【甲子園出場校実力番付】東西両横綱は大阪桐蔭と智弁和歌山で決まり!今年も近畿勢に実力校が揃う<SLUGGER>

【甲子園出場校実力番付】東西両横綱は大阪桐蔭と智弁和歌山で決まり!今年も近畿勢に実力校が揃う<SLUGGER>

今年の甲子園出場校の上位勢はどこ? 常勝・大阪桐蔭(上)、夏連覇を目指す智弁和歌山(下)を筆頭に関西勢が高評価。写真:塚本凛平(THE DIGEST)

8月6日に開幕する全国高校野球選手権。複数のチームで新型コロナウィルス陽性者が出たことで組合せ抽選方法が変更となるなど、開幕前から波乱の様相を見せているが、春のセンバツや地方大会の戦いぶりから実力番付を発表しよう。

<2022年夏の甲子園番付>
東横綱 :大阪桐蔭(大阪)   西横綱 :智弁和歌山(和歌山)
東大関 :九州国際大付(福岡) 西大関 :天理(奈良)
東関脇 :近江(滋賀)     西関脇 :仙台育英(宮城)
東小結 :京都国際(京都)   西小結 :明豊(大分)
東前頭一:聖光学院(福島)   西前頭一:山梨学院(山梨)
東前頭二:横浜(神奈川)    西前頭二:興南(沖縄)
東前頭三:日本文理(新潟)   西前頭三:明秀日立(茨城)
東前頭四:県岐阜商(岐阜)   西前頭四:敦賀気比(福井)
東前頭五:鳴門(徳島)     西前頭五:星稜(石川)


 東の横綱は春夏連覇を目指す大阪桐蔭、西の横綱は夏連覇を目指す智弁和歌山と見るのが妥当だろう。大阪桐蔭は大阪大会7試合でわずか1失点。前田悠伍、川原嗣貴に加えて別所孝亮がこの夏大きく成長しており、投手陣の層はより一層厚くなった。野手も松尾汐恩、丸山一喜、海老根優大の中軸に注目が集まるが、それ以外にも力のある打者が揃い、足を使った攻撃ができるのも強みだ。守備は少し不安要素だが、総合力では間違いなくナンバーワンと言えるだろう。
  その大阪桐蔭を春の近畿大会決勝で破った智弁和歌山も充実の戦力を誇る。特に大きいのが武元一輝の成長だ。145キロを超えるストレートはコントロールも安定し、しっかり試合を作れるようになった。エース・塩路柊季とタイプの異なる二枚看板は強力だ。また、打線も山口滉起、渡部海、岡西佑弥など力のある打者が揃い、春は不調だった2年生の青山達史にも復調の兆しが見られる。駒大苫小牧(2004~05年)以来の夏連覇も十分射程圏内だ。

 総合力でこの2校に続く存在が九州国際大付だ。センバツでは不調だった捕手の野田海人が、打撃でもピッチングでも復調したことが大きい。ドラフト有力候補でもある外野手の黒田義信、下級生ながら早くから注目を集めている佐倉侠史朗の2人もさすがのバッティングを見せており、打線の破壊力は横綱2校にも引けをとらない。故障明けで福岡大会では本調子ではなかったエースの香西一希が本来の調子を取り戻すことができれば、上位2校を破る可能性も十分にありそうだ。
  それ以外のチームではやはり近畿勢に有力校が多い印象を受ける。中でも総合力の高さが光るのが天理だ。センバツまでは打撃のチームという印象だったが、エースの南沢佑音が奈良大会5試合無失点と安定感抜群の投球を見せるなど大きく成長。また、1年生ながら松本大和がレギュラーを獲得し、奈良大会ではチームトップの12打点をマークするなど得点力もアップしている。堅い守備も大きな強みだ。

 センバツ準優勝の近江も、エースの山田陽翔が度重なる怪我を乗り越えてしっかり夏に照準を合わせてきた。勝ち進むにはいかに山田を休ませるかがポイントとなるだろう。昨年夏ベスト4に進出した京都国際はエースの森下瑠大が故障で苦しんでいる間に森田大翔、松岡凜太朗の2人が大きく成長。森下も打撃で大きく貢献し、京都大会の決勝では先発マウンドに立つなど徐々に調子を取り戻してきている。森下の状態が戻れば、昨年に続いての上位進出も十分に狙えるだろう。
  それ以外の地域では、仙台育英、聖光学院の東北勢と明豊、興南の九州勢も力がある。仙台育英は力のある投手を複数揃え、選手層の厚さは出場校の中でも上位だ。攻撃面では長打は少ないものの足を使って少ないチャンスをものにできる。春夏連続出場の聖光学院は攻守のバランスの良さが目立つ。福島大会でエースの佐山未来が少し不安定だったのは気がかりだが、サウスポーの小林剛介が見事な投球を見せており、下位打線にも力のある打者が揃っている。センバツで近江に敗れた悔しさを晴らす可能性は十分だ。

 明豊は近年すっかりおなじみになった強力打線が今年も健在。投手陣が調子を上げてくれば、上位も狙えるだろう。興南はエースの生盛亜勇太の成長が大きい。打線もチーム打率はそれほど高くないが、効果的に長打が出ており、得点力は低くない。春夏連覇を達成した2010年以来の上位進出も期待できそうだ。

 昨年はベスト4すべてが近畿勢となったが、今年も全体的に近畿勢優位の状況は変わらないように見える。しかし、毎年甲子園で大きく成長するチームや選手も出てくるだけに、番付の上位には入らなかった中からも、勝ち進んでくる学校が出てくることを期待したい。

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間400試合以上を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。


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