでさらに4本を追加して、18本でソトを待ち構える。

 逆にソトはかなりのスロースタートで、最初の45秒で1本も出ず。だが、その後の12スウィングで10本をスタンドインさせるなど、わずか1分15秒で15本を量産。ボーナスタイムでも順調に4本を積み上げ、初優勝を決めてバットを高々と放り投げた。23歳と266日での快挙は、ホアン・ゴンザレス(1992年/当時レンジャーズ)の史上最年少記録に1日足りないだけだった。

 敗れはしたが、ロドリゲスの大会通算81本塁打は、19年にブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)が樹立した91本に次ぐ歴代2位の記録。MLBの次代を担う2人の名勝負で22年ホームラン・ダービーは華々しく幕を閉じた。

構成●SLUGGER編集部

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