【7月の投打部門別ベスト3:パ・リーグ】「打」は吉田正、中川らオリックス勢が躍動、伊藤は6月の不振から復活<SLUGGER>

【7月の投打部門別ベスト3:パ・リーグ】「打」は吉田正、中川らオリックス勢が躍動、伊藤は6月の不振から復活<SLUGGER>

伊藤(左)はオールスターでの超スローボールが話題に。吉田(右)は出塁率とOPSでリーグ1位を記録した。写真:THE DIGEST写真部

●OPS ※60打席以上
1.吉田正尚(オリックス).982
2.島内宏明(楽天).961
3.茂木栄五郎(楽天).937

 1位の吉田は7月にリーグ最多の19四球を獲得し、出塁率.454もリーグ1位。(三振は12しかなかった)。昨季のOPSリーダーが本領を発揮し、相棒の杉本裕太郎も.913と完全に息を吹き返した打線は、リーグ最多の月間108得点を記録した。島内は打率.350と長打率.538が1位で、茂木と打棒を振るった。リーグワーストはレアード(ロッテ)の.448。

●打率 ※60打席以上
1.島内宏明(楽天).350
2.柳田悠岐(ソフトバンク).342
3.若月健矢(オリックス).340

 楽天は島内を筆頭に3割打者が5人で、チームの月間打率.285はリーグトップと打線が活性化。銀次は4ヵ月続けて3割を超えている。各球団の主力級が多く3割をクリアした状況で、オリックスは若月や中川圭太(.320)が奮起して打線に厚みを加えている。こちらでもレアードがリーグワーストの打率.143と大いに苦しんだ

●安打
1.中川圭太(オリックス)31
2.島内宏明(楽天)28
2.吉田正尚(オリックス)28

 中川はリーグ最多の21単打を放ちながら、長打10本も1位タイ。2ヵ月連続で打率3割を超え、目と鼻の先の規定打席に届けば首位打者争いにも加われそう。打率リーグトップを走る松本剛(日本ハム)は、7月も20安打を上積みしたものの左ヒザの負傷で長期戦線離脱が決まった。●本塁打
1.山川穂高(西武)6
1.オグレディ(西武)6
3.杉本裕太郎(オリックス)5
3.浅村栄斗(楽天)5

 量産ペースはやや落ち着いた山川だが、リーグ2位の18四球と相手からの警戒が増しながら、開幕から4ヵ月続けて誰よりも多くのホームランを放った。チームメイトのオグレディは11安打のうち6本が柵越え。3位の杉本と浅村は6月と同じ5本ずつ。清宮幸太郎(日本ハム)は4発に加え、オールスター第1戦でサヨナラ弾を叩き込みMVPを手にした。

●打点
1.杉本裕太郎(オリックス)21
2.吉田正尚(オリックス)20
3.島内宏明(楽天)16

 オリックスのタイトルホルダーコンビがワンツー。1位の杉本は7月29日のロッテ戦で9回の同点3ラン含む今季初の複数本塁打を放ち、5打点を稼いだ。6月に1位タイの15打点を挙げたレアードは3打点のみ。今宮健太(ソフトバンク)も2ヵ月連続1打点のみにとどまり、20試合で59得点と停滞した打線の象徴に。

●盗塁
1.小深田大翔(楽天)7
2.松本剛(日本ハム)4
2.部瑛斗(ロッテ)4
2.周東佑京(ソフトバンク)4
2.西川遥輝(楽天)4

 小深田は月間打率.310と好調で、塁上でも7盗塁を失敗1だけで決めるなど、2番打者としての役目をしっかり果たした。2位には4人が並んだが、部と周東は失敗なし。脚力も売りの宗佑磨(オリックス)は、1盗塁に対してリーグ最多タイの失敗3を喫した。ソフトバンクはチーム全体で9盗塁に対して失敗6と、足も不振で得点力不足に陥った。【投手】
●防御率 ※20イニング以上
1.上沢直之(日本ハム)1.27
2.田中将大(楽天)1.73
3.千賀滉大(ソフトバンク)2.25

 好投を続けた上沢だが、7月16日の西武戦でピッチャー返しを受けた右足を骨折して3先発にとどまった。田中は上旬に2週間ほどのリフレッシュ期間を設けた直後、16日のオリックス戦で山本由伸との投げ合いに7回無失点で勝利。千賀は7月に2先発続けて自責点ゼロで滑り出し、一時は今季の防御率でリーグベストに立った。

●勝利
1.與座海人(西武)3
1.伊藤大海(日本ハム)3
1.田嶋大樹(オリックス)3

 與座は7月30日のソフトバンク戦で自身初の完投を無四球完封勝利で飾った。6月に3先発全敗の伊藤は、月が変わって勝ち運が上向きに。2人はともに3勝1敗だったが、田嶋は4先発で負けなしの3勝。オリックスは一軍デビューしたドラ1の椋木蓮がノーヒッターまであと1球に迫る好投などで2勝、リリーバーの比嘉幹貴も2勝を記録し、リーグ最多の15勝を挙げた。則本昂大(楽天)は防御率6.43で3先発3敗。

●奪三振
1.山本由伸(オリックス)33
2.千賀滉大(楽天)28
2.石川柊太(ソフトバンク)28

 山本は6月より3.1イニング少ない投球回で同じ数の三振を奪い、2ヶ月連続で1位に立っただけでなく今季通算でも佐々木朗希(ロッテ)を抜いてトップに。7月9日のロッテ戦では自己最速159キロを計測し、今季最多の11三振を量産した。千賀は3先発のうち2試合で10奪三振を記録。救援最多は東條大樹(ロッテ)の15個。●投球回
1.伊藤大海(日本ハム)29
2.山本由伸(オリックス)28.2
3.石川柊太(ソフトバンク)27

 6月は苦しんだ伊藤だが、7月2日のソフトバンク戦で千賀との投げ合いに被安打3の完封勝利を挙げるなど奮起。その翌日には石川も、西武打線相手に2年ぶりの完封勝利を飾った。6月は2位に名を連ねた大関友久は、4先発で防御率4.10と打ち込まれて16.2回しか投げられず。救援では本田圭佑(西武)と東條がリーグ最多の11回を投げた。

●セーブ
1.平野佳寿(オリックス)6
1.益田直也(ロッテ)6
3.モイネロ(ソフトバンク)5

 7月の平野は失点せず、3・4月以来のリーグ月間最多セーブ。益田は防御率4.50と手痛い失敗もあったが、黒星はなしでセーブを積み重ねている。モイネロも無失点投球を続けて月間K/BB14.00、WHIP0.43と圧巻の投球内容。次点の堀瑞輝(日本ハム)も失点ゼロで4セーブを挙げた。

●ホールド
1.水上由伸(西武)7
1.本田圭佑(西武)7
1.阿部翔太(オリックス)7

 3人が並んだ1位でも、水上は11登板無失点と出色の出来。新人王資格を有し、チームメイトの平良海馬が抑えを努めている間にホールドを稼げばタイトルにも手が届きそうな勢いだ。本田らと形成するブルペン陣は、30登板以上で防御率1点台以内が5人と鉄壁を誇る。6月から新加入のオスナ(ロッテ)も自責点1で6ホールドと、ブルペンに厚みを加えた。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。
 

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